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【余談】もしも芸人と結婚したら

みなさんは「もしも」話は好きですか。

「もしも5億円手に入ったら」「もしも生まれ変わったら」「もしも背中に翼が生えたら」…
「もしも無人島に行くことになってひとつだけ物をもっていけるとしたら」「もしも俺がゾンビになったら」「もしもタイムマシーンがあったら」とかね?

お笑い好きのみなさん、もちろん好きでしょ?笑

この手の話を永遠とやってるのが漫才になったりするんですけど、その話は別として。

自分も「もしも」話は好きで、というより、習慣的に意識的にやっていて。
自分の尊敬する恩師がよく、人に大切にして欲しい力としていくつもあげる中に「想像力・思考力・表現力」の3つが入っていて、自分もいつも納得して心得てきたつもりで、今となっては自分の後輩や教え子に、特にこの3つは大事だって伝えるようになったんですが。
人と人との繋がりが大切な今の世の中で、人の気持ちを「想像」して、その気持ちを汲み取ってから「思考」して、そこでまとまった考えや想いをどう「表現」して相手に伝えるか、これがだいぶ大事なんですよ。この三角形が綺麗だと、"上手く"生きていけると常々思っています。
だから、「もしも」話ってとてもいい運動なるんですよね。
反実仮想もしくは可能性の低い未来を思い浮かべて、その状況にたった時の自分の判断や行動を考えて、言葉にしてみる。何気なく楽しい会話の中で話すだけでも、良い脳の習慣づけになってるなぁと思うので、定期的に先輩友達恋人に変な「もしも」話を持ちかけては盛り上がってるんですけど、

やっぱりやるなら徹底的にやりたい!

何をって?

思考の部分です。

やるならかまいたち山内さんくらいリアルに考えたいんです。やっぱりポイントカードは作っておいて損はないんですよ。現状見ると楽天かなぁ、とかね笑

そんな自分がこの間考えて自分でも面白くなってきた変な「もしも」話をしようかと思います。
読んでくださってる方もよければ、次のチャプターの第1文の「もしも」(タイトルにもありますけど)、自分なりの想像してみてから、その後を読んで楽しんでいただけたらいいなと思います。
今回は完全な余談です。
よければ読んでってください

もしも

「もしも芸人さんと結婚したら、自分だったらどうなるんだろね」

そんな話を一緒にM-1グランプリ2019のDVDを見ていた恋人がさらっと言ってきたのが話の始まりだった。

それを今、恋人の前でいうかね?っていうツッコミは、受け付ける。彼女が変な人であることは確かだが、話題としては面白くて2人で盛り上がった。
そんな彼女は、シソンヌが好きで、チョコンヌ(チョコレートプラネットとシソンヌのユニット)がKoCに出場し予選を勝ち抜く様子に一喜一憂して、先日じろうの誕生日ということでシソンヌライブのチケットを買っていたのを、お笑い好きの自分に隠して秘密にして、友達とライブを見に行ったほどの、熱のあるファンだ。

「じゃあもし結婚するとしたら誰がいいの」
と聞いたら、当然の回答として、
「もちろん、じろうちゃん」
と言った後に、続けて
「でもじろうちゃんはもう売れてるから、また別の話。」
と。
彼女が言っている「芸人」というのは、「まだ売れていない、自分の面白さを信じてこれから売れることを目指してがんばっている芸人」のことだった。
ミルクボーイの駒場はM-1で優勝する前に結婚をしている。おそらくそんな映像が流れたから、ふと思ったのだろう。

この話は面白いな、と思った。 

ひとまず、じろうとの結婚後の想像惚気話を聞かされるわけじゃなくて良かったと安心してから、長年芸人を応援してきて1回も考えたことのない「もしも」話に興味が湧いた。

結婚への覚悟

そもそも自分は、一生結婚をしたくない派である。
その時のパートナーと子供が欲しくなったりできたりしたら結婚やパートナーシップ宣言をすればいいし、何かの手続き上、必要になったら結婚や特別養子縁組をすればいいし、とは思っているが、基本結婚しなくてもいいと思っている。理由はいろいろあるが、必要を感じていないというのが1番簡潔な理由である。

では、もしそんな自分が「この人(芸人)と結婚したい」と思うのであれば、相当な想いと覚悟だろうなと想像してみた。
その人自身に惹かれたのかもしれないし、その人の面白さや仕事に対する熱さに惹かれたのかもしれないし、それはわからなくても、覚悟を決める何かがあったはずだ。
もちろん、わざわざ覚悟という訳は、いわゆる一般の会社勤務の人と結婚するのとは訳が違うから。
今後どうなっていくかわからない、稼げるかわからない、安定した生活を送れるかわからない、そんな芸人という職で頑張ろうとしている人と、今後将来末永く支え合って生きていこうと思うには、覚悟と言えるだけのエネルギーが要るだろう。

情熱があればあるほど、理想が高ければ高いほど、人は悔しくて辛くて苦しい壁にぶち当たり、それを血のにじむ思いで必死に登ることになることを、今まで芸人を応援してきて幾度も何人も見てきたからこそ、知っている。今まではファンとしてライブに参加したり、O.A.を見たり、賞レースを見に行ったりしていただけだが、いざ、その真横にいる人間は、どう彼らの背中を叩いて、撫でて、押していけば良いのだろうか。

尽くし精神が強い自分の場合は、相手がそれを求めるならライブやO.A.を見て、丁寧にアドバイスをしてあげたいし、相手がそれを望むなら仕事のことには介入せず、プライベートな時間を一緒に楽しもうと思う。

