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大人の修学旅行。第一話(後編)

翌朝6時。

キングバスの朝は早い。MNDSGNの予想を超える熱演により心身共に疲弊した私は、足を引き摺りながら最寄りのコンビニで最低限の物資補給。部屋に戻るとひとまずシャワーだけ浴び、薄れ行く意識の中なんとか和風ツナと五目おにぎりそしてあらん限りの水分塩分を胃に流し込む。つい魔が差してキリンラガーだけ1本開け、空調の設定温度を完全に見誤ったまま撃沈。

目が醒めたのはシンプルに寒かったからです。長袖なんて一切持ってきてなかったんや、クーラーはまさかの18度で風量強でしたわ。どんだけ疲れとったんやって話ですが、改めてゆっくりとお風呂に入り本連載を認めているうちにチェックアウト時間を迎え。本当は豪勢に朝食ビュッフェしたかったところでしたが、感染状況に鑑みまたの機会に。

神戸ポートピアホテル様への御礼。

分相応なんて余計な考えが頭を過ぎったせいか今回素泊まりプランを選択しましたが、次回は是非諸々マシマシでお邪魔致します。アメニティに至るまで本当に細部へ無駄なく隙がなく、手厚く心温まるサービスを本当にありがとうございました。キングバスは星を数える資格など無論持ち合わせていませんがしかし、五つ星には五つ星たる確固とした理由があって。

大雨の爪痕残るプールサイドへ、再び。

すいませんタオル借りていいっすか。ですよね至急スタッフに拭かせに行きます。いや自分で拭くんで全然大丈夫すよ。のっけからクレーマーみたいじゃないか、とはいえびっちゃびちゃのパラソル席をハンドタオルで拭き拭きしつつ一番陰の多そうな位置をチョイス。しかしこの日は大雨後の無風というまさかの悪コンデ。

「恵みの雨」はどこへやら。本来、潮風も山風も存分に吹き込むはずのプールサイドエリアが意図せず灼熱地獄と化す。飲食物の持ち込みは厳禁、前回3年前は9月初旬の開催。これは決して当イベントへの不満や陰口などではなく、問答無用で今年のフジ・サマソニ・ロッキン界隈は割とガチで死傷者が出るレベルだと確信しました。くれぐれも万全の装備で無理なく。

「アフターパーティ」としての2日目。

こちらも海外仕込みのイベントだからこそ体感できた異文化、つまり本来打ち上げ的に開催されるはずの「深夜帯、興奮冷めやらぬフロアの熱狂」を諸般の事情からデイタイムにパッケージングした形とお見受け。先日MNDSGNを日夜アテンドされていたあの方が満を持してDJブースに、まさに演者と作り手が一体となり紡ぎ出す世界観。

つまりここにも「ボーダレス」感覚が反映されていて、本来音楽を楽しむのに表方/裏方なんて仕切りは必要ないんだという第三の道。各人の持ち場へ最大限のリスペクトは絶やさず、あくまで変に神格化しないという西海岸的価値観には激しく胸打たれたものでした。実に月並みな言葉ですが、一緒に作り上げようぜ!!というバイブスなのだと思います。本当に清々しい。

早よ、当日のセットリスト見せてや。

との声も根強い(と信じておりますが果たして!?)ので、サクサクご紹介していきましょう。キングバスはチェックアウト後の諸々で若干遅刻気味にフロアインしましたので、あくまでSpotifyで拾える範疇でアーカイブ化することに努めました。MNDSGNも勿論素晴らしかったですが、彼の側近もまた実に精鋭揃いだったことの証左となればこれ幸い。

お待たせしました、MNDSGNセットほぼ完全版。

先述の通り、Spotify界隈からは7〜8割しっかり目に拾えているはずですが。何分誤植ありましたらすみません!!時代やジャンルを超越した、文字通り「彼の頭の中で描いた世界観」がそのまま反映された濃密な2時間。あくまで素人目線ですがその道のプロ連中が相当食らう、ウカウカしていられない程圧巻の立ち回りでしたよ。

セトリ概観。

あくまで現代音楽とクラシックを並列接続しつつ、歌モノとインストの隙間も漏れなく埋める。前日のMIZUHARA氏のプレイがかなりフックになっている印象、ヘッドライナーが繰り広げるday2としてはあまりに律儀かつ抑制的、コア層にもビシビシ響く塩梅。Patrice Rushenが歌い出した瞬間の底知れぬ多幸感、本当にこれで終わってしまうんだなという喪失感。

という訳で、第一話これにて完結。次回へ続く‼

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(※写真はポートピアホテルで『Reflection』ジャケに挑戦するも、どこか消化不良感が否めない痛恨の1枚。とはいえ祝・お仕事復帰、またそう遠くない未来に必ずやtofu君に会いに行きたいと思っております!!)

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