無理ゲーこそチャンス
Jリーグ・水戸ホーリーホックの営業担当 眞田光一郎と申します!
「無理ゲー」は水戸入社時ある先輩に転職の報告をした際、水戸の仕事を指して言われた一言です。笑
今回は、その先輩とのお話を紹介します。
■「水戸には無理ゲーしにいくと思った方が良いよ」
その方は大学時代からお世話になっている方で、大卒後に起業して活躍されているスーパー大先輩。当時、先輩がこう仰った理由は2つ。
①スポンサー契約は商品価値と市場が乏しい
商品の定量的な効果を謳い難いから、元々スポンサーやりたがる人が少ない。小さいクラブなら尚更。
②水戸の市場には強力な競合がいる
同県内に鹿島があるから、会社が柏のオーナーと取引あるから。と、水戸を応援しない理由は沢山ある。
■「でも、だからこそ行く意味があると思う」
そんな環境に身を置けるなんてチャンスでしかないから、絶対に頑張ったほうがいいよ。
と言って、先輩は宿題を出してくれました。
宿題①「とにかく勉強しなさい」
全Jクラブのスポンサー一覧を研究してみると、特に地方クラブの大きなスポンサー契約は分類できることに気付きます。結果論ですが、この時に勉強したことが後の各パートナー契約に繋がっていきます。
宿題②「一度、営業しにおいで」
あるイベント協賛の提案機会を頂いたのですが、先輩のリアクションは、
「だから?」
「それで?」
「意味ないことはやらない」
と、超辛口。笑
「ストーリー売りたいのは分かるけど、それ描くのは買い手側だから」
の一言は、未だ刺さりまくっています。
最終的にそのイベントに協力して下さったのですが、この商談と企画の経験が後々あらゆる形で財産になりました。
■「無理ゲー」をやり込んでみて
難しさは、楽しめるようになったらチャンスの連続です。
仕事のチャンス
2018年度に売上高・広告料ともJ2の22クラブ中最下位だった売上高と広告料を、クラブ内外のみなさまとチカラを合わせて、売上高15位・広告料14位まで上げることができました。
この間、営業人として量・質ともに相当な経験を積ませて頂いています。
人生のチャンス
とは言え、難しい仕事はいつまで経っても難しいし、経営的な背景や過去の経緯から他クラブとの距離はまだ遠い。
こういう現実を前に込み上げてくる「果てしなさ」や「承認欲求」と毎日のように向き合えたことが、水戸で得られた一番のチャンス。おかげで自分自身の軸を探すようになりました。
■ラスボスの居場所
プロスポーツクラブで事業面の仕事に就く個人にとってのラスボスは「キャリアを積むこと」そのものだと感じる今日この頃です。
要因のひとつは、チーム成績などコンテンツとの付き合い方。
もちろん仕事上、チームが勝つ確率を1%でも高めるために尽力するのは大前提。試合の高揚感と、勝利による事業面のブースト効果は、この仕事の本当にステキな部分です。
一方で、それらと事業に身を置く個人のキャリア形成は切り離して考えた方が良い。仕事の魅力とチームの強弱やカテゴリーの上下も、別軸で捉えた方が良いと思う派です。
自分の仕事がチーム強化費の一端を担った、クラブ経営を改善した、自分の能力を開発した。難しい環境で自分なりの勝ち筋を見付けてこそキャリアを切り拓くチャンスがある。キャリアを積むには、なるべくチャンスとの距離が近い環境の方が良い。
今はコレが、先輩の言っていた「そんな環境に身を置けるなんてチャンスでしかない」の正体だと思っています。
無理ゲーこそチャンスです。
■最後に
おかげさまで2024シーズンのホームゲームが全て終了し、チームはアウェイでのリーグ最終節を残していますが、事業面は一足早く来季準備の本番を迎えています。
水戸の営業部では来季に向けて、共にこの難しくて素晴らしい仕事に挑んでくださる仲間を募集しています。
こちらの投稿が、水戸のJクラブにいる人物の一事例として、どこかで誰かの何かに繋がれば幸いです。
また気が向いた時に投稿します!