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儲けのしくみ:顧客を減らせば、利益は増える

「儲かりたいならお客様を減らしてください」

集客に不安を抱えている事業オーナーの悩みは大抵これで解決します。お客様を減らそうとしない限り不安はなくなりません。

???

間違いじゃないですよ。

お客様を減らしたら集客の悩みがなくなるんです。

矛盾しているように感じるかもしれませんが、"理想のお客様"だけを相手にすることでビジネスは伸びます。

普通の人は逆をやって失敗するんです。「お客様ならどんな人でも大歓迎!なんでもしまっせ!」と。

断言しましょう、お客様を絞らないのは資本のある強者の戦い方です。リソースに乏しい弱者がとるべきファイティングスタイルではありません。

あなたが全方位のお客様を相手に商売をしてしまえば、まず間違いなく負けるでしょう。広告費も労力もかかるのに、ブランドメッセージはぼやけ、顧客満足度も上がらない。

先に言っておきますが、理念や気合で何とかなる問題でもありません。良いからお客様を絞ってください。

パテックフィリップが誰でも手が届く価格帯の時計を販売したらブランドイメージが損なわれます。

20~80代の男性も女性にオススメな化粧品を誰が買いたいと思うのでしょうか。

GOLD GYMがチョコザップのように「手軽にちょこっと運動しましょう!」というメッセージを出してマシンを減らしたらマッチョたちは行き場を失い途方に暮れるでしょう。

あなたは理想のお客様"だけ"を相手に経営しなければなりません。

既に損失を出していることに気付いてない

非営利団体の経営者で理念を第一優先として活動するのであれば顧客を絞らずに好きにすればいいと思います。しかし、あなたが自由と利益を追求する人間なのであれば”理想の顧客”だけにお客様を絞りましょう。

もしあなたが理想の顧客だけをターゲットに商売していないのであれば、既に損失を出していることに気付かないといけません。

どういうことか?

  1. 月に100万円払っても満足してくれて感謝の言葉をくれるA社

  2. 月に10万円払ってクレームばかりを伝えるB社

B社と契約すると10万円分の売上があるように見えますが、A社のようなお客様に使えていたリソースがなくなっています。つまり、あり得たかもしれない100万円の売上が10万円になってしまう。90万円分の機会損失が発生しています。

「機会損失でしょ?」→いいえ、違います

機会損失だけではありません。A社を担当している社員・スタッフは自信をつけるでしょうし、仕事へのやりがいもあり離職率が下がるでしょう。

一方でB社を担当している社員・スタッフは仕事への不満を抱えることは間違いありません。誰もクレーム対応なんてしたくないのですから。

B社を相手にするということは採用コストをアップさせているのです。

また、理想の顧客だけを相手に商売をしているとき、あなたは仕事にやりがいを感じているはずです。

「感謝されながら儲かるの?最高じゃん!もっとデカくしよう!」と。そうなれば事業拡大への意欲が湧き、売上をさらに大きくするための施策がドンドンと行われていたはずです。

クレーム対応などで疲弊している場合はそうはいきません。

「お客様を増やすと疲れる。しんどい」という考えが脳にこべりつき事業拡大への意欲は削がれていきます。

事業拡大に意欲的だった未来では10億円生み出せた利益が、理想の顧客以外を相手にしたことで1億円にとどまる、なんてこともあり得るのです。

気付いてください。

今まさにこの瞬間にもあなたは損害を与えられ続けています。

理想論ではなく、実践知です

理想のお客様だけを相手に商売をしましょう、とアドバイスをしてもすんなり受け入れられることはないです。

「うちはそれじゃやっていけないんです……」と。

「はいはい。理想論ね。事業の実態を知らない胡散臭いコンサルの言葉やな」と。

色んな人を見てきたので、目の前の売上を追う必要がある人がいるのも理解しています。

貯蓄もないのに独立しちゃった、すぐに仕事がないとやばい!みたいな状況の人とかね。そりゃ「理想の顧客ガー!」などと言っている場合じゃありません。

ただ、そういう人はスタートからミスっているだけ。交渉とは余裕のある方が有利になるゲームですから、自らを追い込むのはプレイングが下手なだけです。

基本的にはリソースに乏しいスモビジ起業家ならば理想の顧客だけを相手にするプレイングが実践的に正解であるということをお伝えしていきます。

既に事業を持っていて「嫌な顧客を相手にするのに疲れた……」、「商売をするのが辛くなってきた」、「頑張っても売上が伸びない」という人はぜひこの記事を最後まで読みましょう。

そして、登場するワークをすべて実践するのです。

正しく顧客層を絞れば、

  • 自分の商品・サービスが最も喜ばれる顧客層を明確に言葉で説明できる

  • 理想的な顧客の行動原理、価値観、悩みを深く理解し、的確なマーケティング施策が打てる

  • 顧客インタビューやアンケートを通じて、刺さるメッセージを創り出せるようになる

  • 『この人たちに売るべきだ』と確信が持て、そのための行動計画を実行できる

こんな状況になることでしょう。

【注意】単純にお客様を減らすのはNG

誤解しないようにお伝えしておきますが、自己流でただ闇雲にお客様を絞ると痛い目にあう可能性が高いです。

その点はご注意ください。

こんな症状がある人はお早めに!

  • 「とにかく売上が欲しいが、どの層に訴求すればいいかわからない」

  • 「顧客ニーズを漠然と捉えていて、自分の強みや商品の独自価値に自信がない(考えたことがない)」

  • 「広告やSNSで発信しても手ごたえがなく、無駄打ちばかりしている感覚がある」

  • 「顧客像を聞かれても『20〜40代の男性』程度の大雑把な返答しかできない」

こういう状態にある人は危険です。必ず紹介するワークをやり切ってください。

理想のお客様って?→明確な指標で定義される

”正しく”顧客を絞りましょうとか、理想のお客様だけをターゲットにしましょうなどと述べてきましたが理想のお客様ってなんぞ?という話をしなければ何も始まりません。

理想のお客様を定義するためにも重要な3つの方程式について解説していきましょう(難しくないです)。


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