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T'S BAR 33夜 BRIAN ENO

Music For Airports / BRIAN ENO

運動不足とストレス解消のためにスポーツ・ジムに入ったものの、全く行くことができず、会費がもったいなくて新たなストレスとなっています。
悪循環だなぁ。

上手く寝ることもできていないので、今夜はせめて睡眠の質を向上させられたらと思って、アンビエント・ミュージックを選びました。
お酒も薄めにします。

ブライアン・イーノさんは、ロキシー・ミュージックのキーボード担当でしたが、演奏自体は得意ではなくて、むしろシンセを使った音響効果(当時は視覚効果も素敵でした)に関心があったようです。
グループ脱退後はソロ活動でポップなアルバムを制作したり、アーティストのプロデュースを行いますが、音楽の世界でポジションを確立したのは、一連の「アンビエント・ミュージック/環境音楽」のお仕事でしょう。

サティの「家具の音楽」やジョン・ケージの「4分33秒」など、さまざまなところで音楽の概念を拡大するコンセプトは実践されていましたので、「環境音楽」はブライアン・イーノさん独自のものとは言えません。
それでも、ポップ・スターであった彼が電子楽器を巧みに使って制作した作品は、新しい音楽として注目されました。
これまでのような、現代音楽・実験音楽のリスナーだけでなく、多くの人が「環境音楽」に関心を持ち、制作するアーティストが増えたのは彼の功績でしょう。

この「ミュージック・フォー・エアポート」は、このコンセプトで制作された初期の傑作です。
まだ音数は多く、音楽的で人為的なものを感じますが、これくらいの方が聴いていて心地よいと思えます。
昔、彼が何かのインタビューで言っていたように、とても小さな音でかけています。
耳を澄ましていると、冷えたグラスに付いた水滴が流れる音さえ聞こえるようです。