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輪島ボランティア



1.輪島に行った理由


輪島は大学時に4、5回訪れたことがある場所で、能登半島は自分の好きな場所の1つです。
(能登半島をドライブした時に見た海の綺麗さは忘れられない!)
そんな輪島を支援したいという気持ちと震災後の輪島を自分の目で見たいと思い、行きました。

2.取り組んだこと

今回は2次避難所として利用されている、ウミとソラで5日間(2/12~16)過ごしました。
(2次避難所とは一般的な避難所では生活が難しく、配慮や介護、ケアを必要とする人が移動する場所です。)
滞在中、避難者の生活の手伝いや、一緒に散歩、他の避難所へ訪問、医師と一緒にDMAT会議に出るなどしました。

3.被災地の様子

最初にイメージと違ったのは避難者の様子でした。

避難者は避難所で辛そうな生活をしているという印象だったのですが、思ったよりそうでもなく、私の行った2次避難所では毎日話し相手がいるので家で一人で暮らしているよりも楽しいという方もいました。
ですが、市内全域で断水が続いており、住むことができない家も多く、漁業等の仕事の継続が困難になった人も多くいます。
いつかは避難所を出なければいけないという中で、見通しがない不安を抱えている人は多いように感じました。

また、物資の支援は思ったより足りており、市内のスーパーも営業を再開していました。
ただ、自衛隊のお風呂に並んでいる際、「帰省していた〇〇さん家の娘さんが亡くなった」、「今度支援金で新しい漁船を購入することができる」等の立ち話が聞こえてきて、やはりここは被災地なんだと実感しました。

4.実際に見て考えたこと

  • 避難所にケアはどこまで必要?

この疑問を持ったきっかけは、ある日の朝のカンファレンスがほぼ看護の内容のみで終わってしまったので、「ここは病院か??」と感じることがあったからです。

2次避難所にいる人の多くは今までデイサービス、デイケア、訪問看護を受け、自宅で過ごしてきた人たちです。
その人達はいきなり被災したという理由かつ一般的な避難所で生活が難しいということで2次避難所にいます。
ここではボランティアで来ている多くのスタッフが、毎日、食事や口腔ケア、栄養、服薬管理を行います。
その際、ボランティアスタッフはせっかく被災地まで来たので、しっかり自分の役割を果たそう(自分の専門性を発揮しよう)と張り切るのですが、避難者からすれば、今までのマイペースの生活を続けたい(例えば、歯を磨くのは1日2回、食べたいものを食べる、夜はお酒を飲むなど)と思うはずです。それをわかった上で、手伝いすぎることや、押し付けるケアではなく、生活に寄り添った、避難所を出た後の生活までも踏まえたケアが必要だと感じました。
あえて、やらないということも大事です。

  • 足りてないの話

被災地では支援に行く人は何が足りてないのかと気になりますが、ある程度日数も立つと、逆に被災地の方は色々な団体が来すぎて対応に疲れてくるという話も聞きました。
実際、とても多くの団体が被災地に入られているので、自身も被災しながら、避難所を管理している人は対応が大変だろうと感じました。

物資が充実してくる中で、私が被災地で過ごした中でありがたいと感じたのは心をリラックスさせてくれるもの、
温かいご飯はもちろんですが、自衛隊のお風呂や避難所で炊き出し支援に来てくれた方が演奏してくれた音楽でした。
日々暮らす中で、アート的な要素も健康にはとても大切だなと改めて思いました。

避難所での支援物資
  • 少しずつ返していく

今は外部からの支援で、日常が成り立っている状況ですが、少しずつ地元に返していく作業を丁寧に行うことが大切です。

例えば、医療面で見てみると、
避難所で感染症の蔓延を防ぐことは重要で、現在までDMATの指示の下、急性期を専門とする医療者が被災地を出入りし、医療面の管理が行われています。今後は地元に馴染んだ医療者が、避難所や仮設住宅への訪問に同行し、避難者(特に高齢者)の今後生じうる健康課題について想像を働かせることも大切になってくると考えます。
また、避難所で今までいた看護師の常駐がなくなれば、管理者や避難者は不安になりますが、丁寧に説明していくことが大切だと、やり取りを見学する中で感じました。

輪島中学校体育館

5.感想

今回のボランティアは、学生として行くことができてよかったです。
何か専門性を持って手伝いに行くというよりも、何か手伝うことがあればしようという心持ちで行くことができ、様々なことに対して、疑問や考える時間を持つことができたからです。

輪島の人と話す中で、生まれてからずっと輪島に住んでいるという方も多く、能登の人は能登愛が強いなあと感じました。
能登に移住した方や、輪島出身の方と話していても、奥能登はよそ者は警戒されるが、一度受け入れてくれるととてもフレンドリーで、村みたいな感じという話も聞きました。

今回、輪島に行ったことで、また能登が好きになり、また復興した町を見てみたいと思うことができたボランティアでした!

以前訪れた能登半島の景色①
以前訪れた能登半島の景色②



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