『オタク偉人伝』ができるまで1.企画が生まれた瞬間
5月22日出版の『オタク偉人伝』は、私自身が企画し、著者となって書いたという(ほぼ)初めての本です。
実際書き始めてみると何度も逃げ出したくなるくらいに大変、かつ、最高に面白かったので、お伝えしたいことがたくさんあります……。
どのように企画がうまれ、どうやって作っていったのかを記事にしていきたいと思います!
よろしければおつきあいください。
まず、企画が生まれた瞬間。Facebookに投稿しておりました。2020年5月24日にひらめいたようです。やはりもう1年近く前。
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そして、この投稿に自分で「企画書作った!とりあえず今日は寝る。」とコメントをつけています。
ひらめいて、そのイキオイで企画書を書き、いったん寝ましたw
この段階では、当然出版社も決まっていません。
でも、これはなんだか「やらなきゃならない」みたいな気がしていました。
そもそものきっかけは、子育ての中で出てきた悩みです。
こだわり強めで、自分の興味のあるもの(虫、植物、実験)には夢中だけれど、それ以外はスルー! 親や周りの人のおすすめは完全拒否! という息子に対し、モヤモヤしてしまう日々。
個性を認めてあげたい、才能を伸ばしたいと思ってはいるけれど……
大丈夫なんだろうか?? 不安や心配が先に立ち、ついつい口出ししては自己嫌悪。ナメクジとコケを両手に大事に持って幼稚園に出かけていったり、お目当ての虫が見つかるまで絶対に帰らない息子は周りから見ても「ちょっと変わった子」らしいけど、どうしてあげたらいい??
そんなとき、「伝記」が思い浮かびました。
世界を変えた偉人たちだって、最初から偉人だったわけじゃない。子どもの頃は「ちょっと変わった子」だったり、大人からすると「問題児」「扱いにくい子」だったりしたらしいじゃないですか。
でも、それがどうやって世界を変えるような偉人になったのかしら?
そんな疑問を出発点にして、偉人たちの子ども時代について注目していました。
はっとしたのは『フィボナッチ』という伝記絵本です。
イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチの生涯を創作をまじえて描いています。
子どもの頃のレオナルドは「のうなし」(ビゴッロ)と呼ばれていました。数や算数が大好きで、数のことばかり考えているからです。ぼんやりしているように見えてしまい、周りからは理解されません。
商人をしているお父さんもカンカン。
「レオナルドはすぐにもわたしといっしょにアフリカに立つ。そうすればもう”のうなし”なんて呼ばれなくてすむ。わたしは息子を商人にするのだ!」
船出の前の晩、お父さんの商売の助言をしていたアルフレードがこんな言葉をかけてくれました。
「好きなものがある人はとてもしあわせだ。わたしの好きなものはチーズ。きみはどうかな、レオナルド。きみをいちばんしあわせにしてくれるものはいったいなにかな?」
数、と答えるレオナルド。
「だったら数のことを思い切り勉強してごらん。そうすれば、きみはいつもしあわせだ」
グッジョブ、アルフレード!
こうしてレオナルドは、インド・アラビア数字を世界に広めたり、自然の中にある数の法則について見つけたりする偉大な数学者になっていきます。
残念ながら、フィボナッチの生涯についての資料は少なく、わかっていないことが多いためかなりの部分創作であるようですが、でも素晴らしいストーリーです。
私はこの絵本が大好きでした。
ほかにもちょこちょこ調べてみると、偉人たちの子ども時代はとても面白かったんです。
これは絶対、子どもにとっても、親にとっても面白くて学びがある本になる。そう思いました。
さて、この企画書は次にどうなったのでしょう?
続きはまた次回♪
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