音楽が教えてくれたリーダーシップ
こんにちは、ミライフのさなです。
この度、10年ぶりに合唱団に復帰して演奏会に乗る予定なのですが、私のチームにおけるリーダーシップはここで育まれたんだと感じたので、今日は音楽とリーダーシップという話を書いてみます。
絶え間ない要望、はっきりダメ出し
久しぶりに復帰して感じたのは、先生が絶え間なく要望すること、そして、はっきりダメだしすること。そしてそれが快感だということ笑
(なまじ29歳からマネージャーやっているので、仲間に要望することは仕事の一つでしたが、ここまでやるんだ!・・・というかこれが当たり前だったな!という感覚を思い出しました。)
高い要望やダメ出しが快感なのは、私が変態だからとかではなく(笑)、みんな結構そうだと思います。それは、先生の指導についていけばいい演奏が出来ると信じているし、いい演奏がしたいし、何より先生の作ろうとしている音楽が圧倒的に自分たちのイメージを超えて美しいから、ダメだし要望全てぐんぐん気持ちよく染み込んでいく。
そうそう、これが理想の指導なんだけど、結局中途半端な理想や能力で指導すると、目先の人間関係に引っ張られて、曖昧で意思のないリーダーシップになってしまう。そして私は学生の時も、社会人になってからもこの落とし穴にハマったことがあるのです・・・
意思なきリーダーが優しいようで壊してしまう悲しみ
指揮者として中途半端だった私は、組織のリーダーとして自分で自分を追い込み、頑張るほどにいい演奏から遠のいてしまった時があります。
今考えると意味もなく自分で自分を追い込んでしまったんだけど、当時80人くらい団員がいて、私を慕って好意的に着いてきて下さる方もいらっしゃれば、もちろんそうじゃない方もいた。
指揮は高校の頃からしてたので表現や指導には自信もあって、全員にとっていいと思える音楽がしたい!もっとみんなの声が知りたい!みんなが楽しいと思える演奏がしたい!・・・そんな私なりの団員への想いから、団員全員に演奏や指導に対する要望をアンケートとってみたんですね。
しかし、思ったよりも、厳しいコメントも多いし、何よりみんなが別々の事を望んでいて、まとめきれないどうしよう…と非常に気落ちしました。
音楽は明確な正解のない世界、だからこそ、みんなに正解を求めること自体が間違っていたんだ、と当時の私は気付きませんでした。
1人では抱えきれず、各パートのパートリーダーから形成される技術委員会という会に議題で挙げたのですが、まさかのパートリーダーも意見がバラバラ。
これがあってから、演奏も指導も、みんながどう思ってるか?みんなは何がしたいのか?という見えない答えがないものに囚われて強さが出せず、でもやらなきゃいけない課題曲はたくさんあるので止まってもいられず、上手く指揮できない日々に追い込まれ、自信喪失し、もう辛すぎて常任指揮者の先生に相談しました。先生の答えはシンプルでした。
「答えは楽譜に書いてあるよ。」
正確になんとおっしゃられてたかは20年前なので覚えてないのですが、人はみんな違うしだからいい、上手くまとめようとしなくていい、指揮者としてすべきことは楽譜に書いてある音楽と伝えたいメッセージを誰よりも受け取り、指揮者自身が意思を持って表現すること、そこに応える様に歌い手が意思を示してくる…そんな様なことを仰っていて、私はカミナリに打たれました。
私は音楽をしているようでしてなかった。ただのサークルのリーダーをしてた。私がすべきことは音楽であり、音楽を知ること、音楽を極めること、作曲家や作詞家の思いを探求すること、それを世界に届けることに没頭すれば違いは違いで生かしたまま同じ方向に向かっていくことができる、まとまる必要なんてないんだ、と気付きました。
合唱団で学んだ、音楽と観客に向かうこだわりが、仕事ではサービスの価値と顧客に向かうこだわりと重なるのだと思います。
これは現職でも前職でも変わらず持っていて、社内的なコンフリクトを解消するのは当事者同志の対話でもありながら、一方で自分自身が圧倒的に外を向いて仕事をし、誰よりも学習し圧倒的な成果を出すことで、違いを包括していきたいという気持ちが強く、これが私なりの他者への価値貢献であり働く上での哲学であり、だからこそ新規チームや新規事業の立ち上げのでしんどい時期も、乗り越えられたのだと思います。
個人が自立し、その先に響き合いがある
先週末の練習の最後に先生がこうおっしゃってました。
「個々人が、僕の指揮に合わせていい音楽が出来る様になってきました。来週は最後の練習なのでお互いに聴き合うということをしながらより美しい演奏に向けて仕上げていきます」
またまた、共感しすぎて痺れ、涙が出そうになりました。
(共感もなにももともと先生と音楽に教わった考えなのですが笑)
組織でも横にいる人に頼ったりとかってあると思うんですよね。合唱でもそれはあって、ちゃんと歌えてなくて隣の音になんとなく乗っかったり、わかるところだけ適当に歌ったり…私も指揮台の上でみんなの声を聞いていたのでリアルに体感した経験があるんですが、なんとなく乗っかる音があると、分かりやすいところだけよく聞こえて、細かな表現が曖昧になるので、聴いててキレ味が悪くて中途半端な演奏になるんですよね。
大勢いるし自分1人くらいはという緩さがズルズルと演奏を悪くしていく。だから、指揮するときは練習で1人でも適当に歌ってるひとを見つけたら、敢えてストップして、個人名は出さないけど、詳細に全体に要望していく。
仲間と緩く助け合うのではなく、各パートそれぞれの責任として曖昧さを流さず、助けて甘えさせるのではなく、教えて要望して自立を支援して欲しいと思ってました。
あとは何人いても誰も置いていかないというメッセージでもありました。どうせ私なんてとか、たくさんいるから自分一人くらいはという気持ちが悲しかった。私はみてるぜーーー(笑)という圧により自分がいる意味を分かって欲しかった。
歌を愛する学生のみなさんへ
青学の公認団体であるグリーンハーモニー合唱団は、私の頃から、謎に、就活に有利と言われていました。正直、当時はよく分かりませんでした。でもこうして社会人になって役立つ事がたくさんありました。
私は40歳でやっと気づきました(笑)
団体を運営し存続させること、そのために仲間とゴールに向かう事、違いを抱きしめながら一つになる事、何より、たくさんの観客の方に音楽の美しさと感動を伝える喜び……たくさんの経験と学びが詰まっています。
時間的にも肉体的にも金銭的にも大変な時もあろうかと思いますが、是非、離脱せずに卒団までやり切ってみてください!心から応援しています!
そんなわけで演奏会まであと2週間。
今回はオケ付きで1000円とリーズナブルなので良かったら聴きに来て下さい。
って、演奏会の宣伝かーーーい笑
お読み頂きありがとうございました。
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