英語力ゼロでアメリカ現地校に放り込まれた小学生の1ヶ月
渡米前に居住していたさいたま市の小学校では、グローバルスタディという英語コミュニケーションの授業がありました。
全国平均よりも長時間英語に触れる機会を作っているらしいのですが、それでも授業時間は
1年生 34時間(年間)
2年生 35時間
3・4年生 70時間
5・6年生 105時間
と、決して多くはありません。
渡米が決まってから、4年生の長男は付け焼き刃的にオンライン英会話も始めましたが、それでも簡単な自己紹介フレーズが言える程度のレベルにしかなりませんでした。
現地の小学校入学前夜、普段は感情をあまり表に出さない長男が肩を震わせて、涙ながらに「明日が怖い」と訴えてきました。
英語が話せないこと、コミュニケーションが取れないこと、友達ができないであろうこと、ひとりぼっちは寂しいこと、、、
こんな時、どんな言葉をかけたら良いのだろう。
何だか無理にポジティブになるのも違う気がして、ただ寄り添っていたら明け方の4時を回ってしまいました。
不安で緊張感のあまり眠ることができないまま、入学初日は親子ともにゲッソリで記憶なし(苦笑)
初めの1週間、息子はチンプンカンプンのまま、一番後ろの席でひたすら様子見をしていたようです。
時間割もなく、先生の言葉がひと言もわからないので、一体この授業が算数なのか理科なのか国語なのかすら不明だと言っていました。
加えて宿題もなければ教科書も持ち帰らず、連絡帳もお便りもないので、親の私も何をどうフォローして良いのか全く分かりません。
毎日健康に登校して無事に帰って来られるだけで満点。
そう思うことにしました。
・・・そんなある日、下校時刻に迎えに行くと、長男がアメリカ人の男の子と2人で折り紙を折っていました。
翌日も、またその翌日も。
いつしか放課後に2人で折り紙を折るのが毎日のルーティーンになり、そして息子は彼の自宅にお呼ばれされるようになり、来週は一緒にトランポリンパークに遊びに行こうと誘われていました。
友達、できたじゃん!!
入学前夜の不安は入学後2週間で見事に払拭されたようです。
もうすぐ入学後1ヶ月が経ちます。
相変わらず授業はチンプンカンプン。
でも校内の全体像が見え、学校生活の流れや決まりごとが理解でき、
先生と友達の顔と名前が分かるようになっています。
先生側もGoogle翻訳機能を駆使して息子とコミュニケーションを取ってくれるようになりました。
今後は週に1〜2時間程度、日本語を話せる補助の方がマンツーマンで息子をアシストして下さるそうです。
彼にとって恐怖の異世界だったアメリカの学校に、少し自分の居場所を見つけられるようになった、
それがこの1ヶ月の変化だと感じます。
今後、彼がどう成長していくのか、ちょっと楽しみです。