『1週3秒”遅くなる”!?』2021 F1何が変わる?レギュレーション変更をおさらい
2021年のF1は、
チーム間の競争力が均衡化される。
持続可能で、世界最先端のレースを技術のショーケースとなる。
更に環境への配慮を目的に。
そのレギュレーションが大きく変わります。
2020年のF1の開幕が大幅に遅れている今、来年について改めておさらいしておきたいと思います。
読むのが面倒な方は動画をどうぞ!!
大きな変革その1 ボディワーク
1、乱気流を減らすボディーワーク
現在のマシンは空力を突き詰めたため、非常に速い一方、前のマシンの生み出す乱気流によって近づくことが出来ず結果的にオーバーテイクが困難になっているますよね。
これを解消するために、新しいレギュレーションでは複雑なボディーワークを禁止し、アンダーフロアで生み出すデザイン。
いわゆるグランドエフェクトに特化してくことになります。
2019年型のマシンの場合、乱気流によって後ろの車が失うダウンフォースは40%以上だと言われていますが、2021年マシンの場合は、5~10%以内の範囲に収まると試算されているようです。
2、18インチホイール
既に世の中では18インチを履く市販車も珍しくないですよね。
そんな中、4輪フォーミュラーの最高峰であるF1が13インチホイールを履き続けているのはトレンドと乖離しているばかりでなく、ノウハウの史上還流という意味でも効率的ではないという意見から2021年初めてF1のホイールは18インチに変更される。
これによってマシンのサスペンションにも大きなコンセプト変更が必要になると思われる。
3、マシン重量の増加
大きなホイール、タイヤの質量、その他安全コンポーネンツの変更により、マシンの最低重量が現在の743Kgから768Kgと+25Kgも増加されます。
これらの変更により、コース上でのバトルが活性化されよりエキサイティングなレースになる一方で、絶対的な重量増加やダウンフォース低下に伴い、1周当たり、なんと3秒から3.5秒遅くなると見られているんですね。
白熱のレースと引き換えに、絶対的なスピードを失う。
これってどうなんでしょうか。
次の大きな変革 その2 バジェットキャップ
潤沢な予算を持つチームのみが勝利に絡んでいる現状を変更し、プライベーターやカスタマーであっても勝利に絡む可能性を生み出すことで、小規模チームの参戦継続性を高めるとともに、新規参入を生み出しやすくし、F1自体のサスティナビリティを担保するというもの。
チームの年間予算は1億7,500万ドル(約189億257万円)に制限され、莫大な予算を使っていたチームは開発費を大幅に減らされることになります。
小規模チームは今のまま開発を続けられるので相対的に力の差は均衡するものと考えられています。
予算上限の対象となるのは、カスタマーが購入することの可能なパワーユニットの開発は除かれ、マシンパフォーマンスに直結する部分に限定されます。
マーケティング関連のコストやドライバー及びチームの上位3名の給与等は除外されることになります。
守られているかどうかを監視するために、コスト上限管理制度が創設さ、国際的な会計事務所であるデロイト・トウシュ・トーマツ社が監査役を務めることが決まっています。
予算制限に対する違反としては
1)支払報告書を期限内に提出しないなどの手続き上の違反
2)5%未満の予算超過の場合
3)5%以上の予算超過
の3種類が想定されていて、軽微な違反の場合は罰金、中程度の場合は選手権ポイントの剥奪やレースへの出場停止処分、テスト制限(CFD含む)、追加の予算制限など、そして悪質な場合にはチャンピオンシップの失格処分が科されることになります。
現行のマシンとは「見た目」も「開発費用」「絶対的な速度」が大きく変わる2021年のF1。
既存のファンの満足度を上げながら、新たなファンの獲得というマーケティングに本格的に乗り出します。
大きくレギュレーションが変わると、チームの序列が一気に変わるのでそれもまた楽しみですね。
では、また。
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