見出し画像

T'S BAR 53夜 WILSON BROTHERS

Another Night  /   WILSON BROTHERS

聴きやすい。
いろいろ、ちょうどいい。
おそらく、これ一枚しか作品を残さなかった兄弟グループですが、AORの名盤として必ず挙がるアルバムだと思います。

楽曲や演奏のセンスが良く、変に都会的なクールになり過ぎず、西海岸的にハッピーにもなり過ぎず、そこそこな感じで自制が働いています。

ゲスト・プレーヤーのスティーブ・ルカサーのギターは、この時代っぽい音を提供しています。
タイトルの「Another Night」は、イギリスのバンド、ホリーズのカバーですが、私は原曲よりもウィルソン・ブラザーズの方をよく聴いたせいか、こちらのバージョンの方が好みです。
アルバムにはもう1曲、トッド・ラングレンの「Can We still Be Friend」のカバーが入っていて、こちらはさすがに原曲よりも良いとは言えないのですが、選曲もアレンジもセンスの良さを感じます。ホント、いい曲。

一時期、ネッド・ドヒニー、マイケル・フランクスと並んで、すごく聴いていました。

絶対に聴くべき芸術的なアルバムというわけではありませんが、音楽で居心地の良い時間を作るなら、知っていて損はありません。
もっと作品を残して欲しかったグループでした。