あぁ、そうだ、自分のお笑い好きはどうしよう。
さすがにそれわかってて結婚するよね。さすがに元々の趣味だし、仕方ないから許してもらおう。パートナーの先輩にあたる人々のライブを一緒に見に行くのも楽しいかもしれない。

何きっかけで好きになるかはわからないが、きっと、芸人をパートナーとして選んだのなら、そんな自分のパートナーの生み出すお笑いを愛してないわけがないだろうとさえ、思えてきた。

最大の危機

とりあえず、若手時代は2人で笑って乗り越えられそうだ。
じゃあ、もし何かをきっかけに、お笑いの仕事が増え、売れてきたらどうするのか。
多忙で、不規則で、不安定で、エネルギー消費が激しく、常に気を張る仕事をするパートナーをどう支えようか。
そして、世間に知られるということは、賞賛と批判を一気に受けるということで、常に人の目に晒される人になるということである。
有名人や芸能人など人前に立つ仕事にとって最大の危機は、自然的な仕事の減少よりも、不祥事の発覚である。法律に絡むものは別として、家族に関わるものでいうと、やはり「浮気」「不倫」だろう。

昔は「芸人は酒タバコ女が芸の肥やし」などと言われていて、浮気不倫はご愛嬌のような時代もあった。

個人的には、芸能人のイメージ商売で、爽やかで誠実なイメージで売っている人は浮気不倫は"裏切り"行為に当たるから、「干される」ということがあっても仕方ないのかなと思うが、基本芸人は面白さのイメージで売っているのだから、浮気不倫も面白くできてしまえば勝ちだと思っているところもある。面白く出来なかったら、それは芸人としての「おわり」を告げているわけで、ネタや世の中の話題だけでなく、プライベートまでもを面白く語れるのであれば、それだけの愛される人間味と芸人として腕があるんだろうと自分は思ってしまう。

ここまで話した今、我々の頭に何人か思い浮かぶ顔かあると思う。
面白くできた人は業界に残っていて、面白くできなかった人はどうなっているか…こんなところでも「面白い人が生き残れる。ただそれだけ。」という芸人界の厳しさを実感するが…。
浮かんだ顔の彼らを面白いと思うし、お笑いという意味で信用しているから、プライベートがどうであろうと、彼らの周りがそれを許すなら、視聴者として言うことは何もないと思っている。

では、その彼らの周りというやつに、いざ自分がなったらという話である。
自分の場合、元々気にしない性格から今までも許してきたところもあり、あまり離婚に結びつくイメージは持てない。

では、すんなり許す。
その次の日、テレビをつける。
「お前浮気したらしいなー!」
「ごめんなさい!でもパートナーは許してくれました。」
「優しいな!感謝しろよ!」
一件落着。ちゃんちゃん。


うーん…
……………

面白くない…

これでは面白くない…

面白くない!

芸人の家族となった時、これが1番の山場と言ってもいいんじゃないだろうか。

芸人のパートナーが浮気した時、どう対応するのか。

許す?ブチギレる?マスコミに囲み取材受ける?別れる?
いろいろな選択肢があって、
やはり自分が芸人のパートナーとなったら、1番重きを置きたいのは「面白さ」なんじゃないかと考えた。
でも、素人の自分に何が正解かわからない。何がいいんだ、どうしたらいいんだろう、何が面白いんだろう、なんて言えばネタにできるんだろう。

浮かんだひとつの正解

想像して考えてみた結果、その正解として、自分が芸人のパートナーになったら、会ってみたい、会っておきたい、合わせてほしいと思うだろうある人を1人見つけた。 

過去に、ある芸人が不倫をして、それが世間に露呈した時に、こんなことを言った人がいた。

死ぬ気で笑いに変えてこい!

若手でお金のない時に結婚して、ちゃんとした結婚指輪も買えず、安いペアリングを結婚指輪にして乗り越えてきたパートナーが、不倫をした、しかも週刊誌に写真も撮られた。それに対して、「週刊誌は1文字もおうとらんかった」と言い放った旦那に、腕を組みながらハッキリと目を見て

おうおう、大芝居打ってきたな

と返す嫁。

このエピソードをバラエティ番組内で聞いた時は、テレビの前で大爆笑したのを覚えている。なんて絶妙なんだと感心さえ覚えた。

不倫に対してはちゃんと怒る、叱る、反省させる。これでまず、世の中のパートナーのいる人々や浮気をされた側の人の気持ちを掴んだ。
けれど、それで終わらせず、芸人としてちゃんと笑いにしろという一言が、厳しくて怖い言葉の中に、愛と応援の力も感じられた。世の人々は、彼が嫁に言われた通り笑いに変えられるのか見てやろうという気にさせられたと思う。
2回も週刊誌に写真を撮られても、バラエティ業界に愛され、後輩芸人に憧れられ、お笑い界を担っていく彼は、その芸人生命を1度、いや2度、もしかしたらもっと、肝の据わった妻に救われていると言っても過言ではない。

想像力・思考力・表現力

だから、もしも芸人と結婚するとなったら、結婚する前に相手に唯一「ただしいつか千鳥大悟さんの奥様に会わせること」という結婚条件をつけるだろう。
おそらく、今の若手の世代が下積みを経て、芸人としてやっていけるくらいには、千鳥は、今のダウンタウンナインティナインのような位置にいるだろう。
「そんな尊敬すべき先輩芸人に会って仲良くなれるようになるまで売れること」と、「芸人のパートナーとしての1つの正解と思えるその奥さんに会わせてもらえること」を、パートナーと2人の目標にして、互いに支え合って行けるだろう。

今回の「もしも」話では、そんな自分なりの結論を出して、一旦終わりにしておこう。

と、想像して、考えてみたことを、今、noteにしてみた。

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