授業のための資料アーカイブ(Salt, for teachers)

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最近の記事

『ヤバい神ー不都合な記事による旧約聖書入門』(著:トーマス・クレーマー 訳:白田浩一)②

 前回もこの本について触れましたが、この本のタイトルに関しては、前回のタイトルのものをご覧ください。今回は、「ヤバい神」と書いているけど、いかに「ヤバくない」ことをこの本では書かれているということです。  皆さん、ヨシュア記をご存知でしょうか。ヨシュアはモーセの後継者でカナンの地に指導者として入植したユダヤ人(イスラエル人)です。カナンの地には先住の民がいて、ヨシュア達、イスラエルの民一行が、いかにしてカナンの地を自分達の土地にしていったかということが書かれています。  

    • 「The Chosen」をご存じですか?

      「The Chosen」というアメリカのテレビドラマシリーズをご存じですか? これは日本語に訳すと『選ばれし者」という意味で、イエスとその弟子達のストーリーを描いた超大作です。 リンクはこちら↓ https://watch.thechosen.tv/page/seasons%201-3 これは、現在世界中で大人気のドラマで、作成の始まった2017年から現在に至るまで、およそ2億人以上の人が見ているメガヒット作品です。アメリカ以外でも、ブラジル、メキシコ、インド、ポーランド

      • 『ヤバい神ー不都合な記事による旧約聖書入門』(著:トーマス・クレーマー 訳:白田浩一)①

        上記の本を読んだ感想ですが。まず最初に言えることは、このタイトルは出版元である新教出版社の方と文中に書かれていますが、タイトルに「ヤバい」とつけるほど「ヤバく」は感じないということです。例えば、大学で聖書を勉強した方であれば、この本の内容を「ヤバい」と思わないと思います。しかし、こういう刺激的なタイトルをつけなければ売れないという出版業界の現状がこのタイトル付けの背景にあるのだと思います。と、書いてしまうと、出版社批判かと思われてしまうと思いますが、それは本意ではありません。

        • キネティックサンドを使った体験型宗教の授業「天地創造」

          聖書から子どもたちに伝えたいこと 〜旧約聖書 人間の創造の体験型の授業から考える〜 瀬尾 さとみ (南山学園 聖霊中学校・高等学校) 宗教の授業において、聖書は欠かせない。しかし、この聖書はどのように教えられているのだろう。皆同じ1冊で、同じ言葉が載っているのに、教え方は千差万別だと感じてきた。今回のラウンドテーブルでは、この聖書の教え方について、特に体験を通して教えることについて模索してみたい。 話題提供として、天地創造における、人間の創造をキネティックサン ドという

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        • ともにさんびしよう
          5本

        記事

          S先生の授業紹介③あなたは人間をとる漁師になる

          実践例:小学校5年生 1時間扱い 本時の目標:イエスさまの呼びかけに私たちも気づき、従うことができる。 教材名:漁師を弟子にする(ルカ5・1-11) 授業の流れ: ① 「お弟子さん」や「弟子になる」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。(兄弟子、弟弟子などの言葉もある) ・「弟子」がいれば「師匠(先生)」がいます。だから「弟子入りする」という言葉が生まれてきました。先生から教えてもらう、手ほどきを受けるという意味ですね。(個人レッスンのピアノ、日舞、バレエなどがそうであろ

          S先生の授業紹介③あなたは人間をとる漁師になる

          映画『最高の花婿』『最高の花婿アンコール』『最高の花婿ファイナル』

          2014年のフランスのコメディ映画。 監督はフィリップ・ドゥ・ショーヴロン、出演はクリスチャン・クラヴィエ、シャンタル・ロビーなど。 フランスの多様な人種や文化、宗教が混在する社会を背景として、異文化同士の共存共栄や寛容というテーマをユーモラスに描いている。本国フランスで1,300万人の観客を動員して2014年の年間興収成績1位のヒットとなった。 フランスのシノンに住むヴェルヌイユ家には4人の娘がおり、上3人が結婚したのはそれぞれイスラム教徒、ユダヤ教徒、中国系の男だった。

          映画『最高の花婿』『最高の花婿アンコール』『最高の花婿ファイナル』

          「ぼくはぼくのままでいい」絵本「ヘビのネロネロ」を使ったS先生の授業実践紹介NO.2

          実践例:小学校1年生 1時間扱い 本時の目標:自分を見つけることができる 1.手を感じる 自分の手を感じるお勉強ですから、先生の言うとおりにしてください。 ①目を閉じて、自分の手を触ってください。どんな感じがしますか?→「ザラザラ」「何もなし」など。 ②目を開けて、自分の手を触ってください。どんな感じですか?→「つるつる」 ③お隣さんの手を見せてもらいましょう。表も裏も両方とも。相手の手には触りません。(コロナ禍以前は触らせていたが…。) ④自分の手とお隣さんの手と違うとこ

