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Vol.13 価値観の違いとコミュニケーション不足が生み出す結果

売上倍増計画をプロデュースするヒット商品サポーター 中小企業診断士の足立早恵子です。
読んで頂いてありがとうございます。

一昨日に引き続き、「響け!ユーフォニアム3」の話題です。
物語の中でコンクール出場メンバーを大会ごとにオーディションで選ぶという展開があることは一昨日書きました。
その中でキーパーソンとなるのが3年生の転校生です。
部長である主人公と同じユーフォニアム奏者で強豪校で活躍していた上級者。演奏の腕前は主人公と互角という設定です。

演奏の中ではいくつかの楽器でソロパートがあり、そのソリストもオーディションで選ばれます。
転校生は主人公に対して、自分が選ばれたら部内の人間関係が悪化するとしてオーディションを辞退したいとしつこいぐらいに言いに来ます。
それに対して主人公はその度に「ここは実力主義だ」と突っぱねるのですが、転校生はめげずに何度も何度も「辞退した方がいい?」と訊いてくるのです。
「たかが部活」「ソリを吹くことにこだわりはない」「あなたのために」などという言葉とともにそう迫る様子は主人公目線で見ると、ほとんど嫌がらせにしか思えないほどです。

主人公は不快ではありつつ嫌がらせだとは受け取っていませんでしたが、彼女を慕う後輩にはそう見えたようで、「(転校生は)ソリを譲ってと言わせたがっている」と主人公に進言します。
本当にソリに選ばれたくないなら黙って辞退するかオーディションで手を抜けばいいのに、そうせずに訊きに来るというのは悪意があるというのです。
主人公のモヤモヤもそこにありました。
視聴者にも転校生の真意が読めずハラハラさせられる展開にシナリオの上手さを感じた部分なのですが、結局のところ、コンクール出場メンバーやソリにこだわりはないものの、音楽には真剣に向き合っているから自分からは手を抜けないというのが転校生の本心でした。

それが明かされるシーンを見て、善良で一生懸命にやっていても価値観が違う人との間でコミュニケーションが不足すると「悪意がある人」と誤解されてしまうことが多々あるという典型的な例だなと感じました。
まだ高校生という登場人物の年齢はあるものの、大人の社会でもこうした行き違いは多々あると思います。
こうしたことを解消するためには、まず相手がどういう価値観で動いているのかを把握した上で十分にコミュニケーションを取ることが肝要ですね。

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