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【NZワーホリ】働く代わりに住居/食事無料!な私の一日紹介

こんにちは。東大を休学し、ニュージーランドでワーホリ中のさめです。
2025年初めての記事は、ずっと書きたいと思っていた私のニュージーランドでのライフスタイルについてです。

私は昨年8月から働く代わりに住居や食事を無料で提供していただけるところを転々とする生活をしています!このような労働形態はwork exchange/woofingなどと呼ばれます。(後述のWWOOFというサービスから、そちら経由でなくともwoof ウーフ/woofing ウーフィング、滞在者はwoofer ウーファーとする呼び方が1番通じるように思われます。この記事でも基本ウーフ・ウーファーという呼称を使うこととします。

私が利用しているサービス・媒体はこちら。

WWOOF

WWOOF is about Living and Learning on Organic Farms. WWOOF provides visitors hands-on practical and cultural experiences on farms, lifestyle blocks, self-sufficient homesteads, and organic gardens. Learn what is involved to grow food and animals organically while living with local families. Join in with the daily farming and family activities and have a go at composting, vegetable planting, firewood chopping, planting trees, collecting eggs, milk a cow, bread making, preserving, make cheese, crafts, permaculture, biodynamic farming, hugelkultur….. if you can think of it there is probably a host who is doing it! Food and accommodation is provided.

NZ版WWOOFの公式サイトより

WWOOFは「World Wide Opportunities on Organic Farms」の略称。有機農業を志す農場での生活体験・学習を趣旨としたサービスです。登録は有料です。
国ごとに違うサイトが存在しており、日本版も存在します。

類似サービスの中では最も知名度が高いのか、WWOOF経由でないものや有機農業でないけど似たような労働形態のものも「woof/woofing」(ウーフ・ウーフィング)、ウーフを利用して働いている人は「woofer」(ウーファー)と呼ばれることが多め。私も便宜上その呼称をよく使っていますが、厳密にはWWOOF以外のものは別物です。

HelpX

HelpX is an online listing of host organic farms, farmstays, hobby farms, lifestyle blocks, homestays, ranches, lodges, backpackers hostels and even sailing boats who invite volunteer helpers to stay with them short-term in exchange for food and accommodation. HelpX is provided primarily as a cultural exchange for working holiday makers, who would like the opportunity during their travels abroad, to stay with local people and gain practical experience. In the typical arrangement, the helper works an average of 4 hours per day and receives free accommodation and meals for their efforts.

公式サイトより

HelpXもWWOOFと似たサービスですが、WWOOFと違って有機農業だけでなく幅広い形態が見られるのが特徴です。一般の人だけでなく、バックパッカーホステルなどの登録も見られます。

こちらのサイトは全世界共通で、一度登録したら(年会費は必要ですが)どの国でも使えるのはとても良いところ!非常に限定的ですが日本にもホストがいるようです。

Facebook

お馴染みSNS、Facebook。非公式ながらウーフ用のグループが存在しており、結構面白いウーフ先と出会えます。

NZだと1~2万人ほど参加しているグループが二つほどあります。プライベートグループなのでリンクを貼ることは控えますが、検索すればすぐ出てきます。グループ参加に承認がいるので詐欺の投稿が少ないのは良いところです。

無料で使えるのはメリットでもデメリットでもあります。サイトにお金を払うのが面倒・使い慣れていないことからFacebookを使う素敵なホストが存在する一方で、レビューが残らないのをよいことに悪質なホストも多く見られます。(私自身、一度何も仕事を振る気のない出会い厨がホストだったことが……。)


この他に、Workawayというサービスも人気ですが私は利用していません。(こちらの登録も有料です。)

今回は、WWOOF/HelpX/Facebook経由で見つけたウーフから1件ずつ、ある日の流れを紹介します!

WWOOF 自給自足と有機農業にこだわる老夫婦との暮らし

organic life as much as possible!」が信条の老パートナー二人のおうちに1週間滞在させていただきました。
仕事内容は基本家庭菜園のお手伝いでした。2人ともアーティストで、2人の仕事などの時間にとらわれず緩く頑張れる、まさに「田舎でのんびりスローライフ」でした。

