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「いばらの王」というタイトルは何を示すのか。メデューサに支配された古城で人類が戦うべき本当の“敵“が姿を現す。

「いばらの王」 岩原裕二 全6巻

PAKU★★☆☆☆ POKU★★☆☆☆ BLACK★☆☆☆☆

石化病(メデューサ)が蔓延する世界。治療法がない現在、選ばれた160人は古城を改装したラボにてコールドスリープの入る。目覚めるのは、治療法が見つかったその時。…しかし、荒れ果てた古城で目覚めた彼らは次々と怪獣に襲われる。

古城を舞台にしているが、ラボがあって、科学もかなり発展している。そのアンバランスさが世界観をより一層魅力的にしている。

展開が早く、パニックのまま話が進む。そのため、彼らは“なぜ“を考える余裕がない。読者自身も、“何か大切なことを見落としている“ことに気がつかないまま物語が後半へと展開していく。

前半は怪獣が人をどんどん襲っていくため、PAKU要素もPOKU要素もふんだんだが、人が減り、人間模様が描かれ出すと、その要素は格段に落ちる。

広げた風呂敷はきちんと回収し、きちんと完結している。

かなりマイナーだが映画にもなった。もしも映画だけ観たことがある方がいたら、ぜひ原作を読んで見て欲しい。原作のが絶対面白い。

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真昂 風
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