T'S BAR 18夜 THE STYLE COUNCIL
Cafe Bleu / THE STYLE COUNCIL
今日は、ちょっと残念なニュースが届いてしまったので、お仕事を早めに切り上げてゆっくり飲もうかな、と思っていたのですが、結局グズグズと深夜になってしまいました。
ただ、気持ちが落ち込んでしまうのは困るので、あまりシリアスでは無く、いい気分になれるアルバムを選びました。
このアルバムは彼らの2枚目(フル・アルバムとしては 1枚目)で、高い評価を獲得した作品です。
ヒット曲「My Ever Changing Moods」「You’re The Best Thing」が入っています。
この時期(1980年代中頃)は、パンク後遺症だったのでしょうか、様々なジャンルの音楽が可能性を示していた時期で、素晴らしいアーティストが現れ、名盤も数多く生み出されました。
スタイル・カウンシルはその筆頭で、リーダーのポール・ウエラーさんは、このバンドを始める前に、ザ・ジャムというモッズっぽいパンク・バンドで登場し、音楽好きには一目置かれていました。
それが一転してこのサウンドです。
ファンは驚いたことでしょう。
でも、それによって改めてザ・ジャムの音楽性を深堀したり、新たな音楽に耳が開かれたりということもできたはずです。
私は、あまりザ・ジャムとのつながりを意識せずに接することができたので、「なんて粋でカッコイイんだ」と素直に受け入れました。
やっているのは古いジャンルの再生産とも言えるもので、懐古趣味的ではあるのですが、当時も今も瑞々しい新鮮さを感じることができます。
アルバム全体を通して、音楽の本質的な楽しさや切なさがいっぱいに詰まっています。
全ての曲が素晴らしいのですが、改めて聴いて、「The Paris Match」にグッときました。
(これ、トレーシー・ソーンの歌とベン・ワットのギターなので、そのまま エブリシング・バット・ザ・ガールですね。彼女の声と歌い方は大好きなのです。)
実は1枚目のミニ・アルバムには、この曲の別バージョンが収録されていて、そちらではポール・ウェラーが歌っているので、聴き比べてみると面白いと思います。
「My Ever Changing Moods」も、このアルバムとは別のバージョンがあって、ヒットしたのはそっちですね、きっと。
でも、私はこのアルバムのバージョンが好きです。
最近の日本の若いアーティストの中には、バックボーンに幅広い音楽性を感じさせる方が何人もいますが、そうしたアーティストのファンの方なら、このスタイル・カウンシルはきっと気に入ることでしょう。
音楽好きを自称する方なら、必ずチェックしているはず。
「Cafe Blue」以降のアルバムも、ハイクオリティです。