読書が変わる!「遅読家のための読書術」再読レビュー
著者:印南敦史
8年前に購入した本、「遅読家のための読書術」を再読しました。じっくり読む癖が抜けず、なかなかサクサク読めない自分にはピッタリの内容です。
「本を読む時間が減った」という話をよく聞きますが、背景にはやはりスマートフォンの影響があるようです。SNSやウェブニュースに触れる時間が増えたことで、読み方自体が変わってきたと著者も指摘しています。
そんな現代において、遅読家がどうすればもっと読書を楽しめるかにフォーカスしたのがこの本。
著者自身は1冊を平均20〜30分で読み、さらに約60分でレビューを書くという圧倒的なスピード感を持っています。これだけでも「すごい」と思わずにはいられませんが、無理にスピードを求めるだけではなく、「流れるように読む」という考え方が新鮮でした。
著者の提唱する「フロー・リーディング」とは?
印象に残ったポイントをご紹介します:
フロー・リーディング
本の内容が自分の中を「流れる」ことに価値を置き、ため込まず読み進める読書法です。読書習慣を定着させるコツ
毎日同じ時間に読む
「朝の10分間読書」のように、短時間でも習慣化することで継続しやすくなります。場所やシチュエーションを固定する
特定の場所や状況で読むことで、読書のリズムが整います。
本の選び方
早く読める本を選ぶ
「昨日とは違う本」を読む
一日一冊、短時間で読み切る方が内容が頭に残るとのこと。「10日間ダラダラ読むより、60分でパラパラ読む方が効果的」というアドバイスには納得させられました。
引用を活かす「1ラインサンプリング」
読書中に印象的なフレーズを抜き出し、それをもとに感想やレビューを構築する方法。これを実践することで、文章を書く力も鍛えられるとのことです。
読書から自分を振り返る
さらに興味深かったのは、読書傾向を自己評定する方法です。
12冊分のレビューを定期的に見返すことで、自分が「どんな本に刺激を受けやすいのか」「どのような考え方を好むのか」を明確にできるそうです。このプロセスを経ることで、次に読むべき本が自然と見えてくるのだとか
心に残った一文
「一行」を探しながら読む様にすると、そこには冒険しかありません。
この言葉が象徴するように、読書は単に「情報を得るための手段」ではなく、新たな発見と冒険の場だと感じさせられる一冊でした。