拘束ロープを手繰り寄せて動けるようになる話または命綱で首が締まる話
何事も「失礼なだけで門前払いを食らうこと」が少なくなった気がする。
失礼がマイナスであることは変わらないけど、それを相殺して余りある有能さや面白さが人や作品に有れば、付き合い続けたり視聴購入し続けたりといった対応を取れる人が増えてきてる気がする。
「こんなことを言うやつは何をやってもダメ」みたいな突き放し方を、案外みんなやらなくなってきてる。
礼儀が一発アウトの条件じゃなくて、最終的な合計点をちょっと左右する一項目程度にしかならなくなった。
粗品と暇空あたりを見てると特にそんな感じがする。
前々から、挨拶しろとか笑顔で接しろとかが共同体の中でやっていく上でそれなりに価値があることはちゃんと分かっている。
でもそれを行うのにすごい精神的コストがかかる人がいるとか、他の作業に要求されて集中力途切れてそれを取り戻さなきゃいけなくなる盛大なロス感とか、いつだってそれに応じる余裕があるとは限らないとか、かなり人をすり減らす所も大きい要素でもあるから、「礼儀」の比重が高い世界は生きづらいよなと思っていて、その反動が結構デカめの波になって押し寄せつつあるのかなと感じる