月に一本、映画とゲームのエンディングを見るという話-21年1月編
勿論今年もやっていきます。
最近並行して行わなければならない仕事が多くて頭が混乱していますが並行具合が、1つの作品の作業を同時に3つ4つ並行して行うのと同時に別の2作品についても考えないと行けないみたいな状態になっています。頭が死にます。
さて、皆さんは年始から一月経ちましたが何か見たり体験したりしましたでしょうか。僕は近年まれにみる良い年始を迎える事が出来たんじゃないかと思います。1月は一月丸ごと全てを使って、一つの作品を集中的にプレイしました。どのタイトルもざっくり二週プレイしておまけ要素も完全攻略とまでは行きませんがほぼほぼ楽しんだと思います。そんな感じです。
んじゃ何をプレイしたのかっていうと。以下となります。
ありがとうダンガンロンパ。
全ての始まりとなるダンガンロンパの初代作品です。シリーズ通して全体を包むモノクマを初めとしたコメディ感と非常に濃いキャラクター達のドタバタ感の中に孕む狂気と負の感情が爆発する作品です。
非常に漫画的でコミカルなキャラクタを揃えた上で行われるデスゲームですが、高校生のデスゲームといえばバトルロワイヤルをまず想像しますが、ダンガンロンパのデスゲームの優秀な所は、殺人を起こした人間を裁判によって裁く事です。
前提として、主人公たち高校生は拉致されている為、外に出たいという明確な欲求があります。外に出る為には誰にもバレずに殺人を遂行する必要があります。
裁判では殺人を犯した犯人を捜し指摘する事になります。いわゆる実際の裁判というより人狼における会議と投票の流れと言う方がしっくりくるかもしれません。ここで殺人犯を見つける事が出来なければ、殺人犯はゲームクリア、外へ出る事が出来ます。見つけれなかった人間は全員が処刑されます。16人中生きて外に出れるのはたった一人だけとなります。
このルールの優秀な所は直接的な殺人を起こさないが、主人公が裁判というルールの上で殺人を犯し続ける事です。殺人犯を見つけることが出来なければゲームオーバーなので、仕方がないとは言え、仲間だと思っていた人間を殺さなければならないという異常な世界で希望を胸に絶望と戦う様は心臓を締め付けるような体験となります。
裁判が行われるに次第、戦意を喪失した参加者に対して定期的に提供される外に出なければならない動機の提供。これはそのまま殺人を犯す為の動機となり、普通殺人の動機は対象者に対しての因縁が関係あるのですが、ここでいう動機は外に出るために殺人を犯さなければならないという部分なので、”殺す相手は誰でも良い”というのも最低で最高な要素だと思います。
非常に優秀な設定と世界観。参加者と舞台を変更するだけで無限に続けることが出来るデスゲームが始まった瞬間です。高校生が受け止めるにはあまりに重すぎる目の前で起こっている現実も、超高校生級の彼らならばなんとかしてくれるんじゃないかと見ている側も希望を持たせてくれるというのも非常に良いと思います。
今更はありません、名前は知ってるけどもなと思っている人は今すぐ腰を上げてプレイするのをお勧めします。
・絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode
ダンガンロンパのスピンオフタイトル。
ゲームシステムはダンガンロンパシリーズとは打って変わって、TPSのアクションゲームとなり、捜査や裁判などのパートは一切ありませんが、道中謎解きやパズル要素はあります。
発売日順としては、2の後に発売された作品ですが、時系列としては1の後の作品となります。
初代ダンガンロンパにて、動機映像内にて所在不明となっていた主人公の妹が主人公の作品です。初代作品では学校の外がどうなっているのか一切見る事が出来ず、情報でしか外の事を知る事ができません。窓も全て封鎖されている為本当の意味で学校外の様子を確認する事ができず、プレイヤーもキャラクターも共通して外は一体どうなっているんだろうという疑問を持ったままダンガンロンパは終わります。後述する2でも、部隊は無人島な為、自分達の世界が本当にどうなっているのかというのが初めて明確になった作品が絶対絶望少女です。
TIPSとして、マップ中にいろんなテキストや資料が落ちていますが、その中に殺害推奨者の資料も落ちており、初代ダンガンロンパ参加者の大事な存在をここで確認する事が出来るのも、作品を深堀出来る部分です。
敵対する小学生達は漏れなく大人を殺すという動機に対して共感できる絶望を体験した子供達で、大人を全員殺害し子供だけの楽園を築こうとしています。子供はいつかどうしても大人になってしまって楽園は絶対に成立しないという部分も含めて無邪気かつ切ない希望。
一見するとクソガキ達の集まりかもしれませんが、クソガキで終わらせてくれないのは小高さんの最低で最高な所かもしれません。
また、2からもあるキャラクタが参加しています。
後、こまるがとにかく可愛いです。
さて、今回の部隊は無人島のレジャー施設で修学旅行です。
