スナメリさんの笑顔
むすめの得意は、
スナメリさんのえがお。
夜ねむるとき、
むすめの手をとり、もう片方の手で包む。
するとそのてっぺんに、
小さな手がそっと添えられる。
「もみじみたいな手」と呼べるほどに
ちっちゃな、ちっちゃな、てのひら。
薄闇のなかでむすめが
スナメリさんの笑顔を見せてくれるとき
それは、彼女がとっても満たされてるとき。
なんであんなにスナメリさんは
常時、おだやかな表情なのか。
アルカイックスマイルとはまた別種の
生粋の、つややかな無垢が
そこにあるような。
... いつかむすめに会わせてやりたい。
それはそうと " 恋人つなぎ " 。
いつまで私と、してくれるものなのかしら。