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地域で愛されるチームになるために

ここからはスポーツチームの「地域貢献」について書いてみたいと思います。こちらの記事はこの企画でコラボした福祉作業所を運営されている、おあしす福祉会 機関紙「おあしす通信」でも紹介されておりますので気になる方はどうぞ!

地域に必要とされるチームになる

地域住民に「おらがチーム」として愛される存在になるために、日頃からお世話になっているホストエリアへチームは何ができるのか、考えなければならないと思いました。地域とつながることで応援され、それがチームの存在価値となるからです。
 
そこでSAMEYAは、地域にある課題をスポーツチームが一緒に解決することができないかと考えました。この活動は多方面から好評をいただき、全国紙にも取り上げられ、結果として地域でのチームの認知度を高めることにもつながりました。

SAMEYAが行った活動と成果

  • コロナの影響で受注が減った福祉事業所に、スタッフのお弁当とチームグッズの製作を依頼

  • お弁当やグッズを作ってくれた利用者さんを最終戦に招待

  • ラグビーというマイナースポーツの3部リーグのチームが読売新聞に取り上げられる

「弁当で地域とスクラム」テイカーではなくギバーであれ!

事前リサーチで、アートパラ深川という障がい者アートのイベントが町ぐるみで行われていることを発見していました。
 
よそ者であるチームが地域に溶け込むには、その地域が応援しているものを一緒に応援し、地域の一員として認めてもらわなければなりません。そこで初めて応援してもらうことができます。
 
地域について調べる中で、福祉事業所を運営するおあしす福祉会の理事に出会いました。弁当作りなどを通じて障がい者の方々が就労に向けた訓練をするための施設です。しかし、コロナの影響で弁当の注文が減少。なかなか工賃もあげられず、困っていることがわかりました。
 
チームとして貢献できることはないか打合せを重ね、試合当日のスタッフ弁当とグッズの製作を依頼することになりました。

最終戦だけで125食をお作りくださいました
野菜たっぷり色とりどりのお弁当は大好評!

さらに、福祉事業所に仕事をお願いするだけではなく、利用者のみなさんに“自分たちの仕事で社会が動いてる”ことを実感してもらおうと、お弁当とグッズ製作に携わってくれた利用者のみなさんとスタッフさんを最終戦に無料招待しました。

この企画に、読売新聞の記者さんが興味を示して下さり、事前の取材や試合当日の取材アテンド等を経て、地域欄に掲載いただきました。(記事化までも気を付けるポイント等もあるのですが、一旦長くなってきたので割愛します)

ストーリーを伝えて付加価値をつくる

グッズは、SNS上でも人気の高いチームキャラクターのイラストが描かれた缶バッチをひとつひとつ手作りで製作しました。利用者のみなさんの仕事はとても丁寧で、思いがこもった缶バッチが出来上がりました。

チームマスコットキャラクター・鮫太朗の缶バッジ

さて、作ってもらったからには売上を出さねばなりません。売らなければ次はないし、継続的に福祉事業所に関わることも出来ず、課題解決なんて夢のまた夢です。
そこで、ただの量産型グッズではないグッズという点を付加価値とし、缶バッチに込められたストーリーをファンのみなさんに伝えるために、SNSでの発信にも力を入れました。当時チームのゆるキャラ・鮫太朗は人気が出始めていたので、その鮫太朗の着ぐるみを拝借し、鮫太朗が自分の缶バッジの取材に行くというストーリーを作り、施設に取材協力をお願いし、投稿のネタ作りをしました。鮫太朗を起用したことで、SNSを中心にファンの間で話題を呼び、大好評をいただきました。実際に試合当日鮫太朗の缶バッジはどこに売っているの?と質問されるほどでした。

こぼれ話ですが、鮫太朗は施設でも大人気で、みんなで最後に写真も撮りました!マイナースポーツだったり、選手の知名度があまりないと苦労されている皆さんは、もしかしたら、チームのゆるキャラが救世主になるかも!?

