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黒歴史
*2019年12月13日初出。
娘がまだ小さい頃、算数教室を開いていました。7年くらい続いたでしょうか。それを辞めたのには理由があって、この日のブログはそのことについて書いています。
2024年の今、また〈学びの居場所イルタコール〉で、若者の学びのお手伝いをすることになった不思議。しみじみ考えています。
私は専業主婦です。もう10年近く前になりますが、ある時期、算数塾のようなものをしていました。今考えるとまさしく黒歴史。
トラ子の同級生のおかあさん友だちが、トラ子の算数好きを見て、自分の子どもにもコツを教えてほしい、と言われたのがきっかけ。口コミの小さな会でしたが、定着率がよく、1年生から3年生まで、まるっと3年間通ってくれた子がたくさんいました。
何をしていたのか、というと、立体を作ったり、展開図を描いたり、クイズを解いたり、ちょっと変わった問題集を考えたり、そんな感じ。
今考えると不思議なのですが、そこに通ってくる子どもたちは、みんな個性豊か。学校の教室ではちょっとしんどい思いをしてるのかもなあ、という感じの子(実際におかあさまからそういう相談を受けたこともありました)も多かった。
でもそんな子たちが楽しそうに来るわけです。だってそこには、序列をつけたり、無理やりやらせたり、そんなことをしないという、唯一のルールがあったから。
でも、ある日、私はとても不義理なことをしてしまいました。トラ子が不登校になった時、通ってくれていた子どもたちや、その保護者の方々のご意見も聞かず、急にその教室を閉じたのです。
その理由の一つには、トラ子の不登校にうちのめされて、私自身が動く気力がなかったことがあります。そしてもう一つは、トラ子が不登校になったということは、私のメソッドは間違っていたのではないか、だとしたらすぐさまやめるべきではないのか、そう考えたからでした。
あれから、もうすぐ6年。私は普通に生活し、近場のスーパーで買い物したり、町を散策したりするのですが、どうしたわけかあまり知人に、特にママ友には会いませんでした。
ところが今日、行きつけのスーパーに行った際、件の算数塾にきてくれていたご兄弟のおかあさまに遭遇したのでした。
立ち話でしたが近況報告。彼女のお子さん二人とも、算数、数学(だけ)は大好きでとのこと。なんだかもったいないくらいお礼を言われてしまいました。
「先生(って呼ばないでー!)に教えいただいたことがすごく役に立って、高校生の今も、数学と物理はとても得意なんですよ。」
ああ、それなら良かった。あんな終わり方だったから、とても失礼だったなあと省みることしきり、だったけど、そんな風に言ってもらえて少しほっとできました。
「先生(…じゃないんだけどなあ)、子どものことで、またご相談していいですか?」
もちろんです。相談というより、お話にいらしてください。不登校ではないかもしれないけれど、不安を抱えていらっしゃる保護者の方々、きっと少なくないんだろうなあ。
冷たい風に吹かれながら20分の立ち話。それはその証だと思ったのでした。