Vol.41 農耕型社会の合理性
日本のモノづくりの強火サポーター、愛社精神育成コンサルタント 中小企業診断士の足立早恵子です。
読んで頂いてありがとうございます。
先日、サルとゴリラのリーダーシップの違いについての話を聞きました。
サルの群れでは力の強い者がリーダーとなり強権的に群れを率いて行く。対してゴリラは生き様を示すことで群れを統制するのだそうです。
同じ霊長類でもサルはMonkey、ゴリラはApeで生物としての違いがはっきりと出ているようにも感じます。
サルの世界では強いものが優先的にエサを奪います。そのため、弱いサルたちはおこぼれに与るために強い者に付き従ったり、強い者同士を争わせてその隙に食べ物を奪ったりと、いわゆる「猿知恵」を働かせて生き残りを図ります。
それすらできない者は野垂れ死ぬしかない、極めて厳しい社会と言えるでしょう。対して、ゴリラの世界は優劣が存在せず和を大切にするそうで、例えば例えばリーダーがエサを採って来たら群れの皆で分かち合います。
この話を聞いて、人間の狩猟社会と農耕社会の違いに似ているなと思いました。
狩猟社会は目の前にいる獲物を自分のために捕らえることが最優先で、他人がいれば分け前が減ります。だから、強い者が独占しようとする。
一方の農耕社会では、作物は一人で育てるより大人数で作業した方が何十倍もの収穫を得ることに繋がります。
要は、農耕社会においては他人と争うより強力し合う方が合理的なのです。
今の日本の社会においては、グローバル化の名の下に狩猟社会的価値観がもてはやされ、企業等の組織もサル型が主流です。
でも、日本の風土、日本人のDNAを考えると、農耕型の合理性をもう一度見直す必要があるのではないかと思っています。
そうすれば、日本企業の競争力も高まると確信します。