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インフラ維持したいなら金をくれ

写真はビル建設の支保工です。こういうでっかい穴掘るのって大変なんですよ。特に都市部では。既存のインフラの撤去や移設はもちろん、隣の建物に影響が出ないように基礎周りの土質改良工事したり、狭い道路を通って大型の機械や部材を運ぶための交通計画したり、工事も狭い中で創意工夫しながらやるんです。騒音・振動低減だの環境配慮だのも全部含めて。

コンサルは完成時の設計をしてくれますが、施工業者が上に書いたような現実に沿った設計をし直して初めて工事ができます。つまり施工業者の技術と経験が大切になってきます。特に地面の下の世界はそれが顕著です。人間の文明はそんな地面の下の土木の成果と失敗の繰り返しの上に立っています。

なので前から言っていますが、この世界は簡単にAIやロボットで解決できるもんじゃないんですよ。

ってどうしてこういう話をしているのかと言うと、
あの日本の下水道破損による道路陥没事故のニュースを見たからです。

こういった事故や災害が起こるたびに、インフラ維持や防災対策の大切さが叫ばれ、誰もが「土木を疎かにしてはいけない」「技術者の育成を」「政府はもっと投資するべきだ」みたいな事を言うのですが、

じゃあお前らもやれよ。子供にその勉強させろよ。女も含めてな。
そんで税金が上がってもガタガタ言うなよ。危険な場所に住み続けたり、無責任な開発するのやめてインフラ維持に徹底しろよ。

って言ってもやらないでしょ。馬鹿にし続けるでしょ。

行政を責める前に自分たちがどんだけ依存体質か考えてみたらいい。
というわけで、これから土木の世界の方々は、

インフラ維持したいなら金をくれ

キャンペーンを大々的にやっていいと思います。笑
尊敬などいらん。

金くれ!

あと高待遇な。金と待遇をうんと良くして若者を雇え。私は一応土木の世界のことは子供に教えている。とりあえず食っていける世界はある、ただ金と待遇は悪い!と。笑 

米国も同じなんですよ。私は今ちょうど下水トンネル工事の仕事もやっています。私はオフィスのエンジニアですがね。現場と毎日やりとりしています。米国の古い都市も陥没事故よくあるんですよ。それと洪水対策であちこちで大規模な下水道工事をやっているのです。こういうやつです。

合流式下水道の改善。

そして雨水対策の地下調節池、ドロップシャフトなどの雨水の流れを調節する機能があるトンネルもセットになります。

このような防災や環境問題に関わる大規模公共工事というのは、地方公共団体だけでなく連邦政府機関も関わるんです。米国の場合、EPA(環境保護庁)やFEMA(緊急事態管理庁)、ダムや堤防などはUSACE(陸軍工兵隊)の下で仕事をします。

ところがですよ。

トランプ政権はこれを縮小しようとしています。

小規模トンネルさえまともに作れないくせにハイパーループ作るとかほざいていたイーロン・マスクのアドバイスでしょうかね?

私は選挙前にこれを指摘しています。

高度文明が滅ぶ理由ってこういうことなんじゃないでしょうかね。

でもそれが環境問題解決になったりして。笑

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