コロナウィルスによる都市閉鎖でヨーロッパ都市部の大気汚染が激減
Air pollution plunges in European cities amid coronavirus lockdown
発電所や工場、乗用車から排出される窒素化合物は呼吸疾患の原因と非難されている。
イタリアやスペインの状況にも関わらず、経済活動の停止によって地球は思わぬ恩恵を受けている。
ヴェネツィアの運河にイルカが泳いでいるという報告の例はフェイクニュースで間違いないのだが、確かに水は綺麗になっている。悲しいことに、海の生物は戻ってきてないが。
ヴェネツィアの市長事務所がCNNに語ったところによると、隔離政策の結果、水質がやくなったわけではないという。
「水が綺麗になったように見えるのは、運河の交通量が減ったことで、ヘドロが沈殿したままになっていることが原因だ」と、スポークスマンはCNNに言った。「ボートは水をかき混ぜることで、ヘドロを水の表面に運ぶ」
しかしながら、ヴェネツィアの大気汚染は改善の報告がある。
ヨーロッパ航空宇宙局(ESA)は、ヨーロッパの3都市で、窒素化合物がおよそ40%減少したと報告している。
航空宇宙局のコペルニクスセンチネル5P衛星ミッションは金曜日、フランス、スペイン、イタリア上空の3月14日〜25日の期間の窒素化合物濃度を示す3枚の合成画像を、2019年からの月平均濃度と比較して発表した。
「このレベルの減少幅を観測するのは航空宇宙局の観測史上初であり、これらの値のいくつかは、通常の値の約40%も減少している・・・非常に大幅な減少だ」ESAの地球観測プログラムのディレクターであるJosef Aschbacher氏は、ビデオ通話を通じてロイターに語った。
「実際に見られるのは、この汚染の中心地で・・・これは、交通や産業由来の人為的な汚染の指標として非常に優れている」とAschbacherは付け加えた。
二酸化窒素は、自動車や発電所、工場から排出される有害ガスで、呼吸疾患や心臓病の原因と非難されている。
ヨーロッパのほぼすべての都市に住む人々は、健康レベルを超える汚染レベルにさらされており、イスラエルでは、自然保護区に人間がいないことで野生生物が恩恵を受けていると報道がされている。
しかし専門家は、COVID-19が人類に強いた変化が動物や自然に大規模で意味のある形になるまでには、まだ十分な時間が経過していないと警告している。