チームキャラクター・鮫太郎が福祉事業所を訪れ、製作の過程を取材するというストーリー

地域の一員としての自覚を持つ

これは、だれ一人取り残さないというSDGsの理念とも合致する取り組みだと感じています。実際、「地域社会と共にSDGsの課題に取り組むプロスポーツチーム」とラッピングし、メディアに持ち込みました。
 
もちろんこの取り組みを取材頂けたこともうれしかったのですが、今回何よりもうれしかったのは、福祉事業所の利用者さんが「こんなに楽しくて疲れたのは久々」とおっしゃってくれたことです。お世話になった「おあしす福祉会」に通所する利用者さんたちは、精神障害(うつや、統合失調症などメンタル系の病気による障害)がある方々。数値でクリアに測れないものの、彼らの精神面に少しでもプラスの影響があったのだとしたら、本当にやってよかったなと思いますし、スポーツというものの可能性を感じました。
 
また、メディア取材の中で、個人的に裏テーマにしていたのが、福祉×スポーツチームの事例を多くの人に知ってもらうこと。そしたら、どこかでまた素敵なコラボレーションが生まれて、福祉が抱える課題が少しでも解決に向かうきっかけになるのでは?・・・なんて妄想していました。だからこそ、地域の認知獲得以外にも、新聞やWEBなどの取材は意味があったと思っています。
 
福祉に限らず、地域社会にはさまざまな課題があります。スポーツチームも地域の一員として、その課題に向き合い取り組んでいくことが、チームの存在価値を作っていくと感じました。そして、同時にスポーツチームに出来ることはまだまだたくさんあると感じました。伸びしろしかない!

しかも!ですよ?(スポーツマーケティングを少しかじった今なら、)これをスポンサーメリットとして提案したらスポンサーの単価も上げられるだろ!とか思ってます。もう最高でしかない。そんな、地域よし、スポンサーよし、チームよしの三方よしな事例をどんどん作りたいなと思いました。

…というわけで、「スポーツマーケティングの素人がラグビーチームの広報やってみた」シリーズ完結です。ここまで読んでいただいた皆様ありがとうございました!
また、このような機会を下さった、清水建設江東ブルーシャークスの皆様へ感謝致します。(この記事は江東ブルーシャークスの方にも全面的にチェックしていただいてます。)

この経験を通してスポーツマーケティングの面白さや可能性の虜となり、僕は6月からスポーツマーケのスクールに通い始めました。またどこかで、スポーツと楽しく関わりたいなと思っています。

シーズン最終の入れ替え戦にて トンガの飲み物Otaiを作りました。写真はトンガ大使とSAMEYA

最後にはなりますが、ご協力いただいた皆様にお礼です。

清水建設江東ブルーシャークスの髙井主務。
そもそもSAMEYAがかかわるきっかけを作ってくださったのが髙井さんでしたね!DMでの出店依頼でもいいはずなのに、SAMEYAのランチの現場にわざわざスーツ姿でいらしてくださいました。すごく丁寧で、キッチンカー1台誘うのにここまで手間をかける方と一緒に何かやったらきっと面白いはず!と直感させてくれました。実際に、「チームのために」という一心で、一生懸命動かれていた髙井さんがいたからこそ、今年のシャークスの躍進があったと思っています。その他チームの皆様も本当にありがとうございました!

社会福祉法人 おあしす福祉会の友田理事。
いつもどんな時も利用者さんファーストで考え行動されているハードワーカー。目の前の1人に全く手を抜かない、その仕事に対する姿勢は本当に見習わねばと日々思っています。この企画が実現できたのは本当に友田さんのご尽力があってのことでした。

地域のことや人を紹介してくださった広瀬さん、椎名さん。
地元での集客の音頭をとって、町中をポスターまみれにしてくださった、みとさん、藤井団長。
そして、ご尽力いただいた地域の皆様。
いつも無茶ぶりに耐えて出店してくださる、キッチンカーの皆様(鎌倉珈琲のなみさんFUWARIなお二人リベルモンドのつむつむさんカメレオンなお二人)。

本来の仕事でもないのに、お願いしたらいつもとってもいい感じにSNS投稿してくださるブルーシャークス栄養士のまちさん!

SAMEYA(一応本業w)が行列してるのに、「取材のアテンドしてきますんであとよろしくお願いします!」とか言うブチギレ案件を嫌な顔一つせずSAMEYAを手伝ったくださるあやさん。スーパーサブのむつみちゃん。

広報にご協力いただいたメディアの皆様!
そして、スーパー仕事出木杉ウーマンりえこ!

最後にいつも仲良くしてくださるファンの皆様!皆様の存在があってのシャークスだと思います!

皆様本当にありがとうございました!

スポーツマーケティングで何かお手伝いできることがあれば、noteのコメント、もしくは連携しているSNSのDMより、いつでもお気軽にお声がけください。スポーツで地域を盛り上げていきましょう!

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