アメリカで直面したアナフィラキシーの恐怖と命を守る備え
最大のピンチは突然に
サリー家の渡米に際しては、いくつもの挑戦とピンチがあり、何とかそれらを乗り越えて今に至ります。(いま渡米後ちょうど2ヶ月!)
ドタバタな過去記事もぜひご参照ください。
ですが、まさかこれほどの試練が待ち受けているとは夢にも思いませんでした。
それは、息子が突然襲われたアナフィラキシーです。
アメリカで救急車?
その日、息子は友人からサッカーに誘われ、芝生の上を一生懸命走り回っていました。
私はママ同士でおしゃべりをしながら、何気なく彼の方を見ると、顔が赤く火照っているのに気がつきました。
「今日は暑いから、水筒のお茶を飲んだら?」
そんな風に軽く声を掛けましたが、息子の目を見ると異常に赤く充血しています。
最初は日差しのせいかなと思いましたが、みるみるうちに目の周りが腫れ上がり、顔全体に異変が広がっていくのがわかりました。
息子の表情から笑顔が消え、何が起こっているのか説明する余裕もない様子。
わずか数十秒の間に顔が膨れ上がり、喉が詰まるようで苦しそうに何度も咳払いをしています。
これはただ事ではありません。
パニックに陥る私。
「アナフィラキシーだ」と直感しました。
私の頭の中では思考がぐるぐる高速回転を始めます。
「すぐに病院に行かないと命に関わる」
↓
「救急車を呼びたい」
↓
「待って、アメリカの救急車は日本のようにすぐには来ないらしい。そして呼ぶと莫大な費用がかかるんじゃなかった?」
↓
「夫がいる。車で連れて行った方が早いだろう」
↓
「でも、どの病院に行けばいい?場所もわからない!」
こうして思考は混乱し、焦りが増すばかり。
いざという時はパニックで冷静さを失い、どう動けば良いのか分からなくなってしまうものです。
ましてやここはアメリカ。日本での経験と常識は通用しません。
あぁ、どうして私は緊急時の連絡先を渡米後すぐに調べておかなかったんだろう。
腫れのせいで目が開けられなくなってしまった息子を横目に見ながら、猛烈に後悔しました。
結局、私が取った行動は、息子を車で家に連れて帰り(15分かかる!)抗ヒスタミン薬を飲ませてから、渡米前に加入した医療保険の24時間対応窓口に電話をかけました。
アメリカの担当者が、我が家から1番近いUrgent Careを調べて、先方の病院に患者情報など連絡をしてくれました。
本当に救われる思いでした。
息子は無事に回復し、その後は平穏に過ごしていますが、この経験は私にとって忘れられない教訓となりました。
緊急時の備えとして学んだこと
そういえば、ホテルに宿泊するときは非常口の案内を必ずされますよね。
そして飛行機に乗るときも、非常用設備案内が離陸前に必ず上映されます。
しかし、日常生活では非常時の備えを誰も案内してはくれません。
自分でやらなくちゃ!
今回のピンチを教訓に、私は以下の3つをすぐに実行しました。
緊急時にとる行動をフローチャートにして準備する
病院や救急サービスへのアクセス方法を事前に調べておく
緊急連絡先を明記し、常に携帯する
日常が平穏だからといって安心してはいけません(マジで)。
予測できない事態に備え、冷静な時にこそ準備が必要なのです。
結論
「備えあれば憂いなし」
もうこれに尽きます。
緊急時の備えが命を守る手段です。慣れない環境では特に、自分たちの安全を守るための準備を惜しんではいけません。