「ファンに批判されたらどうしよう…」マネタイズにおびえるインフルエンサーこそ内部に敵を置きましょう。
通信速度、半導体の処理速度の向上によりInstagramやTikTok、Youtubeなど画像・動画をメインフレームとしたSNSが流行してきました。
それに伴い、インフルエンサーと呼ばれる人たちが誕生します。インフルエンサー達は個人でありながらもタレントや芸能人のようにファンや影響力を獲得したのです。
ユーキャンが発表している「今年の新語」では2017年2位にランクインするほどメジャーになり、巷では「あなたもインフルエンサーになろう!インフルエンサーになる方法教えます!」という商材が売られています。
ただ、いざインフルエンサーになったもののアフィリエイトは売れず、企業案件も来ない。自分でD2Cブランドをやろうにもお金もノウハウもないし、フォロワーから批判されそうで怖い……。
見目麗しく、肌色多めの投稿でフォロワーを集めることはできたけど男性比率が9割で女性向けのD2Cブランドなんて夢のまた夢……。
頑張ってインフルエンサーになったのにマネタイズが全然できない人はかなり多いのです。
そういう人に知っておいて欲しいのが「ヘイトコントロールができるように内部に敵を作る」ということ。
内部に敵を作るってどういうことだろう?
反乱分子を育てろと言っているわけではありません。
顧客から見たときにヘイトを向ける先を演出しろ。という意味です。
例えば、フォロワーやファンを増やしたにも関わらず、いざマネタイズするとなるとフォロワーからの批判が怖い……。そんな人はアイドルのやり方を見習ってヘイトを向ける先(運営)を置けばいいんです。
例えば、アイドルのやり方
アイドルもビジネスであり、握手で課金、ライブで課金、チェキで課金、メッセージで課金など、あらゆるポイントで貪欲に課金させていくのが当然です。
しかし、アイドル本人が「課金してねー!オタク君と話すのなんかお金貰わないとやってられないですー!」と漏らしちゃうと、オタク君は幻滅しちゃいます。
アイドルはビジネスでやっているものなのに、そこを理解しないファンは一定数いるんです。
だからこそ、運営という役割がいます。仮に貪欲に課金させて、ファンが不満を覚えたところで、「どうして○○ちゃんは課金しないとあってくれないんだ!」とはなりません。
「○○(アイドル名)の運営って金にがめついよな」という意見はあれど、「○○ちゃんって金にがめついよな」という意見にはならないのです。
なぜならば、一部のよっぽど愚かなファン以外は「課金を考えているのは運営(大人)」ということを理解しているからです。
「運営って金にがめついよな」という空気が漂い始めてきた場合、アイドル側が運営のがめつさに対抗しようとしている"演出"をすればよいでしょう。
そうすることでファンとアイドルは一体感を覚え「やっぱり○○ちゃんは俺たちの事を考えてくれている!」となるのです。
仮にアイドルが運営側だったとしてもね。
まさに飴と鞭、やさしい刑事と怖い刑事的な感じです。
古来より敵を作ることで一致団結した例は多い。
浄土宗の開祖、法然。彼は元々比叡山延暦寺の天台宗で仏教を学んでいました。
しかしそこで「いや、法華経むずすぎわーろた。こんなもので人が救えるわけおまへん。」と言って念仏を唱えるだけで救われるという浄土宗を作り始めます。
つまり、法華経を仮想的として民衆に広めていったわけです。
しかし、念仏ブームが来た頃に「念仏なんて唱えてると地獄に落ちちゃうよ。そんなのぴえん超えてパオンだわ。」という派閥が現れました。そう、日蓮率いる日蓮宗です。
こうして、宗教でさえも外部に敵を作ることによって信者を獲得し一致団結していきました。
陰謀論者やカルト集団は
ユダヤ資本
ディープステート(闇の政府)
フリーメイソン
イルミナティ
農業メジャー
石油メジャー
などなど、様々な敵を作ることで内部で団結してます。
阪神VS巨人、レアルVSバルセロナが盛り上がるのは互いに仮想敵、良きライバル、因縁の相手として位置付けられているからです。
国という規模においてもそうです。内部の不満が高まってくると外国を非難し、矛先をそちらに向けます。
敵を作ると内部は団結する。これは紛れもない真実です。
しかし、ビジネスとしてやろうとしていることに「本当の敵を作るのはちょっと……。」と感じてしまうのは真っ当な感覚です。だからこそ、内部にコントロールできる敵を創り出すのです。
内部に敵を作ると何が良いのか
外部に本物の敵を置いてしまうと、チャンバラのつもりが本当の争いに発展する可能性があります。そうなると儲けるためにやっていたのに消耗するだけ……という最悪の結果になりかねません。
目標としておくならまだしも、敵視するのはナンセンスです。カルト的な団結力を持たせるために本物の敵を置くのは百歩譲っていいですが、ちょっとしたヘイトコントロールをするためにやるにはリスクが高すぎます。
チャンバラがチャンバラとして成立するように、アイドルにおける運営役、クリエイターにおけるソロバン役などを配置するのです。
クリエイターは金勘定しない方が恰好いい、という風潮
クリエイティブなんてまさに典型で、アーティストやクリエイターがカネカネしてたらなんか嫌でしょ?
