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たいてい覚えていない…

昨日、相談がぽっかりキャンセルになってしまった時間
頼んでもらった相談用の備品(イス)をウフウフ荷解きして
相談室にオニューの椅子の座り心地のよさにはしゃいでいたら
「まこさん、学生が訪ねてきてますよ」と呼ばれました。

浮かれ放題だった気持ちを切り替えて
キリっと(したつもりですが‥‥)受付に行きます。


こんにちは、お久しぶりです!とスーツ姿で私なんかかすむくらいピシッとした学生さん。
進路が決まったので…お世話になったのでご報告したくて来ました。
とこれまた丁寧。


昨年の秋口に、かなり思い悩んできた学生さんでした。
一見、内定も決まって、修士論文も進んでいて
何も悩むことはなかろう。と思われがち。
ところが、彼女の心情としてはかなり重く辛い様子だったのです。


とにかく記憶に残っているのが
「周囲の人への想い」が話の9割以上しめていました。

教授や親御さん、親しい人‥‥

その中には「自分が」という視点は全くありません。
落涙しながら話す様子はこちらも苦しいだろうなぁ…と
うんうん聴きながら

あれ?これって目の前の人の話だけど
「自分がどうしたいのかな?」ということが出てこないなぁ…
ふと疑問に思ったのです。


辛い気持ちに共感をするとボロボロまた泣き始めました
そこに「他者の気持ちをすごく大事にしているのが伝わりますが、〇〇さん自身の気持ちはあまり語られていないように私は感じます」と
私の視点をお伝えすると


え??


と涙目できょとーんとし始めたのです。

そう、彼女は自分が他の人のことは思っていたけど
自分が「どうしたいのか」ということを置いてけぼりにしていたのを
全く気付いてなかったとのこと。


そこからどんな展開だったか忘れましたが
あれこれ話す中で「そんな考え方もしてもいいんですね!」と
もやが晴れたような表情をして相談室を後にした秋の日。



そして数か月の昨日
「相談した後、教授とじっくり話すことができてますます尊敬できる人だと再確認できました!」と決めた進路の経緯など話してくれました。


そして、秋の相談の中で
その学生さんはこうしなきゃならないと思っていたけど
もっと自由に考えていいんだと思えた。

そんなことも話してくれました。


えっ
私…何を言ったのかなぁ…


丁寧にお礼をしてくれた彼女を見送りながら記憶をたぐりましたが
出てきません…


その時、目の前の学生さんに何が役に立つのか
ない頭をクルクルしながら関わっているので、全力投球なので覚えてられない。


ただ、それが「自分で選ぶ」何かに繋がっていったならいいかな。そう思えました。

ああ、本当に責任重大です。


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