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【DLsite作家向け】TL小説を37作品書いてわかった低評価を回避するコツ

こんにちは! DLsiteでオリジナルTL小説を販売している「さみどり」です。

作品を発表するときに心理的なハードルとなるのが、ユーザーからの評価です。
この記事では、わたしがTL小説を37作品書いてわかった、低評価をつけられにくくするコツを紹介します。

ちなみに、この方針に従ったからといって、絶対に低評価を回避できるわけではありません。「作風が合わない」などの理由で、2割程度マッチしない層が出てくるのは当然と割り切ったほうが精神衛生上いいです。

絶対2割には嫌われる

読者は「ふたりのその後」を知りたい

女性読者は、えっちシーンだけではなく、キャラクターとストーリーを大切にする傾向があります。

そのため、いわゆる「快楽堕ち」で物語が終わるのではなく、婚約して結婚して……ふたりがその後「どのように幸せになったのか」を読みたい、と強く期待します。

その期待に応える内容を書いてあげるとよいでしょう。

ちなみに、「その後」についての文章の分量は多くなくても問題ありません。
異世界ファンタジーの場合、ふたりが残した功績、後世の評価、また子孫の様子などを追加すると、満足度が増す傾向にあります。

ストーリーを味わいたい

ヒロインとヒーローの間に葛藤がない・背景に深みが足りない――例えば「若様×メイドちゃん」など、えっちメイン・シチュエーション重視のTL小説は、低評価に繋がりやすい印象があります。

読者はストーリーも楽しみたいと考えています。

ヒーロー視点も読みたい

「ヒーロー視点も読みたかった」というレビューをいただいてから、本編内にヒーロー視点を追加するようになりました。

「さみどり」が書くのは、一人称の「わたし」視点で展開されるTL小説のため、視点を切り替えていることがわかるように【〇〇視点】と段落の先頭に記載しています。

「ヒロインが愛しくてたまらない」という思慕・劣情のほか、「実は〇〇な事情があってヒロインに〇〇な態度を取っているが、もどかしくて仕方がない」などの焦燥・やきもきする気持ちをたっぷり描写するようになりました。

読者はヒロインに自己投影するものです。自分が「愛されてる」描写は、なんぼあってもいいですからね!

体感ですが、ヒーロー視点を追加してから評価が安定した気がします。

(大切な作品は)大幅値引きのセールには参加しない

DLsiteでは定期的(夏・冬)に大型セールをおこないます。
こうした60%以下の大きな値引きセールに参加すると、低評価を受ける確率が跳ねあがります

なぜなら、ふだんは小説を読まなかったり、あなたの作風を知らなかったりする層が、「セールだったから」と値段を理由に買うからです。

そうなると、どうしてもミスマッチが起こりやすくなります
また低価格にすることで、価値を低く見積もられてしまいます。

今回の年末年始、2024年にもっとも売れた上位3作品を大幅値引きしましたが、うち2作品に★1の低評価レビューがつきました

ただ、セールに参加するのは、なにも悪いことばかりではありません。
なぜならサイト内に露出が増えるぶん、売上が確実にアップするからです。

バランスがとても難しいのですが、大切に売っていきたい作品は、大幅な値引きから距離を取ったほうがよさそうです。

(「配信から2年以上たっている」など、普段スポットが当たりにくい作品は、値引きしてもいいと思います)

今後は、作品ごとに慎重に判断して、セールに参加するようにします。
自戒を込めてシェアします。

低評価についての心づもり

以下、低評価についての心づもりを2つ紹介します。

最初は低評価になりがち

DLsiteでは、5回評価がついてから、その星(★)が反映されます。
5回のうち1回でも「3」がつくと、その影響が大きいです。

しかし、評価が10回、20回、30回…と増えていくと、しだいに評価が安定していきます。

最初が低評価だったからといって、そこまで落ち込まなくてもいいと思います。

多く売れた作品には低評価がつきやすい

意外かもしれませんが、多くダウンロードされた作品には低評価がつきやすい傾向があります(絶対数として)。

売れているということはつまり、

  • タイトル・表紙イラストが魅力的(パッケージとして完成度が高い)

  • 「売れている」から、ユーザーの興味を引きやすい

んですね。

そのため、セールと同様に「絵が綺麗だったから」「売れていたから」という理由で、本来の読者ではない層にまで届いてしまいます

  • 3,709ダウンロードされた、200評価がついた作品

星1つが「2」
  • 1,053ダウンロードされた、104評価がついた作品

星1つが「0」

その答えとして納得感があるのは、さとゆみさんの「書く仕事がしたい」に掲載されていた以下文章です。

 ちなみに、Amazonに関していうと、売れている本ほどレビューの評価が低いという相関関係があります。

 あまり売れていない本は、作者のコアファンにしか読まれていないので星5つになりやすい。けれども、売れている本は、ファン以外にも届く。というか、ファン以外にも届いたからこそ、売れたわけです。すると当然、「この本はタイプじゃない」と感じる人も多くなる。するとレビューが荒れ始め、低評価が増える。
 以上の理由で、売れていない本ほどレビューが良く、売れている本ほどレビューが悪いという反比例のような相関関係が生まれるわけです。

書く仕事がしたい

作品を発表する際、どうしても評価、気になっちゃいますよね。
とはいえ、怖がっていてはDLsiteに登録できないのも事実。

そんなときは「二次創作をしてるあなたがオリジナルTL小説を販売すべき3つの理由とは?」でも紹介した以下の言葉を思い出すようにしています。

経済の世界は、リスクを取ってもいいと思う人が、リスクを取りたくない人から、利益を吸い上げるようにできている。

経済評論家の父から息子への手紙 

以上、低評価を回避するコツについて紹介しました。

★さみどり★
サークルさみどりは「胸きゅん♡」に特化した乙女向け小説を配信しています。
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上記で紹介した本の商品リンクには、Amazonアソシエイトを使用しています。上記リンクから購入した場合、さみどりにアフィリエイト収益が入る場合があります。


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