ぐわー!っと大胆な絵を書く芸術家。1円単位でギャラを交渉してたら「あ、そんな人だったんだ……」という気持ちになりますよね。
だからこそ、そろばん叩く人を別で置くんです。
「あー、ギャラの事とかわかんないからこいつに相談して。」と作品だけ作って金勘定は右腕に任せてしまう。
そんなキャラの方が「お、芸術家っぽい。」という感じしませんか?
スタジオジブリもそうでしょう。宮崎駿という天才はクリエイティブに没頭し、鈴木敏夫がソロバンをはじく。
カネにがめついピカソのようなパターンもあります。しかし、実態としてどうあれソロバン役がコントロールしているという形をとったほうがベターなのです。
俺は良いけどYAZAWAがなんていうかな?に見える第三者に意見を言わせる手法
ロックスターの矢沢永吉さん。
彼がイベントで地方を回っている際にスタッフの手違いでスイートルームが予約できていませんでした。恐る恐る矢沢さんに伝えたときの発言がこれです。
「いいよ、部屋がないわけじゃないんだから、気にしないでよ!俺は別にいいから。ただ、俺は良いけど、YAZAWAがなんていうかな?」
格好いい。あくまで矢沢永吉とYAZAWAは別だと。言いにくいことを別人格(第三者)として言わせることでYAZAWAというアーティストの権威を守っています。
普通の人には真似できません。おとなしく別の人を用意したほうが良いです。
インフルエンサーも「カネを稼ぐのは卑しいこと」という感情の矛先を誰かに任せればいい
ファン層と商品が一致してないよね。とか、そもそものマネタイズ下手なインフルエンサーが多いことについてはさておき、「フォロワーから批判されたらどうしよう……。」という気持ちが根底にあって一歩踏み出せない人の場合、解決策は簡単なんです。
何度も言っているように演出としてソロバン役を別に置けばいいのです。
実情として演者のあなたがソロバン役をしていても良いのです。ただ、ファンから意気揚々とマネタイズを考えているのがあなただと見られるのはマイナスになります。
片面では「純粋にファンの皆様に楽しんで欲しくて!」と演者の面をだし、もう片面では「これだと黒字出ないのでもうちょい利益率高めましょう。」というソロバンを冷静にたたく。
実態がこうだとしても、外から見たときはあなたは演者として「ファンのみんな―!」をやり、ソロバンをはじいているのは別の人と見えるようにしましょう。
「え、金稼ぎすんのかよ!」というガヤはソロバン役に任せるのです。
内部に敵を置く。は応用可能
今回は「マネタイズしてファンに批判されたらどうしよう……。」という切り口でソロバン役という仮想敵を内部に置くことを進めましたが、これは応用可能です。
例えば「売上が上がるまでハードワークさせる運営」を置けば、ファンに心配させることができます。「悪い運営の待遇を改善させるために金を使うオレ」という役割を持たせてあげるのです。
そうするとファンは観客ではなくなります。アイドルの人生における役割を与えられた感覚になるのです。
人間、誰しも特別な役割を持ちたいのです。
ただ、アイドルを応援する一般人という役割
魔王(運営)から姫(推し)を救う勇者の役割
どっちの方がハマりますか?と考えれば分かりやすいですね。
このようにファン(顧客)を演者として取り込むやり方は応用が利くので、皆さんのビジネスでも「どういう役割をとってもらうと嬉しいかな?」と考えてみてください。
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