シェアサロンの差別化と将来性
原宿・表参道・池袋にシェアサロンを展開するSALOWIN代表の阿部です。2020年4月より、美容室の稼働率を最大化させる「SALOWIN LINKS」というサービスも開始しました。また、美容師や美容室経営者で運営するコミュニティ「supporters」も開設しましたので興味のある方はDM頂けますと幸いです。
シェアサロン運営というビジネスは、厳密には、美容室運営ではなく不動産運用になると思う訳ですね。ただ、実態は、そこで働く美容師さんと密にコミュニケーションを取ったりもする訳なので、管理コストは一定発生するモデルになります。
で、シェアサロンの差別化って何?という話ですが、人気の不動産物件を例に考えるならば「家賃が手頃」「駅近」「お洒落」「住みやすい」「環境が良い」かなーと思います。
この辺りが揃っていると不動産物件でも人気でしょうし、シェアサロンでも人気になる訳です。当たり前ですね。
でも、各社が同じようなスペックだったら差別化なくない?という話が発生すると思いますので、今日はその辺りを書いてみたいと思います。
シェアサロンに差別化はないのか?
正直ないと思っています笑。
冒頭で「家賃が手頃」「駅近」「お洒落」「住みやすい」「環境が良い」が人気物件だよね。と書きましたが、その全てが模倣可能な訳ですね。
なので、恐らくですが、1社が市場を勝ち切る。というよりは、複数社がどんどん市場に参入し数年の間に飽和するんじゃないかなーと思っています。
美容師としては、色々なシェアサロンが増えることで選択の幅が広がると思うので良いことだと思いますが、運営側として見れば、美容師の獲得コストはどんどん跳ね上がり、少ない利用料から投資回収するまでの期間が長くなると言えます。
ただ、この課題をクリアできる資金力とマーケティング力のあるシェアサロンは差別化ポイントとして成長すると思っています。
シェアサロンの直近のトレンドは?
資金力とマーケティング力のあるシェアサロンでも、結局は、個人の集合体がシェアサロンな訳ですので、その個人に対して強烈にバックアップができる体制は必要になると思います。
なので、各社、バックオフィス業務のサポートから集客支援など様々な付加価値を提供する訳ですが、それが、そのシェアサロンでしか出来ないことなのか?他社も模倣できるのか?でかなり状況は変わります。
模倣できるならば、すぐにパクられて終わりですからね笑。
とは言え、模倣が難しいシェアサロンを作る。なんて簡単な事ではないので、おそらく「超高い家賃に出店する」「内装費にめっちゃお金を使う」というのが直近のトレンドになる気がしてます。(あと料金が安いとか席移動がないとかもありますね)
要は、美容師に提供できる環境が、これまでよりもさらにワンランク上のシェアサロンが誕生してくるのではないかな?と思う訳ですね。
運営側としては、少ないマージンで固定費をぶち上げる訳なので、経営リスクはすこぶる高い状態で舵取りが必要になると思います。正直、金がないと無理ゲー。みたいな域に達する気が。。
このような投資ができる会社と考えれば、自然と答えはでますが、会社内に正社員や業務委託を抱える美容室グループがキャリアプランの1つとして投資を進めるのではないか?と思っています。
簡単に言えば、自社内でこれまで退職していた層を繋ぎ止めたり、そこに向かって努力させることで、シェアサロン以外の美容室で収益を上げましょう。という話ですね。
なので、シェアサロンはグループ全体で考えた時のブランディングや採用PRとしての役割を果たすことから攻めた出店が可能になる。という訳です。
これが直近のトレンドで起きそうだなーと思っています。
本質的な価値提供ができるシェアサロンが最終は残る
ただ、スペック勝負ってやはり限界があります。赤字垂れ流しでシェアサロンを経営する訳にもいかないので、どこかで詰まる時が来ます。
こうなった時に、スペック勝負ではなく、競争優位性の高いサービスを提供できるシェアサロンが安定した売上と利益を積み上げていくことになると思います。
シェアサロン各社は既にこの事実に気がついておりますので、着実に自社の戦略を前に進めていると思います。
今現在進めている取り組みで最終的な勝敗が決まりそうだなー。と思っているので、戦国時代みたいになりそうですね。
・超ハイスペックシェアサロン
・IT武装シェアサロン
・万全なサポート体制シェアサロン
とかとか、色々なタイプのシェアサロンが生まれて来そう。。笑
SALOWINはどうするの?
嬉しいことに、美容師さんからは「**(エリア)には出店しないのですか?」等のお声をいただくのですが、ここまで書いたように、シェアサロンは「利益度外視」という戦いになると思っています。(と言うか既になってる笑)
この状況下で出店攻勢を掛けるのは正直リスクが高い。各社がどのような投資をするか分からない状況で、自社のシェアサロンは優位性がある。というのは過信だし慢心だと思います。
ただ、何もしないで静観する。という訳ではありません。当たり前ですが笑。
市場全体が、先行投資へ傾き低利益率でもハイスペックサロンを提供するならば、当社としては逆張りで出店しない代わりに、得られた利益を美容師に還元することで店舗収益性を向上できないか?という点を突き詰めたいと思っています。
当然、美容師の売上が上がるから当社の売上も上がる。という構造なので、美容師の収益最大化を進めるのは当社にもメリットがあることですからね。
各社様々な動きがあると思いますが、これから付加価値争いが起きそうだなー。って話になります。
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