【営業の教科書NO.65】値引きの考え方
〜今日のポイント〜〜
・できる限り値引きはしない
→単なる値引きは価値を下げることと同義
→お客様のロイヤリティが下がる
・値引きをする時は”理由”をつける
・値引きをするなら、+αをつける
〜ラジオ内容はこちら〜
値引きの考え方ということで質問をちょくちょくいただくのですが、価格付けはすごく大事で金額によってお客さんの層は全く変わってくるんです。たとえば名刺の作成で安さを売りにして名刺作成をしますよという場合は安くやってほしい人が集まりますし、仮に1枚の名刺を作るのに10000円という形は相当プレミア感を期待しているお客さんが入ってきます。1枚の名刺に10000円使ったとしてもいい名刺を作りたいというときで、同じことをやっていても値付けによって入ってくるお客さんの層が変わってくるので、金額というのはすごく大事です。
◆ポイント①最後に背中を押してあげるためのアクションとして値引きがあるという考え方で動いてほしい
お金は人間の感情が動くものなので、設定がすごく難しいところです。金額設定と合わせて値引きで苦しんでいる営業は多く、安易に値引きをしてしまうとこれ以降は値引きをしてもらうことが前提とお客さんに取られてしまうので、値引きを1回すると前は値引きしてもらえたのに今回はずいぶん対応が冷たくなったね、と言われるわけです。なので値引きの考え方や伝え方を整理しておかないといけません。
頑張って営業をやって効率よく営業するためには、アポ率や受注率を上げて一人あたりのお客さんからもらえる金額であるLTVや顧客単価を上げる動きをしていけば、営業はどんどん楽になってきます。
1000万円の受注目標があります、予算があります、だったら、100万円の商材なら10人に売らなければいけない。ですが1000万円の商材なら1人に売ればよいわけです。10人のフォローをするのと一人のフォローをするのとでは1人のほうが丁寧にできます。なので金額は値引きをして自分を苦しめないようにぜひしてもらいたい、ということと、値引きを使うときには一番最初の受注をもらうときのプッシュのときに使うことが一番正しい使い方だと思っているので、最後背中を押してあげるためのアクションとして値引きがあるという考え方で動いてほしいなと思っています。
◆ポイント②できる限り値引きはしない
できる限り値引きはしないほうがいいです。単なる値引きは価値を下げることと同類になってしまいます。金額が高ければ高いほどそれに対する捉え方も上がります。この眼鏡に100万円?みたいに思ったら、眼鏡の扱いも変わりますよね。ですから金額は感情を左右させるので、金額が下がるとロイヤリティが下がって眼鏡を大切にしようという気持ちが下がって、物自体の価値がその人にとっても下がってしまうので、できるだけ値引きはしない。もしやるなら最初に受注をいただくとき、買ってもらうために背中をプッシュするための材料として値引きをしてもらうのがいいかなと思っています。
◆ポイント③値引きをする時は”理由”をつける
継続的に値引きを要求されないように今回値引きは特別なんだということをしっかり理由づけしてあげる事がすごく大事です。今回は期間限定で、ということでもいいですし、最初のお客様限定ででもいいですし、御社に絶対使っていただきたいので今回だけですよ、とちゃんと特別である理由を伝えてほしいなというところが値引きに対するアクションです。
◆ポイント④値引きをするなら、+αをつける
営業効率を上げるというのは率を上げるか、金額、単価を上げるかという話なので、値引きをするなら+αでなにかつけられないかを考えてほしいと思います。例えば法人営業で行けば、担当者の予算が20万円までで、売っている商材が25万円だったら、その5万円でなんとかならないかという話です。5万円下げればいいのか、+αでなにかやってあげるという形でいいのか、お金は感情なので5万円値引いたことと5万円分のオプションを付けたということはどちらでもいいというケースもあります。
言っておいたほうが得だと思って言ってくる人もいるので、値引きをしてくれというのがマストな条件でないことも多いです。けれど言われたので値引きをしてしまうというケースも多いですが、そういうときは値引きをする方法を最初から考えるのではなくて、なにかオプションを付けてあげたり、+αで何かをやってあげることでもともとの金額で受注できないかを考えたほうがいいのではないか、という話です。これは忠誠度、ロイヤリティの話と重なりますが、金額を下げたらその分だけ忠誠度も落ちてしまうので、そこを下げる動きをするよりは金額はそのままでなにかやってあげる、恩を売るという形をとったほうがお客さんとの関係づくりにもすごくつながりやすいです。
◆今日のまとめ
値引きをどんどんやると言うよりは値引きはあくまでも最初の背中を押すための材料だという形で営業をしてもらえると、最初は受注を取りづらいという感覚はあるかもしれないですが、長い目線で見れば楽ができると思うので、ぜひ値引きは対応するのではなくて最初のお客さんの背中を押すときに使ってほしいです。
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