ー忘れてた大切なこと、思い出してみませんかー映画『スチューピッド・ボーイ』
「愛は世界を救う」なんてよく言いますが、
ちょっぴり信じ難い時あったりしますよね。
そんな方におすすめの映画『スチューピッド・ボーイ』は、
発達障害を抱えた少年とテロリストの出会いを描いた作品。
社会的・人間的な要素を融合させ、
その心掴まれるメッセージにより数々の映画祭で賞を獲得。
今回は、世界中に愛されたこの作品がもっと心に染みる、映画のプチ情報をお届けします!
● 主演俳優、オーディション前に即抜擢!?
今回の主人公マイケルは、
Neurodivergent(ニューロダイバージェント)である少年。
ニューロダイバージェントとは、
ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)など、様々な発達障害を「個性」とする概念。
日本では、「脳の多様性」や「神経多様性」と訳されるそうです。
この表現により、発達障害者の多様な側面がポジティブに社会で生かされる取り組みにつながっています。
このように、人とは少し違うマイケルを主人公に描いた今回の作品。
そんなマイケル役を務めたのは、俳優のジョシュア・グリフィン。
なんと彼、書類選考の時点で役にピッタリだと監督に推薦されていたそう!
その大きな理由は、
ジョシュア自身もニューロダイバージェントであったこと。
期待の演技審査でも、
彼の群を抜く表情や表現を見て、監督は彼をすぐに抜擢。
すでに数多くの賞にノミネートされたこの作品。
監督も絶賛したジョシュアの演技が、世界中の心を掴んだのでしょう!
● The Stupid Boyとは誰・・・?
タイトルでもある『スチューピッド・ボーイ(Stupid Boy)』
日本語では、「馬鹿な男」と訳されます。
この少し批判を呼びそうなタイトルには、監督のこだわりがあったそう。
まず、作品のテーマとしてメンタルヘルスに着目したフィル監督。
そこで、「バカ」という批判的な言葉を題名に入れたことで
あえてそのテーマを強調したかったとか:
人とは違う行動や見え方をするマイケルのことなのか。
それとも、爆破テロを試みたスティーヴンのことなのか。
それか、そんな風に見てしまっている我々視聴者のことなのか。
「バカ」という印象的な言葉を題名にしたことで
観る前から考えさせられていたんですね!
● きっかけは、ロンドンの連続爆破テロ
ロンドンを舞台に、白人至上主義者による自爆テロを描いたこの作品。
この衝撃的なストーリーの元となったのが、
2005年に起きたロンドン連続爆破テロだったと監督は話します。
7月7日の初夏、
イスラム主義者による4つの自爆テロがロンドンの街を襲いました。
電車やバスなどの交通機関が狙われ、何百人もの被害者が報じられました。
当時、ロンドンにいた監督は常に恐怖を抱え街に出ていたそうです。
その数年後、当時のことを思い出した監督は、
「もしあの時、逃げすに誰かが止めに行ってたら」と考え
この映画を作るきっかけになったそう。
今もロンドンの人々が抱える苦しみや悲しみを
この作品に刻み込めたからこそ、沢山の人の心に響いたのかもしれません。
● 聖書が使われた意味とは
度々出てきた聖書の一節。
なんと、この聖書が作品の重要な要素なんです!
たった15分の映画の中で
愛は人を救うんだと
マイケルとステーヴンを見ていると心から実感できます。
そんな無条件な愛の大切さは、監督が好きなある聖書箇所にあるそうです。
マイケルとステーヴンが抱き合い、テロが防がれた最後の一幕。
上の聖書に書かれたように、
どんな敵や悪にも愛は必ず勝つということを証明したように思います。
そして、変わり者で「普通」として認めてもらえないマイケルにも
愛が存在していて、愛する力を持っているんだと
さらに愛の力を強調しているように思います。
たとえ「バカ」であっても、
誰もが愛という力で囲まれているんだと気づかせてくれる。
こういう作品が、人の心を救うんだと改めて思います。
出会ってよかった!と必ず思わせてくれる
フィル監督の最新作『スチューピッド・ボーイ』。
ぜひ、SAMANSAで何度でもご視聴ください♪
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