一人称と書き手について
本当の性別は女である。
性自認も戸籍上も生まれつきも女で、普段の一人称は「わたし」である。
「私」でも「あたし」でもない。「わたし」。
ただ、文章を書くときはたいてい「僕」という人称を使っている。
これは大学1年生のときからかわっていない。(文章を書くのに特化した学科だった)
わたしは僕という一人称を使うことで2つの効果を見いだした。
1、文章をフラットに
僕の文体はひらがなが多い。kanjiを開いた文章が好きなのだ。
どうしても女々しくなる感情と文体の一人称をあいまいにすることでフラットにする。
読み手のためというよりも自分のため。女々しさに寄らぬよう、絵本に出てくる、優しくて最初はなにもできないちいさな男の子をえがくように。
2、「さとううきわ」と「わたし」をわけるために
書き手と現実の自分を分けることで書きやすくなる。
そして、自分から少し離して「さとううきわ」として書いた文章が、自分のためになることが多々ある。それは広がりで、それは可能性。わたしの先の僕。
さいごに
わたしは僕で、僕がわたしの可能性である。