ちょいワルオヤジが痛いのは
「若い頃はヤンチャしてさぁ」
酒の席でのそういう話の多くは喧嘩だとか浮気だとか牧歌的な話で、僕もいい歳のオッサンだから、その手の話題に付き合うのも嫌いじゃない。
自分の鉄板ネタで、友達に連れられて柿泥棒しに行って、木の上から「カゴ持って来い」と言われ。近くの家をピンポンして、おっちゃんに「カゴ貸して下さい」と頼んだら「何すんの?」「柿を持って帰るんで」「どこの柿?」「あそこの木」「それはうちのじゃ!悪ガキが!」というのがあって、アイスブレイクでもよく使う。
ところが「オレの方がワル」とマウントとってくるヤカラもいて、そういうヤツはたいてい話を盛っている。飲んで気が大きくなるのは、ありがちなことなので多少なら責めようとは思わないが、調子にノッてトンデモ話をブチ込んでくるヤツがたまいて、そこまでくると環境汚染になる。
まあ、悪事に詳しくない人にとっては、トンデモ話が非常にリアリスティックに感じることもあろうが、実体験として悪事を体感した人間にとって、聞きかじりの知識で積み上げた妄想と現実との違いに違和感を覚えないはずもない。
また、罪悪感を感じるような自らの行為は隠すのがフツーで、ガチでフツーじゃない、いい歳のサイコパスは既に警察のお世話になっている事がほとんどだ。
「いじめ自慢」でオリンピックの楽曲提供がNGになった人の件について、僕は本人と面識もないし、独自の調査をした訳でもないんだけど、サイコパスっていうよりも、調子にノッてトンデモ話をしてしまった痛い人のような気がしてならない。
であるとするならば、せいぜいTwitterで「事実とは違う内容もあるがゴメン」と、お茶を濁すのが関の山で、謝罪会見とかするのは難しいだろうなぁ。
「盛ってました」と告白すればカッコ悪いし、何より「ウソだ!やってるだろ!」と炎上する。
事実ということでガッチリ謝罪すればサイコパス扱い。まあ、頭を下げるサイコパスってのは不可思議な存在なので「心の中ではなんとも思ってないだろ!」とこれまた炎上。
おそらく、子供が子供を、からかったり、突っついたりした程度が事実としてあって、それって言っちゃ悪いがよくある話だ。逆にそういうのがあるから差別反対という活動もある訳だ。
なんだか可哀想とも思うが、僕は渋谷系ってビミョーな印象しかなく、反社会とか反権力とかをファッションのように纏ったことのあるサブカルの人が、オリンピックのような利権や権威でゴリゴリなものに寄り添って仕事をするのは「軽!」と思うし、世の中の雰囲気に敏感ならば、選手として目指すならともかく「呪われたオリンピック」には関わらないほうが安全という判断をしそうなものだが、名声に対する渇望って判断を狂わせるもんなぁ。
まあね。僕もnoteに黒歴史とかたまに書くから、あれは自虐ネタのつもりなんだけど、読む人によっては犯罪自慢のように映るかもしれないから、気をつけないとなぁ。
今後の人生で、公に称賛されるような事はないだろうから、そこで「実は酷い人でした」と、けちょんけちょんにヤラれることはないと思ってたけど「鳥の事件」の時はマジ焦った。
コメントで散々「イイ人」と褒められ、ここから「イイ人は前科者」とか書かれて、ガンガンディスられはじめたら凹むから戦々恐々としたわぁ。あっ!これから書き込むのもヤメてね。
それにしても、いっとき流行った「ちょいワルオヤジ」も「意識高い系」みたくめんどくさい人種扱いになってる。
作られたトレンドってのはあっけなく淘汰されるんだろね。