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SaaS営業必読!?SaaSがない世界の物語 #SaaSLovers Day8

アルプ株式会社の佐藤晴香です。こんにちは!
#SaaSLovers企画お声がけいただきありがとうございます🥳

本日は、SaaSが生まれるもっと昔の話。
SaaSが当たり前の今ですが、SaaSがなかった時代、システム構築はどんな風に行われていたかご存じですか?

~このnoteはこんな人におススメ~

- SaaSがない時代なんてピンと来ていない
- ベテラン情報システム部門様むけに営業している方 ( そんな方々にとっては常識です )
- 歴史好き

自己紹介

改めまして、アルプでSales&Marketingを担当している佐藤晴香です。

当社では、サブスク管理システム「Scalebase」を提供しています。
プライベートでは、旅行、酒、そして3歳の息子を愛す普通のママです🍺

2泊3日のキャンプフェスが息子の満足度一位
来年もいろいろ旅行にいこうね~

前職は、大手企業様にERPソフトウェアを提供する企業に12年勤め、以下の業務を担当していました。

- 新規営業
- インサイドセールス立ち上げ
- マーケティングチーム立ち上げ
- 採用
- SalesEnablement立ち上げ
- Salesforce再設計

業務カバーが広範囲機に及ぶシステムであり、本当に色々経験させていただきました

私が取り扱っていた商材はSaaSではなく、オンプレミス型と言われるシステムで、お客様専用の環境に、お客様専用のソフトウェアを構築する形態でした。

アルプに入社し、SaaSに携わることになり、技術進歩への感動、そしてそれを使う企業側の努力を日々感じています。
しかし、世の中では、オンプレミスで動いているシステムが沢山あり、SaaSに懐疑的な方は沢山います。
それは当然です。

もしSaaSが生まれる前の世界を知らない方がいれば、絶対によんでほしい。
自分たちがやっていることの凄さの再認識と、
自社サービスを広げて社会をもっと便利にするためにも。

対 情報システム部さんあるある

営業現場で、こんな話をされたことはありませんか?

- オープン化されたとき、あの時のプロジェクトは大変だった。
- 汎用機って知ってる?
- 今の基幹はオンプレで5年がかりのPJだった。大変だったな~

昔ばなしきた~知らない~~と思いつつ、笑顔で流してませんか?
ダメです。

質問しにくい話題は流したい気持ち、めっちゃわかります

システムリプレースはご存じの通り、奥深いものです。
❌:性能/コストだけで受注できるものではありません。
❌:リプレースした先に何があるのか、などの未来を語れば売れるものでもありません。
⭕:現在のシステムに込められた歴史、それに関わるお客様の感情、システム周辺を絡み合う仕事についてきちんと理解し、提案することが非常に重要です。
お客様の歴史を知ることは必須であり、その際に、重要になってくるのがITの歴史です。
今日はその超基本をおさらいできればと思います🚀

そもそもシステムというのは高くて時間がかかるもの

昔々あるところに情報システム部さんがいました。
販売管理システムのリプレースをすることになりました。さてさてGoogleで
『販売管理 SaaS 比較サイト』

Chromeのリリースは2008年

なんて時代ではありません。
・・・
そもそも企業 ( 特に日本企業 ) は、高い金額を払って自社にあうシステムを1から作るしか術はありませんでした。
出来合いの物 ( パッケージソフト ) が世の中に普及するようになっても、企業は自社用に改造する必要があり、結果的にお金も時間もかかってしまいました💸
しまいには、いざ完成し稼働!となっても、イメージと違う、業務がまわらないということが横行していました。

こいつかわいい。けど気の毒。


例えばですが…
システム発注から、稼働までが5年。
5年の間に業務も市場もかわります。
しかし、予算は発注時に確保し、仕様というものは凍結をするものです。
稼働後出来上がったシステムを眺め、早速次回開発案件をまとめ、追加予算を取得、そして1年後に機能が実装されます。
・・・・そういう世界です💔

しかし、テクノロジーが進化しSaaSが沢山普及したおかげで、コスト・納期ともに課題は解消されました。そしてなにより完成品を見ながら導入できるという世界感は、まさに夢のような状況ではないか、と個人的には思っています!

