禁断過ぎるセールステクニック
神田昌典さんの本に『禁断のセールスコピーライティング』というのがあります。
その中から一文をご紹介します。
神田さんによると、
短時間に取引先と信頼関係を築く方法として、「7歳以前の両親との関係をきく」という方法があるというのです。
営業担当者が見込み客に対してセールスをするときに、7歳以前の両親との関係を質問するということです。
神田さんによると、この会話は相手の怒りを買うことはなく、いい会話が持てるのだという。
会話の結果、
7歳以前に、両親との葛藤があり、その葛藤が現在まで続いている見込み客は、その怒りが取引先である自分に向けられるから、取引をしないほうがいい。
とのことです。
上記のような会話をして、逆に怒り出す人は、そもそも売れる相手ではないのだからそれで構わないのだという・・・
本書のタイトルの通り、確かにこれは禁断のセールストークなのかもしれないが、私は、さすがにこれを実践する気にはなれませんでした。
まず、両親との葛藤というのが何を意味するのかが曖昧ですし、会話の中から、何をもって葛藤があると判断するかも厳密な原則が書かれていません。
もちろん、
ネガティブなことばかり言っている人と取引をしたり、説得しようとしても時間ばかりかかって商談成立に向かわないというのなら納得のいく話ですが、
「7歳以前の両親との関係をきく」ことが、短時間に取引先と信頼関係を築く方法だとすることについては同意できませんでした。
会話の仕方によっては、逆に信頼を落としてしまう危険すらあるといえるでしょう。相当な高等すぎるテクニックです。
安易にまねしないほうがいいでしょう。
ただし、参考にできる部分はあります。
それは、取引相手の話し方に集中することで、見込み客の考え方の癖を知ることができるという点です。
そこから
自社の商品を必要としてくれるか?
お客にとってメリットのある商品か?
そもそも買う予算があるのか?
ということを判断するのがよいでしょう。
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