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ウガンダのラスト侍・柏田雄一さんシリーズ秘話No.1
第2回柏田雄一さんと迷える日本青年(当時23歳-25歳)シリーズです。
柏田雄一氏とは?(前回)
私が柏田さんとの出会いの中で、忘れられないシーンが5つあります。
人生を豊かにしてくれたライフレッスン
1、ウガンダに着任後、突然の会社訪問にも関わらず、会社経営における優秀なリーダー人財と高品質な製品を創るために必要な躾教育の意義と目的についての2時間の特別講義
2、個別に連絡し、任期中2年間で何度も人生相談に乗っていただいたライフレッスン
3、ウガンダで指導した野球部員に対する工場見学ツアーと志講話
4、帰国前最後の教育スポーツ省及び教員養成校向けの野球デモンストレーションのゲストスピーチ
5、帰国して1年ぶりにウガンダ訪問した際に、ドバイ空港のカフェで偶然遭遇していただいた言葉
今回は、「1」について1つのエピソードに絞り、ご紹介させていただきます。
記録映像 第二話「合弁会社設立」
ウガンダにおける躾教育の意義と目的
ウガンダに着任後、突然の会社訪問にも関わらず、会社経営における優秀なリーダー人財と高品質な製品を創るために必要な躾教育の意義と目的についての2時間の特別講義とは?
私は2007年9月から2009年9月までの2年間、JICA青年海外協力隊の体育隊員として、下記の活動を行ってきました。
柏田雄一さんや小田島裕一さんにお会いするまで、2年間で何をやるべきか、何をやりたいのかぼんやりしていたので、不安でいっぱいでした。
そんな時に、ウガンダの父と呼ばれていた柏田さんに突撃でアポをとり、あることを質問しました。
「私はJICA青年海外協力隊の活動で、躾教育をスポーツを通して求められています。そもそも、ウガンダには、日本のように時間を守ったり、掃除や整理整頓をしたり、ルールを守る規律が低いように感じますが、本当にやる意義があるのでしょうか?」
柏田さんは静かに言いました。
「外薗さん、きちんと教育をすれば、ウガンダ人にもできます。ただ、日本の企業が大切にしている5Sのような文化がこの国にはないので、時間はかかります。なぜ、私が経営しているウガンダの工場(フェニックスロジスティック)にも日本のようなワーキングカルチャーが必要なのかわかるかい?」
「・・・。(何も答えられない)」
「それはね、先進国に負けない高品質なシャツをつくり、ウガンダ人が自立して外貨を稼ぐ力をつけるためだよ。これまでのように中国人やインド人にウガンダの資源を搾取されるだけではこの国に未来はない。」
「確かにウガンダには国内トップ大学を卒業しても就職先がないと聞きますし、ウガンダ発の独自産業がないように思います。躾教育を浸透させることで、リーダーマインドが育つのでしょうか?」
「私が残りの人生でできることは、ウガンダ独自の新産業を創り、ウガンダ人の手で発展できる会社🟰事業にし、最後はウガンダ人にこの会社を任せたいと思っている。そのためにも、規律があり、嘘をつかないリーダーを育てなくてはならないんだよ。だから、まずは自分の身を美しくする躾教育が大事なんだ。」
(当時の私は経営視点がなかったため、この言葉の重みがわかっていませんでしたが、ウガンダ人よりもウガンダを愛していたんだと改めて感動があります)
今、15年前の現地活動を振り返れば、日本社会での経験がない青年がわずか2年間で下記の実績を成し遂げられたのは、大先輩の勇姿に感動し、私も社会を変えたい!変えられる!と何度も思わせてくれたからです。
(詳しくは上記のチャンネル映像をご視聴ください)
ウガンダ活動の成果ランキングTop3
①アフリカ大陸17ヵ国から大学生スポーツ最高峰の代表選手が集まるオールアフリカ大学オリンピック催事で、日本人初のオープニング企画総合プロデューサーを拝命し、YOSAKOIソーラン節と世界に1つだけの花をルガンダ語と手話で実現
②オールウガンダの大学スポーツ全国大会の閉会式で、日本型野球の価値を伝えるデモンストレーションを企画プロデュース
③教育スポーツ省大臣、ルウェロ県知事、ルウェロ市長、マケレレ大学Sorts officer、ルウェロ大学学部長に野球型スポーツの教育的価値をプレゼンテーションし、ルウェロ県のスポーツ指定校70校の設置に貢献
これらを残せた活動の裏側には、柏田雄一さんや小田島裕一さんの異国の地で活躍する、真の格好良いリーダーとしての背中があったのだと思います。
続く