ママは私に言った。 このパンをおばあちゃんに届けて来てと。 私は正直おばあちゃんには会いたくない。 前までは凄く大好きだったのに今はパパとママを困らせているからだ。 おばあちゃんは病気らしい。 この間は夜うちでご飯を食べた後帰ったけど迷子になってたし、私の事を時々忘れたりするの。 ママもパパも頭を抱えてるの。 だから私はおばあちゃんが嫌いになったの。 ママが私に渡したパンはとてもいい匂いがした。 私が一つ手にとって食べようとしたらママは今まで一度も見た事ない
こんな話を聞いた事ある？ 今から150年ほど昔に小雪という女性が居たんだ それはとても美しい女性で真っ白で清らかな心の持ち主だ 小雪の美しさ、清らかさにどんな男も虜になったんだって だけど小雪には愛を誓い合った相手がいて、その相手の子を身ごもって居たんだって 正に幸せの絶頂期小雪はこのまま幸せに暮らしていけると信じていたんだ でもそんな幸せも長くは続かなかった。 夢や希望はまるで秋から冬にかけて紅葉が散る様にゆっくりと、そして確実に小雪から奪って行った。
