のうた りん

どうしようもない男の人が好きです

のうた りん

どうしようもない男の人が好きです

最近の記事

寝る時にカスみたいな嘘を囁くお兄さん/フリー台本

[SE:ドアを開ける音] ただいま……うわっ!(足元で転がるヒロインに驚く。)……ちょっ……おい、……はぁー……(舌打ち) おい、何玄関で寝てんだよ。ほら、おーきーろー!ほらっ、ほぉらっ! ……やっと起きた。お前、こんな所でTシャツ1枚で寝て何してたんだよ。風邪引くだろ。しかも俺のTシャツ握ってるし……。 ……俺の事待ちたかったの?……ふーん?……っふふ、いや、別に。なんもないけど。 じゃあ、待たせた分沢山甘えさせてやるから。はい、ベッド行こうなー [SE:足音・ベッドが軋

    • レンタル彼氏に捕まる話[R-18]

      元ネタ曲 元ネタ人 ▶︎ 女風のお兄さん レンタル彼氏に金を落とし始める日が来ると思わなかった。 見た目が好みだったことで指名した彼だが、とっつきづらそうな外見に反してデートでは荷物を持ってくれることに始まり何もかもエスコートしてくれる彼――玲也(れいや)さんに気付けば夢中になってあの日以来毎月のように会いに行ってしまう。 御歳(おんとし)二十五歳、仕事は充実している。男周りの方はと言えば、必要ないと強がってみてもやはり寂しくなる一方だ。 けれど、いつまでも玲也さんに頼

      • 太宰治にガチ恋した女が語る映画「人間失格 太宰治と3人の女たち」

        ⚠️ネタバレあります!苦手な方はお気をつけください!! アニメでも何でもないきっかけで、小学校中学年のとき、太宰治の“人間失格”を読み、卒業するまでの間 作家 太宰治にガチ恋していました。 思い返すだけで黒歴史なのですが、 ・図書館で貸し出している太宰の小説を全て読破し、太宰にまつわる文献を借りまくる ・ガラケーの待ち受けを太宰治にする。 ・太宰治のWikipediaを読み漁り生涯を暗記ペンで暗記する ・山崎富江の日記を読み、嫉妬から大泣き、三日間学校を休む ・太宰治と

        • 自分を煮詰めた小説を読んだ話

          ⚠️このnoteにはネタバレを多く含みます。 気にしないという大ざっぱなひとか、読破した後に見ることをおすすめします。 ダブル・ファンタジーの続編が出ると聞きつけた私は発売してすぐに書店へと買いに走った。 本棚にしまい込んだまま気付けば三年の月日が過ぎた訳だが、おととい何を思ったか唐突に本書を開きたい衝動に駆られ勢いのまま読み進めた。 人と人の「縁」というのは偶然ではなく必然なのだと聞いたことがある。人と出会うときは自分の未来に何らかの影響を与えるのだと。 もしかしたら小