はい、そんな事はありません。希望峰学園77期生達の無人島が部隊のデスゲームです。77期生は全作ダンガンロンパの主人公達の一期先輩となります。
前作と違うのはやはり完全に密閉された学校の空間から外に出れたという事で空も見れればいろんな施設を歩き回る事ができます。正直これだけ広ければ完全犯罪も完遂しやすいんじゃないかと思いきやそういう事にはなりません。人を誰にも見つからずに殺す事がゴールでは無く、裁判に勝ち取ってこそが本当の勝利条件であるために、死体は見つけれるようにするが犯人を誤認させるようなトリックを随所に入れてくるといった頭脳戦はやはり今回も継続して行われます。
78期生に負けない魅力的なキャラクタ達と追加された新規要素など純粋に前作を強化した新作として開発されています。
中盤から後半にかけてドライブしていく物語の速度間は相変わらずで最終裁判時のテンションの上がり方はまさに”2”であるからこそ出来る事であり、絶対に前作をプレイし希望ヶ峰学園とダンガンロンパという作品の世界観を受け入れた状態でプレイすべきシチュエーションが展開していきます。
後、七海ちゃんがとにかく可愛いです。
・ダンガンロンパ3 -The End of 希望ヶ峰学園- 未来編
・ダンガンロンパ3 -The End of 希望ヶ峰学園- 絶望編
ダンガンロンパ希望ヶ峰学園編の完結と集大成となります。
ダンガンロンパ・絶対絶望少女・ダンガンロンパ2の正当続編であり、後述するV3の時系列的に前の作品となります。
かなり特殊な放送を行っており、見方も特殊な見方になっていますのでご注意ください。
この作品は未来編と絶望編の二作を片方ずつではなく同時に見る事で初めて成立する作品となっており、未来編1話→絶望編1話→未来編2話→絶望編2話と交互に見ていく事が必要となります。それも放映当時は前代未聞の同じタイトルのアニメが同じクールに2つ同時に放映されるという放送形式をとっていました。その為、そういった交互に見る事が必要とされており、作り方も交互に視聴者が見ているという事を前提とした作り方をしています。
未来編は初代ダンガンロンパの生存者に視点を置いた未来機関における事件を描いた作品で、絶望編はダンガンロンパ2の事件前の77期生を描いた作品となります。ダンガンロンパの背景でずっと動き続けている絶望の始まりと希望の結末がこのアニメ作品にて描かれる訳です。仲間の死を背負いながら希望という言葉を胸に前に進む彼らの行く末は一体どうなるのか。
常に絶望と希望っていうのは対になっており、大きな絶望を味合わせる、味わう為に最高の希望を与えた後に大きな絶望を与える悪魔と、大きな希望を得るために絶望を与え続けそれを跳ね変えす希望を見出す悪魔はどちらが本当の悪魔なんだろうか。
その答えは当事者である自分自身が見つけるしかないと思う
装いを一新し、希望峰学園から才院学園と舞台を変えたダンガンロンパV3。
今回は希望峰学園編のようにクラスメイトではなく、みな接点が無くあらゆる学園から才能の有る人間が集められます。超高校級の集まりという部分は継続しており、デスゲームを行うという部分も継続しています。
V3は2にて追加された要素をさらに強化し、ゲームとして遊べる要素が強化されており、遊んでいて純粋に楽しめる部分が大きくなりました。特にクリア後のゲームは相当遊ぶことが出来てかつ、ここの部分だけはダンガンロンパ初代からV3までのキャラが全員集まるといったお祭り要素もありかなり長い時間遊べました。
本作の特別記述しなければならないのは最後の展開の一点に尽きます。ネタバレになる為に明確に語る事は出来ませんが、とにかく胸を打たれます。
これは開発者側に立っている事も一つあるかもしれません。創作を行っている人間であれば殆どの人が共感してくれるんじゃないかと、それこそ希望を持っていたい所でもあります。正直プレイしながらデスゲームもそろそろ飽きてきたから早く次の展開をとV3プレイ初期段階で思っていた事を含めて頭をハンマーで殴りつけられるような出来事が起こります。
僕は彼らに対して全て肯定したいと思っています。とんでもない作品を作ったなおいと本気で思いました。ダンガンロンパという作品を全体通して付き合ってきたからこその部分も大きいです。
繰り返し言いますが、とんでもない作品に出合う事が出来ました。感謝します。
という訳で、1月1日からダンガンロンパ漬けになってました。評価が高い事は前から知っていましたが、正直こんなに楽しませてくれるとは思いませんでした。steamセール等で定期的に1~V3までのセットが安く手に入りやすくなっていますので、結構前の作品だしとか、今更なぁと思ってもプレイする価値がある作品だと思います。10年後、20年後にプレイしても楽しめる。そういう作品です。トータルでプレイすると結構な時間がかかりますが、その時間は損する時間ではありません。あなたに希望と絶望が戦う機会が得られますように。
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