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ふれる。
昨日は参加した作品の初号試写と打ち上げがありました。
まだ発表は控えさせて頂きますが、とある映像大学の卒業制作の作品です。
この作品、提出課題としては短編なのですが、監督の『自分が納得のいく作品を作り上げたい』という真摯な想いから、提出用は15分にしたものを編集し、作品としての完成尺は53分の中編なのです。
その長尺版を昨日は観させて頂きました。
やはり目には見えない『想い』というものはカメラに映るとのだなと痛感しました。
この作品に参加したいと思ったのも、監督の熱量や真摯な姿勢に心を動かされたからです。
若いから、いや、若くなくても重要なもの。
泥臭いですが『情熱』がどれだけあるか、特に自主制作の作品に参加する際に、個人的に何より重要にしている部分です。
監督にはそれがしっかりとありました。
撮影前から何度も何度も話し合う時間を作ってくれたり、監督も本気だからこそこちらも遠慮なく本気で色々なことを話すことができました。
人生を少し長く生きていたり経験値が少しあるので、自分と関わることで監督にも何かをお伝えできればと、おこがましくも役のことや作品のことや、人との関わり方など、自分が言ってあげられることは失礼ながらも沢山言わせて頂きました。
耳の痛いことも沢山言ったと思います。
でもそれを本当に真剣に聞いて考えて応えてくれる。
いい監督だなぁ、この人のために、この人の作品のために全力を尽くさねばと思わせてくれました。
俳優にそう思わせてくれる。
それが監督の仕事であり、とても大切な要素だと僕は感じます。
昨日も本当ならば監督と2人だけで飲む予定だったんですが、どうせならみんなで打ち上げしませんか?と提案したところ、すぐに動いてくれみんなを集めてくれました。
このスピード感覚。
監督は沢山の要望に応えてくれました。
今回の役は陶芸家で、監督の中で実在する人物がモチーフになっているとのことで、役へのリサーチのためにどうしてもその方にお会いし話を聞きたいとお願いした時には、すぐに先方に確認し場をセッティングをしてくれました。
撮影では陶芸を生業にしている実際の工房をお借りするとのことだったので、どうしてもクランクインまでにその場で仕事をさせてもらえないかと無理を覚悟でお願いしたところ、すぐに工房の方に確認してくれ、お陰様で仕事の様子を見学させて頂いたりお手伝いさせて頂いたり丁寧にろくろを指導して頂いたりするということができました。
簡単にできることではありませんし、そのおかげで不安や迷いなく撮影では演じることができました。
監督の仕事は山ほどあるのに、一人の俳優の要望に真剣に応えてくれる。
あたりまえにできることじゃありません。
それが信頼に繋がる。
監督からは多くのことを学ばせていただきました。
「絶対によい作品を作る!良い作品にする!」
という見ている先が同じだからこそ真剣に、本気に話をしてくれるし応えてくれる。
本来、作品作りとはそうあるべきだなと改めて感じさせてくれた素晴らしい組だったと思います。
監督がそう思っているからこそ、関わる方かやスタッフ、俳優陣も同じ方向に向かえる。
共演者のみなさんもスタッフのみなさんも、「良い作品にしたい!」という想いのある誠実な方ばかりでした。
そのみんなの「想いや気持ち」がしっかりと作品に焼き付いていました。
これからまた完成まで、もう少し編集し調整するようです。
監督には妥協なく思い切りやりたいようにやってくださいとお伝えしました。
皆さまにご報告できる日を楽しみにしています。
そして改めて自分もより誠実で真摯に、そして謙虚さと素直さを忘れないようにしないといけないなと気が引き締まりました。
髙田監督、そして共演者のみなさま。昨日は楽しい時間をありがとうございました。
完成したらまたみんなで作品を広めていきましょう!
松岡眞吾
2023年4月21日
https://www.shingo-matsuoka.com/