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リメイクファッション

ファッション業界はこれからリメイクが面白いというお話。

10年目と比較して、ワードローブ(手持ちの洋服)の量は3〜4倍になっているそうです。

ファストファッション等の定着で、一定のクオリティの洋服を安く程に入れられるようになったお陰で、ワードローブの量が大きく増えている方は少なくないと思います。

そのため、新しい洋服が欲しいというテンションが若干上がりにくく、今ある洋服を「リメイク」や「お直し」して楽しむという価値観が拡大してきています。

洋服のお直しって実は何でもできちゃいます。

お直しと聞くと、裾直しとか、ウエスト詰めが頭に浮かびますが、それ以外にも例えば、

・コートの丈を詰めてジャケットにする

・襟を小さくする

・ワイドパンツをスキニーにする

・長袖のカットソーを半袖にする

等、できることはたくさんあります。

着なくなった洋服を上記の様なお直しや、シャツやトラックジャケットなどをドッキング(2つ以上のものを1つに)すると、全く新しい楽しみが生まれてきます。

またファッション業界の大きな課題として、環境に与えるダメージを減らすために「サスティナビリティ」(持続可能)が叫ばれて久しいですが、今あるものを使うということはこの流れにも合致します。

少し話を広げます。

ファッションを楽しむ上で、アイテムのデザインや素材感なども勿論大切ですが、個人的には洋服はストーリーが一番大切なのではないかと思っています。年齢も30代中盤に差し掛かったこともあるかもしれません。

ストーリーには大きく2種類あって、「個人的なストーリー」と「一般的なストーリー」があります。

前者は分かりやすく言うと、「父親から譲り受けた腕時計」です。
これで大体は伝わるのではないかと思います。
何ものにも代え難い個人的なストーリー。こういったストーリーがあるとそのファッションに意味が生まれ、そしてそれは自分のスタイルに繋がっていきます。

他には、ペアルック等もそうですね。
先輩からもらった靴とか、憧れの人が着ていたTシャツとかもそれにあたります。
個人的なストーリーのあるアイテムは人生の中で数多くあるものではありません。
もしこう言ったものがあれば、それは是非とも大切にしてください。

後者は、リテラシーによって読み解くストーリーのことを指します。

具体的には、「そのブランドの歴史」とか、「その商品が生まれた背景」等です。

例えば、ファッション業界の一位と二位であるZARAとUNIQLOの違い(ZARAはトレンドを反映する早さが武器、UNIQLOはスタンダードなアイテムを長く大量に販売することで高品質なものを安く提供する)や、

UNIQLOのパーカー1着が産まれるまでの熱量(UNIQLOのパーカーは価格と品質のバランスがいい意味で取れていません)

等を知ることで、世界がぐっと拡がります。

(UNIQLOとZARAの違いは別の記事で紹介していますのでお時間があれば読んでみてください。UNIQLOのパーカーの記事も今後書いていきます。)

ファストファッションだけではなく、ハイブランドも勿論そうです。
マルジェラやサンローラン等、ブランドの歴史を学ぶと、何故こんなにも高いのか、理解ができると思います。

さて話を戻します。

リメイクをするということは、「個人的なストーリー」と「一般的なストーリー」の両方を持てる可能性があります。

まず、リメイクやお直ししたアイテムはそれだけでぐっと愛着が湧きます。
世界に一着となり、リメイクすることで個人的なストーリーが生まれます。

また、リメイクの仕方によっては、既製の洋服をよりストーリーの深いものに変えることもできると思います。
例えば、ミリタリーアイテム。元々戦争で使うものなので、本来基本的にデザイン全てに意味があるのですが、装飾のためにそのデザインを崩しているアイテムは少なくありません。不要なポケットをつけたりとか。
そういったものを無くしてオリジナルに近付けることで、現代的なシルエットなんだけど、グッと本物感が出ます。

リメイクをすることで、ストーリーが生まれ、ファッションをより楽しむことができます。
そしてそれは物を大切にすることにも繋がります。

お直し屋さんやリメイクしてくれるところは正直今はまだ価格がかなり高いです。
でもこれは市場規模が大きくなることで、どんどん改善されて来ると思います。

リメイクの流れは、今後益々大きくなってくると思います。
そしてそうなると非常におもしろい。

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