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なぜ私たちはノウハウコレクターになってしまうのか?インプット過多への対処法。

”巨人の肩に立つ”
意味
先人の偉業に基づき仕事をすること。そうすることで先人よりも能力が劣る人でも立派な業績を上げられるということ。

天才のように世界を動かす発見をすることは無理ですが、天才が見つけた理論を活用することは凡人にも可能です。

アイザック・ニュートンのようにプリンキピアを執筆することはできませんが、それを分かりやすく解説した教えを高校生・大学生は学ぶことができます。

三平方の定理を思いつくことはできませんが、三平方の定理を証明・活用することはできます。

マーケティングや経営の世界においても似たようなことが言えるよね。コモディティ化した知識に対して私たちがとるべき正しい態度とはなんだろうね、ということを今回の記事では解説したいと思います。

天才が生み出した知識もやがてコモディティ化していく

ニュートン、アインシュタイン、テスラ、ピタゴラス、シュレーディンガー、オイラー、ガウス、マクスウェル、ガロア。

歴史上、天才科学者たちは世界を一歩ずつ進めてきました。当時、一部の超天才にしか理解されなかった定理・理論も数十年、数百年の単位で見れば市井の人間であっても学べる知識へとコモディティ化していく傾向にあります。

知識がコモディティ化していくことは抗えない流れです。プリンキピアが出版されたころ、中身を理解できるのは今でいう有名大学の教授レベルの知能を持った人だったのでしょう。

今でも、原著を理解できるのは限られた人だけでしょうがエッセンスについてはそうではありません。運動の法則や万有引力の法則は大学に行く必要もなく学べる知識となりました。

経営戦略論を記したマイケルポーターの名著

マイケルポーターが出版した戦略論の名著「競争優位の戦略--いかに好業績を持続させるか」、「競争の戦略」。今でも偉大な一冊であることに変わりはありません。

しかし、当時目新しかった5Forces分析やバリューチェーン分析、コストリーダーシップ戦略、差別化戦略、集中戦略などは今では多くの人が知っている知識です(活用できているかは別として)。

マーケティングの大家コトラー

以前の記事でも紹介しましたが、マーケティング理論の大家ともいえるフィリップコトラー。セグメント・ターゲティング・ポジショニング(STP)理論や4P(Product, Price, Promotion, Place)に要素を加えた6P、7Pを提唱した偉い人です。

今や誰でもSTP理論もその他のマーケティング理論も使うことができます。STP理論や4Pを知っているからといってマーケティング巧者になれるかと言えば全くそんなことはありません。

人間が非合理的な生物であるとした行動経済学

ダン・アリエリーやリチャードセイラー、ダニエル・カーネマンなどの大家が「人間は経済学が前提とするような合理的な意思決定をしているわけではない」とする行動経済学。

その内容からマーケティング施策への応用がされまくっている学問領域です。

これらの知識が広がる前は、知っていれば多大な富をもたらしていた知識が満載※です。しかし、現在では誰でもこれらの知識にアクセスできるようになっています。

ネットで「マーケティング 心理学」と調べれば次から次へと行動経済学のテクニックが出てくるでしょう。


アンカリング効果とは?学歴は?経歴は?調べてみました!

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いかがだったでしょうか?

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みたいにね。

※一部行動経済学の論文においてデータの捏造疑惑や論文撤回などが行われているので書籍が出版されているから100%今も正しいというわけではありません。
「再現性の危機 行動経済学」とかで調べてみると面白いです。

コモディティ化した知識に対して私たちの態度はどうするべきか?

情報化が進み、数分もあればだれでも上で紹介した知識にアクセスすることができます。こうした世の中で私たちの知識に対する態度はどうするべきなのでしょうか?

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