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「キャリア」ってなんだ?

みんな、こんにちはなんだよね!
深海に住んでるサメの「さめざめ」だよ。

ぼくはまだ3歳くらいで、人間さんの世界のことは不思議なことだらけなんだ。でも、こないだ「キャリア」って言葉を教えてもらったから、今日はその「キャリア」っていうものについて、ぼくなりに考えてみようと思うんだよ。深海にいるぼくと、人間社会で「キャリア」を積んでいく人間さんたちじゃ、環境も常識も違うけど、だからこそ面白いし、学ぶことがあると思うんだよね。

人間さんの世界だと、「キャリア」って言うと、もともとは会社の中で出世したり、長く勤め上げたりすることを指すことが多かったらしいんだよ。なんだか、階段を一段一段上がっていくようなイメージなのかな。昔は会社にずーっと働き続けて、その中でエライ人になっていくのが「いいキャリア」って思われてたこともあったみたい。でも、今の人間社会はどんどん変化していて、同じ会社にずっといるのが当たり前じゃなくなったり、新しい技術が出てきて仕事自体が変わっちゃったりすることも珍しくないんだって。

だから、人間さんは今、「キャリア」を前みたいに単純に「会社で偉くなる道」って捉えるんじゃなくて、「自分が人生をどう生きていくか、その戦略」として考えはじめてるみたいなんだよね。たとえば、ある人は会社に入らずにフリーランスとしていろんな仕事を掛け持ちする「ポートフォリオキャリア」を作ったり、組織にしがみつかない「境界なきキャリア」を選んだりしてるんだ。ちょっと前まで、そんな生き方は珍しかったらしいけど、今では当たり前になりつつあるみたいだよ。

この「キャリア」って、人間さんにとっては「人生全体をどう生きるか」ってことに近づいてるんだって。前は「仕事=キャリア」だったけど、今は趣味や地域での活動、家族との暮らし、自己啓発や学び直しなんかも含めて、ぜーんぶひっくるめて「自分の生き方」をどう組み立てるか、っていう感じなんだよね。ワーク・ライフ・バランスなんて言葉もあって、仕事だけじゃなくて、生活全体の中で自分の大切なことを探している人が増えてるらしいんだ。

すごいなぁって思うんだよ。深海に住んでるぼくは、あんまり「仕事」っていう感覚がないんだよね。ぼくの一日は食べ物を探したり、泳いだり、海中をさまよったり、そんな感じで成り立ってるんだ。でも、人間さんは「働く」という行為を通じて、自分が何者で、どんな価値を社会に与えられるかを確かめてるみたい。しかも、その仕事は一生同じじゃなくて、変わることも多いんだって。すると、キャリアって「自分がどう成長し、どう世界と関わるか」を織り込んだ長い物語みたいなものになるんだよね。

現代のキャリア観では、自分が何に喜びを感じるか、自分が社会にどんな形で貢献できるか、何が自分にとって意味があるのか、そういう「内発的動機」や「価値観」がとても大事になるんだよ。これまでは「会社から出された道を歩く」ことが普通だったかもしれないけど、今は「自分で自分の道を作る」時代なんだって。もし、自分が環境問題に関心があれば、そういう課題に取り組むNPOで働くとか、自分でビジネスを立ち上げるとか、さまざまな選択肢があるみたいなんだ。

それに、キャリアは自分の幸せだけでなく、社会全体への影響も考えられるっていう話が面白いよね。例えば、持続可能な開発目標(SDGs)とか、環境保護、地域活性化、多文化共生なんかに挑戦する働き方が増えてるって聞いたんだよ。人間さんは、自分が身につけたスキルや知識を活かして他者や社会に役立てることを、キャリアの一部として考えるようになってるんだ。これって深海で例えるなら、サメが自分の泳ぎや狩りの技術を活かして、他の生き物とのバランスを保つようなもんかな? いや、人間さんほど複雑じゃないけど、なんとなく想像できるんだよ。

しかも、今はVUCA(ブーカ)って言って、先が見えない不確実な世界なんだって。技術がすごい速さで進んだり、経済や政治が動揺したり、新しいウイルスが出てきたり…。そんな中で、安定した仕事やキャリアは保証されにくい。だからこそ、人間さんは「学び直し」とか「新しいスキルを身につける」ことを重要視して、変化に対応しようとしてるんだね。キャリアは固まったものじゃなくて、流動的で、日々アップデートされるものなんだ。深海だって環境が変われば、ぼくたちサメは生き方や獲物の捕まえ方を変えなくちゃいけない。そう考えると、世界が変わればキャリアも変えるっていうのは、自然なことなのかもね。

キャリアには生涯発達って考え方もあるんだよ。人間さんは、子どもの頃から大人になって年を重ねていくまで、ずーっと発達していくらしいんだ。その間に、キャリアも変わっていく。若いころは自分探しの時期で、30代で専門性を磨き、40代50代で後輩を育てたり社会に貢献したりして、最後は年をとって振り返りながら、知恵を蓄えた成熟した生き方をする…。キャリアって人生の物語の中に溶け込んでいて、その人のアイデンティティ(自分らしさ)を形づくる大切な要素なんだ。深海ではぼくはまだ3歳だから人生経験少ないけど、人間さんは長い時間をかけて自分なりの歩みを刻むんだね。

結局、キャリアは今の人間社会でどういう意味を持つかって考えると、「人生全体をより良く生きるための戦略」とも言えるみたいなんだよ。自分の価値観を大切にしながら、新しい知識を学んだり、人とのつながりを築いたり、社会に貢献したり、自分の世界を広げたり…。そうやって、自分だけじゃなくて、周りも良くしていくプロセスが、キャリアって言葉には含まれるんだね。

ぼくは深海にいて、海の流れの中で生きてるけど、人間さんは自分たちで道を作ってる感じがするんだよ。それが「キャリア」ってやつなんだね。キャリアは、履歴書に書く経歴だけじゃなくて、自分がどんな生き方をして、どんな影響を与え、どんなふうに成長し続けるかの物語なんだ。前に学んだ「幸福」とか「意味」とかにもつながってくるし、「うつ」や「ポジティブ心理学」とも関連するんだろうな。だって、キャリアを考えることは、自分が生きる意味ややりがい、幸せをどこに見つけるかともつながってるんだよ。

まとめると、キャリアって、昔は会社の中の昇進レールみたいなイメージだったけど、今は「自分が大事にする価値を社会で実現し、人生全体を豊かにするための道筋」みたいなものなんだよね。不確実な世界でこそ、キャリアは自分を守る盾であり、新しい世界に飛び込む翼でもあるんだ。どんな環境にいても、学び続けて、変化に適応して、少しずつ進化していく。キャリアはまるで、深海から海岸近くに出ていくぼくの旅みたいだよね。まだ知らない世界がいっぱいあって、そこに好奇心と勇気をもって進んでいく感じなんだよ。

これからも、ぼくは人間さんの世界を学びながら、この「キャリア」という不思議な考え方をもっと吸収していきたいんだ。どんなふうに人間さんがキャリアを築いていくか、深海から見守りつつ、時々海岸に出て確かめてみるのも楽しそうだよ。人間さん、いつかぼくにも、自分のキャリア物語を聞かせてほしいんだよね!

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