日本人辞めた人が日本の賃金が上がらない問題について書いてみる
私は土木業界の人です。日本の工業高校(建築)、大学(土木)出て大学院(社会基盤工学)はドロップアウト、ボストンのゼネコンに就職、大規模工事のフィールドエンジニア、ワイハの環境系設計コンサルを経て、ボストンの専門性が強い業者で働きました。そして障がい児子育てで14年も業界から離れた後、同じ専門業者にフルタイム完全復帰した母ちゃんです。ちなみに復帰後2週間でエンジニアの能力は取り戻しました。解析ソフトもBIMもDynamoも2秒で覚えました。覚えたというか昔より簡単で便利になっていました。
14年間の子育てに加え、起業もしているんでね。あのまま同じ会社で働いていたら鍛えられなかっただろう、うーんそうねえ…
メンタル。度胸。複雑な社会の手続きをこなす知識。
英語の読解、コミュニケーション能力は高くなっていますので、スペック読むのも、ツッコむのも若い時の倍速です。
つまり14年は「ブランク」じゃないんです。
まずですね。これが日本の賃金が低い問題、その1。
こういうオバチャンを採用しなよ。笑
これに反対して、女性が男性の仕事を奪っているみたいな事言う人にお伝えします。
ビビってんの?笑
それを差別って言うの。人種差別とか外人排斥とかもこれ。
敢えて「オバチャン」と書きましたが、私にとっては「オバチャン」はステータスだからね。このメンタルが必要。
さて次のポイントですが、日本の多重下請け構造と言われている問題です。
IT業界の事は知りませんが、建設業界に関して言えば、
米国も多重下請けですよ。笑
日本語で検索すると、あたかも米国では違うっぽいような書かれ方していますけれど。
違いは、
1)クライアントが建マネ通す。(ゼネコンは施工専門。やりたい放題できない。)
2)下請けだからって上に媚びない。新規参入もガンガン行く。
3)ユニオン(労働組合)がしっかりしている。きっちりトレーニングを積んだ労働者が、福利厚生ばっちりで日本の2~3倍稼ぐ。(州による)
4)競争に透明性がある。ものすごい厳しい。
5)価格は技術で勝負。人件費削ったり、下請けに無理させるという発想はない。実はこれが私の仕事。
あ。めちゃくちゃ違いあったわ。笑
それで不思議なのはね。もちろん米国は建設費は高いんですが、日本もかなり高いってとこ。
賃金安いのに。
こう言うと「日本の建物は高品質で耐震性が高いから」という意見もあるかもしれませんが、違う気がします。
アメリカの建設の規模って半端ないじゃないですか?
地震に限らない災害の規模もです。地震が少ない地域でも、逆に地盤が固すぎて掘るの大変だったりしますし、環境関連はものすごくうるさいです。少なくとも土木業界は、半分、工兵隊みたいな仕事です。安普請は無いです。
普通の家でも見ればわかりますが、北東部では地下室デフォで、日本の平均家屋からすればゴージャスです。
つまり…私が上に書いた違いの問題かと。
そう言えば、日本の建設システムを国際化しようってので、大学院で建設マネジメントの授業を受けましたが、あれからどうなったんでしょう…。
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