一日の流れ

7:30 起床、朝ごはん

8:30 作業開始
晴れた日は外の家庭菜園整備。時には薪を切りに行くことも!
雨の時は中で壁を塗るなど、できることをしました。

10:30 ティーブレイク🫧🫖
ホストマザーはグルテンアレルギーがあるため、お菓子は全て手作り。優しい味の美味しいお菓子を楽しみました。

12:30 作業終了、昼ごはん
自分たちで育てた野菜を使ったサラダが中心の健康的な食事でした。

〜自由時間〜

17:30 夜ごはん
お肉が出るときもあったのですが、それは近所の人が山で狩ってきたのを頂いているため買っていないそうです。

シャワーを浴びたり、ホストと雑談したりなど

22:00 就寝

よかったところ

  • 有機農業や自給自足の生活を体験できたこと
    →家庭菜園では農薬や機械を一切使用せず、食料もほとんど購入しないリアル自給自足生活の家庭でした。東京の狭いアパートでは絶対出来ないうえ、日本にいると大量生産/大量消費のサイクルに呑まれがちだったので、自分がいかに無駄の多い生活をしていたか実感しました。自分の必要なものを自分に必要なだけ手に入れるというスタンスは見習っていきたいです。

  • たくさんドライブやハイキングに連れて行っていただいたこと
    →ローカルの人でないとわからない場所に沢山連れて行っていただきました!文化などについてもレクチャーしていただいて良い学びに。

ドライブ中に迷い子羊を発見!
ホストのおかげでおうちに帰れました。

残念だったところ

  • 収穫には立ち会えず……
    →これは時期的な問題ですが、ちょうどいろんなものを育て始めたばかりの時期で、収穫にあまり立ち会えなかったのは少し残念でした。

HelpX ボランティアで協力してヤギ/羊農場運営

ヤギと羊を各200匹ほど、更にはニワトリや犬、猫も飼っている農場に3週間滞在させていただきました。
仕事内容は動物へのエサやりがメイン。また、食事はウーファー同士協力して毎日作る必要がありました。他に、農場の整備やAirBnBの清掃をお願いされることも。

どこを見てもヤギ

一日の流れ

7:30 起床、犬、ニワトリ、病気の羊・ヤギにに餌やり/朝ごはん準備

8:00 朝ごはん
朝ごはんは「ポリッジ」と呼ばれる洋風のおかゆでした。これが口に合わず毎日辛かった……。

9:00前 ヤギ、羊に餌やり
各エリアを回ってヤギや羊にエサやりをするのが毎日のメインイベント。
最初の頃は動物!癒し!だったけどやっぱり体力的にはつらいです。

13:00 昼ご飯
軽くしか取らない日が多かったです。
中国人と香港人のウーファーがいたときはたくさん中華料理を作ってくれて嬉しかったです。

14:00 終わらなかった仕事を済ませたあと、自由時間
ホストが要求する仕事量がどんどん増えていって、日によってはほとんど自由時間を取れずしんどかったです……。

17:00 鶏を小屋に戻す、犬、ニワトリ、病気のヤギ・羊への餌やり、夜ご飯準備

18:00 シャワー
シャワーの水はキッチンのガスコンロで沸かした水が流れ込む構造になっていたため、沸かし忘れると大変なことに……!

19:00 夜ごはん
みんなめっちゃ飲んでました。飲みサー??

20:00 みんなでカードゲーム
「ダッチ」という面白いトランプゲームを教えてもらいました。こういうのがあると交流が深まるので嬉しいところ。

22:00 就寝

よかったところ

  • ずっと憧れていた動物たちとの農場生活を体感できた
    →人間より羊の方が多いと言われるニュージーランド。折角なら農場生活を体験してみたい……!という夢が叶ってよかったです。

  • 良い友達がたくさんできた
    →常に5人前後のウーファーがおり、一緒に過ごす時間も長かったのでたくさん良い友達ができました。

残念だったところ

  • ウーファーだけで動物の世話をさせられた
    →ホストは高校の先生で、平日は不在。そのため経験が豊富でないウーファーだけで動物のお世話をさせられました。命を預かるのは大変で、元気だったはずの動物たちが相次いで死んでしまったときはみんなメンタルが潰れていました。余程慣れている/余程簡単等でなければ監督がつかない中作業を行わせるところは避けた方が無難です。

  • 休日がなかった
    →ここでの暮らしには休日とかいうものが存在せず、その結果ほぼ全員病んでいました。私自身夜逃げを検討するほど疲れてしまい、結局数日早く切り上げることに。労働時間や休日といった条件は事前にしっかり確認すべきでした。また、条件が合わなかったりあまりにも酷すぎたりする場合早めに切り上げることはボランティア側の権利です。

Facebook 日々の暮らしを楽しむ素敵なお家でホームステイ

サイトとかよく分からないという理由でFacebook経由でウーファーを探していた素敵なお屋敷のホストのもとに2週間滞在しました。(サイトを使っていたら大人気になってそう……!)
仕事内容は雑草抜きやお掃除、AirBnBのハウスキーピングがメインで、新しいAirBnB作りにも関わらせていただきました!