もちろんまだSaaS化されていないシステムは多く、解決すべき課題は山ほどあります!
皆さんが今提供しているSaaS、使っているSaaSには先人たちの涙なしには語れない壮絶な歴史があります。さらっと見てみましょう。

IT業界のおおまかな流れ

まず基本の流れを頭に入れてください。
注目された分野、サービス、そしてそれを提供する企業と、このように推移しています。

画像引用:ダイヤモンドオンライン

そして更にアーキテクチャーという点では以下の図が非常にわかりやすいと思います。

画像引用:次を見据えた新たな「自律・分散・協調」戦略(経済産業省,2016)

難しいことは素晴らしい学術記事が沢山ありますので、ぜひ勉強いただきたいですが、まずこの場では、時系列、用語のイメージを入れてください。
お客様がいつの時代の話をしているかわかると思います。
営業としての最低ラインは『いつの時代の話をしているか』です⏰

頻出単語:Access、Notesって結局何がすごい?

こんなこと言われたことないですか?

- まぁAccessみたいなもんだよ。
- Notes移行が本当に大変で、正直移行できなかったデータもあるんだよね。

この2つは、よく出てくる単語なので歴史を絡めてご説明します。

Access(アクセス)

  • まず何か?

    • Microsoftが提供するデータベース管理ソフトです。Excelと一緒?と思うと思いますが、
      Excel : 今あるデータを元に、集計結果を表示する目的
      Access : 日々蓄積していくデータを管理し、処理をする目的
      という差があります。

  • 何が凄いのか?

    • 1990年頭、PCでリレーショナルデータベース ( ※1 ) がまず存在しておらず、それはそれは超衝撃イベントだったようです。

    • そしてAccessは、データの器だけでなく、データ入力のための画面、レポートの作成などが簡単にできるということで、情報システム部のヒロインになったのです❤️‍🔥

  • 結果どうなったか?

    • 軽微なシステム開発、要件がコロコロ変わる業務部門からのシステム開発依頼などなど、基幹システムの周りにはAccessで作ったシステムが絡み合う形になりました。

    • かなりの時間をかけて秘伝のタレのように作り上げたのが、よくお客さんが言う『Accessで作った仕組み』です。

多分こんな感じだったとおもってる。

※1 リレーショナルデータベースとは

顧客情報や売上情報、商品情報など特定のテーマごとに分類してデータを蓄積し、複数のデータの集合を関連付けて利用できるデータベースです。
別々に集めたデータを組み合わせることで、データを有効に活用できます。

文章、画像引用:できるネット

そんなAccessも最大2026年10月13日でサポートが終了することになっています。
Accessで構築しているシステムには、きっととんでもない思い出が詰まっています。その思い出を掘ってみてください。多分が出てきます。

Notes ( ノーツ ) 

  • まず何か?

    • グループウェアで、正式名称はLotus Notes ( ロータスノーツ )。

    • Lotus Developmentによって開発されたのですが、1995年にIBMが買収したのでIBMの製品と認識されています。

    • しかし、2019年、IBMがインドの会社にNotesを売却しました。

  • 何が凄いのか?

    • Notesは1989年リリースです。(私の方が、先輩ですね…!)

    • ベルリンの壁崩壊、平成スタート、プリンセス・プリンセスのDiamondsが大ブームだったその瞬間に、Notesは社内のコミュニケーションをネットワーク上で電子的に行おう、と言うコンセプトで開発されました。 ( 白黒の分厚い初代ゲームボーイが発売されたその時代にです。画期的すぎません?すごいよ。未来人だよ。 )

画像引用:任天堂
後ろの方にある、スケルトンのやつ、懐かしいですね~
  • 結果どうなったか?

