フランス人は本当にフランスパンを食べるのか
高校を卒業して2年目の梅雨、小学生の頃からの夢だったフランス、イギリス留学をした。
飛行機、語学学校、寮全て1人で用意して1人で日本を出た。
高校の時から海外一人旅をしていたので特に不安なことやスリ以外の心配事はなかった。
ただ17時間のフライトは本当にしんどかった。
フランスのシャルル・ド・ゴール空港につくやいなや室内に鳩が沢山いて驚いた。
日本で建物の中に鳥がいたら即SNS行きなのでは?
とはいえ芸術の都、あるいは花の都パリで過ごせることをずっと楽しみにしていた。
フランス人の友達がいるので9日間友達の家に泊まらせていただくことになった。
1日目は大好きなフランス人の友達と空港で待ち合わせをして、7時間の時差で生まれた眠気とたたかいながらルーシーの家で荷物の整理をし、フランスの家庭料理をいただいた。
そこで初めてフランス人の夜ご飯は少ないということを知った。
ちなみに21時過ぎてもまだ夕方かと思うくらい外が明るいということもその日に知った。
2日目、外に出てベルサイユのあたりを1人で散歩した。ルーシーはベルサイユで自分の用事を済ませていたからほぼ一人旅の気分だった。
6月なのにあまりにも寒くて耐えられなかったのでパティスリーに入った。
どれも綺麗でケーキだけでなくカヌレやマカロンもあった。
私は大好きなフランボワーズのマカロンケーキを選んだ。
値段は6€。えっ安い!と思い頼んだものの、私は円安ということをすっかり忘れていた。
そして日本と違うところは2つ、ひとつめはパン屋さんにはメレンゲやケーキがあるしパティスリーにはフランスパンはもちろん、色んなパンが置いてあるということ。
日本ではなかなか見られない光景なのではないかと思う。
ふたつめは犬もお店に入れるということ。
フランスでは地下鉄やショップ、パティスリーなど色んな場所にペットを連れて行くことが出来る。
ノーリードも少なくない。フランスの感想を聞かれると必ず私はこの話をする。
日本では考えられない。
フランスの犬猫事情の話はすごく深いのでまた別の機会にかくことにする。
そしてその日はオペラのスタバへ行き日本では絶対に味わえない雰囲気とフランス限定のフラペチーノに圧倒され家へ帰った。
そしてルーシーはフランスパンを2本抱えて家に帰っていた。
これもまた日本ではあまり見ない光景だった。
2日目はシャンデリゼ通り、凱旋門、エッフェル塔へ連れて行ってくれた。
シャンデリゼ通りにはなんとずっと来たかったパリ・サンジェルマンのグッズショップ。
PSGのLEGOが欲しかったが元々値段が高い上に円安で買うのを悩んでいたらルーシーが半分出すよ!と言って出してくれた、意味がわからないくらい優しい。
そしてまたフランスパンを買っていた。
Maman(お母さん)に頼まれたのだとか。
もう2本フランスパン食べたの?
この日の夜は小学生の時フランスへ引っ越してしまった友達に何年かぶりに会った。
おしゃれなレストランでキヌアボウルを食べたが頼んでもないのにフランスパンが来た。
頭の中が???でいっぱいだったが調べるとサービスでもなんでもなく法定義務だそう。
ちなみにフランスでは料理に著作権があるためシェフの許可無く料理を撮影してはいけないんだとか。
海外に行くたびに思うが、日本ならレストランやカフェで必ず出てくる水は全て有料なのが少し不便で寂しい。
3日目はサクレクールへ行き、4日目はヴェルサイユ宮殿へ。
5日目はずーーーっと行きたかったディズニーランド・パリ!!
入園した瞬間本物の白馬が馬車をひいていてすぐ側にミッキーがいるにもかかわらず客全員ガン無視。
フランスのディズニーは規模が日本より小さい。
パリでは本物のりんごやバナナが売られていたりお土産の雰囲気も日本とはがらっと違っていた。
アトラクションは涙が出るほど怖く、スピードやスリルが日本とは桁違いだった。
そして待ち時間は長くても30分。日本では絶対にありえない。
どうしてそんなに待ち時間が短いのか聞いたら「フランス人は待ちたくないんだよ〜」と言っていた。
待つ時間含めてディズニーは楽しいんだよ?!
6日目はこれまた小学生の頃からずっと行きたかったルーヴル美術館へ行った。
展示物はもちろん、外観から思わず惚れ込んでしまう。モネもあのモナリザも見れて大満足だった。
ちなみにルーシーは館内が広くどこへ何があるかわからないことにずっとキレていた。
そしてまた帰る頃にはフランスパンを抱えていた。
次の日はオルセー美術館へ行った。
この美術館は元々鉄道駅舎だったらしく今でもその風貌をしていた。
ゴッホやモネはもちろんルノワール、ミレーの作品を3時間以上鑑賞することが出来た。
美術館を出たあとはアイスを買ってルーシーと芝に座って食べた。
フランスには綺麗な芝がたくさんはえている。
関係ないが、私は小さい頃から芝が好きで幼稚園生の頃、お絵描きの時間に画用紙一面みどりに塗りつぶして芝を描いていたそうだ。母親から最近聞いたが全然知らなかった。
そんな私には最高の国だ。いたるところに綺麗な芝が生えていて自由に座ったり寝ることができる。
この日はルーシー家最後の日だった。
彼女の家族は大の日本好きで何回も日本に来ているからまたすぐに会えるのだが1週間以上も一緒にいたので流石に寂しかった。
ちなみに毎日朝食にはもちろんデニッシュやフランスパンがならび夕食にもまたフランスパンがあった。
朝は食べない派だし夜はおなかいっぱいで結局フランスで一回もフランスパンを食べられなかった為に未練を残した。
次の日は幼なじみの家に泊まらせてもらった。
夜が明けたらイギリスへ出発するのでフランスで過ごす最後の夜だった。
最後の夜もキヌアボウルを食べ、もちろんテーブルの真ん中にはフランスパンがあった。
そしてフランスを旅立つ日。
フランスからイギリスへはユーロスターという新幹線のようなものが走っている。
フランスからイギリスへは約1時間弱。イギリスと日本の時差は8時間だ。
英仏海峡トンネルを通りあっという間にイギリスへ着いた。
イギリスでの話はまた今度書こう。
小学生の頃からずっと憧れていたフランスは日本とは何もかもが違い、全てが新鮮だった。
こんなにフランスを楽しめたのは間違いなくルーシーと彼女家族のおかげだ。(Quand vous viendrez au Japon, voyageons ensemble🍒ྀི❤️)
そして心配していたスリにもあわずに帰国することが出来た。
フランスでは日本人が毎日お米を食べるようにフランスパンを食べていたし、日本人の買い物袋からネギが飛び出しているようにフランス人のリュックからはフランスパンが飛び出していた。
ドラマや本だけの世界ではなく実際にフランス人はフランスパンが大好きだった。
なんかちょっと安心した。
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