          「ぼくはぼくのままでいい」絵本「ヘビのネロネロ」を使ったS先生の授業実践紹介NO.2

          イエスさまの言葉を言ってみよう「徴税人ザアカイ *S先生の授業実践紹介

          実践例:小学校3年生 1時間扱い 本時の目標:『徴税人ザアカイ』(ルカ19・1-10)の話を通して、自分から友になるイエスさまの姿に気づく。 授業の流れ: ① 始まりの説明 今日、これから紹介する話を聞くと、イエスさまがご自分から進んで声をかける姿があり、私たちも自分からできると良いなときっと思うことでしょう。ですから、今日のテーマは「自分から友になる」です。 ② 紙芝居『ザアカイ』(ルカ19・1~10)を読む 電子黒板で投影し、実際の紙芝居も使う。 ③ 読後に、 ⅰ)

          イエスさまの言葉を言ってみよう「徴税人ザアカイ *S先生の授業実践紹介

          第74回キリスト教視聴覚教育講習会AVACO ワークショップ in 東京(お知らせ)

          今年のAVACOの講習会は、4年ぶりとなる会場開催とオンラインによるライブ配信の、ハイブリッド形式にて実施いたします。 講座は、楽しみながら参加して、幼児教育の現場で活かせる二講座を企画しました。 全参加が難しい方へは、部分参加の方法も設けています。 笑ったり、歌ったり、考えたり、感動したり、視聴覚を味わうひとときをぜひお過ごしください。リーフレット&申込書を進呈いたします。 2023年 8月3日(木)13:30 〜 17:20 会場:東京コンサーツ・ラボ 東京都新宿区

          第74回キリスト教視聴覚教育講習会AVACO ワークショップ in 東京(お知らせ)

          ともにさんびしよう(7~最終回)

          オリエンス宗教研究所発行の週刊『こじか』で2022年5月分から全9回にわたって連載された、ミサで用いられる祭具を紹介するページから 第7回~最終回を掲載しました。 Saltチーム

          ともにさんびしよう(4~6)

          オリエンス宗教研究所発行の週刊『こじか』で2022年5月分から全9回にわたって連載された、ミサで用いられる祭具を紹介するページから 第4回~6回を掲載しました。 Saltチーム

          ともにさんびしよう(3)

          オリエンス宗教研究所発行の週刊『こじか』で2022年5月分から全9回にわたって連載された、ミサで用いられる祭具を紹介するページ 第3回目です。 Saltチーム

          ともにさんびしよう(2)

          オリエンス宗教研究所発行の週刊『こじか』で2022年5月分から全9回にわたって連載された、ミサで用いられる祭具を紹介するページ 第2回目です。 Saltチーム

          ともにさんびしよう(1)

          オリエンス宗教研究所発行の週刊『こじか』で2022年5月分から全9回にわたって連載された、ミサで用いられる祭具を紹介するページです。 祭具の名前だけではなく、ミサのなかで伝統的に用いられている理由、役割などにもふれています。また、ワークシート形式で、絵を描いたり、色をぬったりしながら、祭器具について学ぶことができるように工夫しています。祭具を通して、子どもたちがミサに親しむことができるよう、また教会での奉仕活動に役立てられるよう期待しています。 週刊『こじか』について 子ど

          アウディシオ神父様の宗教科カリキュラム8:「勉強Ⅱ」「まとめⅠ~Ⅳ」(中学1年生1学期)

          1学期をかけて、中学1年生の生徒たちは宗教の授業担当者である神父様と親しくなった後、前回の記事でご紹介したように、生徒たちは授業のルールについて、神父様と「約束」をします。「約束」を守ることができなかった場合についても、神父様は生徒たちの意見を聞きながら、一緒に決めていったようです。 1学期の学びのまとめとして授業の「約束」について考えたら、期末テストを迎えます。 Lesson13「テスト返し」授業の手引き.pdf158 KBファイルダウンロードについて

          アウディシオ神父様の宗教科カリキュラム8:「勉強Ⅱ」「まとめⅠ~Ⅳ」(中学1年生1学期)

          アウディシオ神父様の宗教科カリキュラム7「友情から勉強へ」

          前回までにご紹介したように、カトリック学校に入学した中学1年生の生徒たちは、アウディシオ神父様の宗教の授業で、神父様と、聖書の言葉を仲立ちとして、クラスメイトと親しくなります。 親しくなった後に、宗教の授業のマナーについての「約束」をします。 「約束」を理解したら、自分で約束をする、という意味を込めて、「署名」をします。 この方法は、essential agreementという考え方と同じであると言えます。 essential agreementとは、学習者と教師が授業の

          アウディシオ神父様の宗教科カリキュラム7「友情から勉強へ」