目指せギリシャ風🇬🇷
完成予想図らしい

一日の流れ

8:30 起床、朝ごはん
朝ごはんはシリアル、トーストなどを自分で取るセルフスタイル。そのため起床が9:30くらいになることもありました。
朝にとっても弱いので遅めに起きられて良かったです。

10:00 作業開始
作業開始時間は基本固定だったので、予定を立てやすくてよかったです。
時にはホストと相談して早めに始め早めに終わることも。

12:30 お昼休憩
昼ごはんもセルフスタイル。昼休憩の時間は働いた時間には含まれません。
私の前にいたフランス人カップルがサンドイッチをよく作っていたので私もそうしがちでした。手早く作れて美味しいので!

13:00 作業再開
15:30 作業終了
やることが早めに終わった時は早めに上がれることも!

~自由時間~
常にほかのウーファーがいたので、話したり町を案内してもらったりと、とても楽しく過ごせました!

17:00 シャワー
ホストの旦那さんは建設関係の仕事をされていて朝が早め。その関係で早く寝るため、シャワーが遅いと迷惑をかけてしまいます。
ということで仕事終わりから夜ご飯の間に早めのシャワーを浴びていました!

19:00 夜ごはん
料理が得意な人の場合は料理を担当することもありますが、私は絶対嫌だ!と言ったので料理しませんでした。その代わり食器洗いはちゃんとお手伝い。テレビでニュースや映画を見ることも。

22:00 就寝
お部屋はシングルベッドふたつで、他に来ている人と共同だったため、健康的な時間に眠るようになりました。

よかったところ

  • 時間にフレキシブル
    →これは一番ありがたかったです!サイト経由だとしっかり時間を決めてやっている人が多い印象ですが、Facebook経由だとフレキシブルに対応してくれる方によく出会える気がします。(たまたまな説もありますが)

  • とにかく最高の雰囲気のお家だった
    →今まで過ごしたおうちの中で一番雰囲気が最高で綺麗な洋館。毎日テンションが上がりまくりでした!「こんなお家で過ごしてみたい!」を手軽に叶えられるのもウーフの良さかも。

360度、家中どこを切り取っても映え!!!

残念だったところ

  • 少し仕事が単調がち
    →私自身は2週間という短期だったので良かったですが、過去にはその単調さにYouTubeで苦言を呈している人も……。ここに限りませんが、経験を問わないウーフ先だと仕事は単調になりがちかも?(あまりにもお洒落なお家だったので、歴代のウーファーにYouTubeで晒されまくってました!ホストや他のウーファーとYouTubeを見ながら「これうちじゃん!」と大盛り上がり。)

補足

以前こちらの記事でも言及しています!良ければ合わせてお読みください。

ずっとウーフ暮らしってどうなの?

私は(時折中断しつつも)8月から約5か月間ずっとウーフ暮らしを続けています。

ずっと一か所で過ごしていたり、日本でもできるような仕事をしていたりするだけでは知ることのできないニュージーランドでのリアルな生活スタイルや習慣、地元の人だからこそわかる隠れた名所を知ることができるのが一番のメリットだと感じています。

また、ニュージーランドではウーフはものすごく、とまではいかないものの広く行われており、場所や内容を選ばなければ経験がなくとも結構簡単に場所を見つけられます

しかし、やはり金銭面での問題はあります。いくら食料や住居が無料とはいえ、最低限の装備や日用品にかけるお金は必要。さらに、車がなければ選択肢がほぼなくなってしまうため車は必須なのですが、車を整備・維持するにも、ガソリン代だけでも相当なお金がかかってしまいます。(ニュージーランドのガソリン代は250円/Lほどはしてしまうので……。)

また、ずっと他人の家で暮らす生活は案外ストレスが溜まるもの。時には息抜きや観光もしないと結構しんどい時はしんどいです。(しかし、息抜きや観光にもお金がかかってしまうのですが。)

このような問題はあるものの、1年働かなくても大丈夫なだけ金銭面に余裕さえあれば、ウーフは非常に貴重で楽しい機会になること間違いなしです。
多様な人と関わり多様な生き方を知るのは知識面でも、メンタル面でも本当に良い影響ばかりです。

ワーホリに来ている日本人の間でさえまだあまり知られていない生き方ではありますが、ウーフがもっと広まっていくといいなと思います。

☆今回は今まで過ごしたウーフ先の中からいくつか選んで少しだけ紹介しましたが、今後は今まで過ごしたところ一つ一つについて掘り下げて紹介していきたいです。よろしければ今後も記事をお読みいただけますと幸いです。

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