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涙のROCK断捨離 15.YES「OPEN_YOUR_EYES」

イエス「オープン・ユア・アイズ」/YES「OPEN YOUR EYES」
1997年

集合離散を繰り返し、なかなか結晶することのないイエスが、なんだか吹っ切れたように明るく振舞ったアルバムです。
このアルバムで主導権を取ったのは、イエス設立メンバーであるクリス・スクワイヤと若きマルチ・プレーヤーのビリー・シャーウッドだったそうです。
実力者揃いのバンドで、重鎮と若手が力を合わせたわけですから、楽曲は悪くありません。どの曲もちゃんと作られていて、気持ちの良いロック・アルバムです。それぞれの楽器演奏はもちろんですが、特にコーラスは流石という感じです。

クリス・スクワイヤというベーシストは、その姿からして大好きなので、彼がリードしたというアルバムを悪く言いたくはないのですが、このアルバムで何がしたかったのか、ちょっと分かりませんでした。もちろん聴く側の我儘なのですが「このメンツならこれくらいはやるでしょう」という感じで、予想の上を行かない残念さを感じてしまいました。

アルバムのメインは、1曲目の「ニュー・ステイト・オブ・マイン」だと思うのですが、個人的には5曲目の「フォーチュン・セラー」の演奏に初期のイエスを少し感じて嬉しくなったりしました。
日本盤CDでは、なぜかラストの大曲「ザ・ソリューション」の前に「オープン・ユア・アイズ」のラジオ・エディットなるものが挿入されているのですが、余計なことをしたものです。

かなりのファンの方でなければ、最初に手に取るアルバムではありません。

Spotifyでも聴けます。日本盤CDに入っている「オープン・ユア・アイズ(ラジオ・エディット)」は欠けていましたが、これで良いと思います。
https://open.spotify.com/album/4xmJ6msD4dg2j5xqBjtF64?si=f14MAxyNTnmaIRUvJEVVbA


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Photo by Jeremy Perkins on Unsplash