    • メール、会議室予約、スケジュール管理、文書共有などの機能を組み合わせて利用でき、ファイル検索も可能。会社向けにカスタマイズすることができるようになった結果、会社の様々な情報がNotes上にたまっていくことになります。

    • Notesには会社の文化、お宝が眠るシステムとしてなくてはならないものになっていきました。(そりゃぁ移行大変に決まってるさ‥)

そんなNotesも2024年6月1日でサポート終了することになっています
Access同様、Notesで構築しているシステムには、きっととんでもない思い出が詰まっています。その思い出を掘ってみてください。多分が出てきます。

日本にはSIerが多い?

システムの歴史を語るうえで外せないのが、SIerの存在です。
日本にはSIerが非常に多いと言われています。
まずデータを見てみましょう。

①パッケージシステム業<<<<<受託開発ソフトウェア業

情報サービス業の社数、売上高ですが、ほとんどが受託開発ソフトウェア業が占めています。
凄い差ですね~。

画像引用:総務省

➁日本はIT人材の72%がベンダーに

にわとりたまごの話ですが、
上記のような売上をあげているにはそこで働く沢山の技術者がいるということです。

画像引用:総務省

日本と米国では、IT企業とユーザー企業に所属する技術者の割合が逆転しています。
米国はユーザー企業に勤める技術者が多い為、基本的に内製でシステムを導入/保守/運用します。
結果的に、米国のベンダーはユーザー企業に製品を提供する役割になり、SIerは少ないとう構図になります。そして日本は、その逆です。
終身雇用制、きめ細やかな業務設計を組みシステムへ落とす日本人等SIerがここまで普及した要因は日本文化も関わってくる話なのですが、
その話をするといいちこの紙パックが空になるので省略します。

画像引用:三和酒類
私の人生の相棒です。

SIerが居なければ今の日本企業の基幹システム構築は語ることは出来ません。
目の前に対峙している企業、情報システム部さんは
採用しているソフトウェア以上に、SIerさんへの熱量が高いケースが多いと個人的には感じていました。
情報システム部さんのサラリーマン人生に、SIerあり。
涙なしには語れないSIerさんとのドラマがあるはずです。

システム部長さんに思い切って、システムの思い出話を聞くのは超ありだと思います。
盛り上がりますよ~

こういう文脈を知ると
『SaaSで、直感的な操作で簡単に、導入できますよ~~』なんて軽くは言えなくなりますね。

俺たちがやってるSaaSってのは凄いんだ!

SaaSの凄い点は沢山あるけれど、歴史から見る文脈では以下でしょうか。

①一つのソフトウェアを、複数の会社で使っている
②完成しているものを買い、完成品を見ながらシステム導入していく体験
③勝手にどんどん機能がリリースされ、アップデートされていく状態
④システム導入コスト的ハードルが比較的低い

昔の人たちに教えてあげたい。未来はこんな夢みたいな世界だよ、と。

私は、今、販売管理システムを提供する会社に所属しています。
販売管理こそ、各社の色がもっとも出る領域だと思っており、同一プラットフォームでやりきるなんて本当にありえないとScalebaseに携わるまで、思っていました。
しかし、今その夢みたいなことをやっています。

SaaSを提供することが出来るようになったITの進化と、
顧客の業務を想定し、機能に落とし設計するエンジニア陣の結果です。

3桁以上のユーザー数。すごい。大人気!
気になる方は3分でわかるScalebaseをどうぞご覧ください~

当社は継続課金モデルに特化した販売管理ですが、
この記事を読んでいただいているあなたの会社も、同様に夢みたいなことをやっていると思います。
ITの歴史が大きく変わったこのタイミングで、SaaSに関われたことに喜びを感じ、更に新しい時代を作っていきましょう!

時代を作ろう!

貴重なお時間いただき、お読みいただきありがとうございました。
特にインターン生/新卒など、若い方にぜひシェアお願いします!

おわりに

この記事は #SaaSLovers アドベントカレンダーの8日目でした🐝
明日は、EventHub スーさんの、イベントマーケのnoteがアップされます~♪

SaaSに携わる方々の過去のnoteも沢山ありますのでぜひ読んでみてください。
ではまた~~

#SaaSLovers

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