「お風呂にする?ご飯にする?それとも、わ・た・し?」
厳しい措置をとった欧米でバタバタ人が倒れ、日本がテキトーな対処でそんなに死亡者がいないことは大きな謎で「ダイエットの努力をせずにジャンクフードばかり食べている女の子がスリムだったら、無視か嫉妬の対象になる」と評されるほど。専門家による考察は今のところビミョーだ。
BCG説は、相関関係と因果関係の検証に時間がかかるから、現段階ではオカルトめいた所もあるけど、体感としてアリだなぁ。僕は結核で死にそうになったことがありまして、病が癒えると、花粉症と猫アレルギーが大幅に改善した。
コビットちゃんには、自己免疫疾患の要素もあるという報告もあるから、アレルギーと通じる部分がある。ということは、BCG説の肩を持ちたくなる。自分も安心できるしね。
日本の医療介護システムが堅牢という説もある。まず日本の医療介護には、完全看護と完全介護というベースがあり、良くも悪くも医療介護に家族の関与が少ない。これで免疫弱者が隔離されることになる。
そして、医療崩壊云々だけど、それは指定感染症にしたことで、症状の度合いに関わらず全ての陽性者を入院させなくてはならなくなったことが原因の一つだ、例えて言うなら「インフルエンザの患者にエボラ出血熱レベルの対応をする」訳で、そりゃあリソースは不足する。
加えてマスコミが恐怖を煽って、不安に駆られた人々が中核病院に殺到した。パンクもするわ。でも崩壊じゃなくて、一時的なキャパオーバー。
マスコミはそういう事態を招きながら「医療従事者に感謝を」と呼びかけてるのだから「どの口が言うか!」と説教したいくらいだ。
日本にはICUに転用できる病床も多く、コビットちゃんが怖くて、近所の町医者には行かなくなったから、暇を持て余している開業医も多い、物的にも人的にもリソースはあって配分が適切にできていないだけと僕は考えている。
日本の文化が効果的という人もいる。キスやハグというスキンシップがないし、神さまにお詣りする前には「手を洗って口をゆすぎましょう」という、考えようによっては潔癖すぎるともいえる文化があり、僕も世界を旅したが、トイレの清潔度は間違いなく、世界一といえる。
そしてお風呂だ。体温が一度上昇すると免疫力が5〜6倍になると言われていて、お湯に浸かるのは衛生的だけでなく、疫学的にも理にかなっている。
一方欧米人は風呂に入らない。シャワーも「脇と又ちょこちょこ」のカラスの行水みたいなもんで、そのシャワーですら数日浴びない人も多い。基本湿気がない地域だから、日常生活で汗をあまりかかないのだ。
では「ちゃんとお風呂に入ってれば死なずに済む!」かと思いきや、風呂場での溺死者は日本で年間5000人いる。
それは控え目な数字で、急激な体温変化がヒートショックをもたらし、脳梗塞や心筋梗塞などを発症してお亡くなりになる方まで含めると風呂場での事故死は19000名ほどと推計されている。
何事も万能というものはないし、どのような行為にもリスクは付き纏う。そこを個人個人が比較して、リスクとリターンの選択するのが人生で、それをめんどくさがって「みんながやってるから」だけでなんも考えなくなるのが、重大な病気なのかもしれない。
自粛やめるとダメなんだそうだ。そりゃあそうだよね。ワクチンできるまで自粛しなきゃ意味ない。
「とりあえず自粛」は医療のリソース配分を是正する時間稼ぎではあったと思うけど、偉い人たちは「ホテルに病人ぶち込んで終了」ほぼやる気なしだから、これ以上の時間稼ぎの意味もない。
後は選択の問題。
「お風呂にする?ご飯にする?それとも?」
そこで「風呂だな」というのは、あまりに日本的な。日本的な。だけど僕は悲しいくらい日本人。