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せいてんのへきれき
1.晴天の霹靂
ある日の夕方
いつもの営業会議に呼び出された。
会議室に行ってみるとかなり様子がおかしい
そこには居るはずのない人事部長がひとり座っていた。
彼は他の社員から『豚足野郎』と呼ばれ嫌われていた。
30分後小さな段ボール箱を抱えた見張り役に
付き添われて駐車場にいた。
自分の身に起きている現実が他人事のように
想えた。
悲しいとか悔しいとかそんな感情すらわかない。
体中が少ししびれたような
ちょっと息をするのが苦しい感じがした。
私の視界はとても狭くなって自分を取り巻くオーラの外は
真っ暗で何も見えないようだった。
漆黒の闇に閉じ込められたような閉鎖感すら感じる。
見張り役の女の子に
『ご苦労様、仕事とはいえ貴女にも嫌な役目をさせたわね』
そういうと女の子はうっすら涙目になって
『この仕事が一番つらいです。どうかお元気で』
そう言って私に段ボール箱を渡すと立ち去った....
1人になった私は抱えていた箱を車に乗せた。
そのまままっすぐ家に帰る気になれず
同僚のエリカに電話をした。
『いつものスタバにいるよ』