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ヘルプマークって知ってますか?

1. それはヘルプマークです。


あなたは、時々街中で赤いストラップを付けている方を見かけませんか?若しくはバスや電車の優先席付近に貼られた、赤地に十字マークがありその下にハートのマークがついたあれです。
下記参照。


これが今日お話ししようと思っている「ヘルプマーク」です。友人から聞いた話によると、これを初めてご覧になって、
「あなたはスイスが好きなんですか?」
と聞かれる人もいるようです。(スイスのマーク、十字のマークの下にハートのマークが入ってますから)。
このヘルプマークとは、妊婦さんやいろいろな内部障害や人工関節が入っている人が色々なトラブルにあった際、言葉の代わりに助けてください、という印なのです。

2. そういう私も実は全く知らなかった。


数年前、股関節の置換手術を受けた私のもとに、同じように、難病を患っていて障害のある友人がお見舞いで訪れて来てくれた際の事がきっかけでした。
彼女のポーチに可愛く揺れる赤いキーホルダーのようなものがありました。

「え、なになに、それ可愛いねぇ、自分も欲しいなぁ。」

と、彼女に問いかけましたところ、彼女は半ば呆れた様子で、これはヘルプマークというもので、

「これ、さくちゃん(私の愛称)の方が持っていなきゃダメなやつだよ。」

と教えられ、初めて、その存在を知る事になります。さあ、調べてみましょう。

 義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることができるマークです(JIS規格)。

 ヘルプマークを身に着けた方を見かけた場合は、電車・バス内で席をゆずる、困っているようであれば声をかける等、思いやりのある行動をお願いします。
(内閣府のホームページより)

と内閣府のホームページにはあります。
さらに、厚生労働省のホームページにはこのような記載がありました。どうやら2020年に行われる筈だったオリンピック・パラリンピックも関係しているようです

平成29年7月20日に、経済産業省において、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、日本人だけでなく外国人観光客にもより分かりやすい案内用図記号とすることを目的に、案内用図記号(JIS Z8210)の規格が見直され、その中に「ヘルプマーク」が追加されました。
 配慮や支援を必要とする方々を示す記号として、今後ヘルプマークが今以上に活用されていくこととなります。
 ヘルプマークを身に着けた方を見かけた場合は、電車・バス内で席をゆずる、困っているようであれば声をかける等、思いやりのある行動をお願いします。
(厚生労働省ホームページより)

うんうん、
自分は、難病で、
人工関節も入ってるし、
視覚障害二級だしね、
って、おいおい、これはマジで自分が持たなければいけないやつじゃないか〜っ、と友達に指摘された事をきっかけに、急いで、役所に貰いに行きました。

3. ます役所に貰いに行く


まずは役所に行かなければなりません。後に誰のためかは分からないイケナイ入手法も書いておきます。
まず、福祉課を訪ねます。ホームページには取得する際に「簡単なアンケートをする場合がある」との事でしたが、
自分の場合は、
「ヘルプマーク頂きに来ました。」
というと、
「何の障害ですか〜(と、ゴソゴソもう用意している)。」
「視覚でーす。」

と言うと、すぐ「ハィ。」

と手渡してくれます。これで終わり。いくら障害者のプライバシーを考えてなのか分かりませんが、障害手帳を手に入れるより1000倍以上簡単で、これでイイのかな、と思う事も多いです。ここで頭の効く人は、障害が無くてもヘルプマークを簡単にゲットして、タクシーに乗る際「今日は手帳持ってないけど、ヘルプマーク持ってるんだから、これで障害割り引きしてちょうだいよ。」などとという人も出てきそうですね。

4. 手に入らなければ買える実情

もっとおそろしい事を書きますが、調べていくうちに、AmazonやYahooオークションなどでこのヘルプマークは、実際売買されている事実を知ります。これは先に述べたように行政のプライバシーに配慮し過ぎた結果手に入り易くなってしまったことは大いに問題視しなければいけない点だと思います。
障害を持つ身からするとそこまでして欲しい、障害者が受けていると思われている「恩恵=サービス」って何なのでしょうか。
障害者は、ズルをしてる、得をしてる、という思考回路の人々がそういった事に手を出しているのでしょうか。

5. 意外と誤解されているヘルプマーク

先日、あるSNSのムービーで、このヘルプマークについて説明してある面白いムービーを見ました。

ここの冒頭のムービーが最初に流れていたので、
あれ?
このヘルプマークを持った人がその裏側に何かして欲しい事を書いている事が前提の様に描かれていたので、違和感を感じましたが、後にYouTubeの方に後日談が載っていましたので、それを観て自分も納得出来たのでご紹介します。

6. 存在を知られていないこと

(かすみ草のひとりごとさんのYouTubeから)

この方のように、自分の状態、ヘルプマークとの関係性を語る方が増えてらしたのは、とても素晴らしい事だと思います。しかし、いかんせん認知度が低いこのヘルプマーク。

確かに、公共交通機関の優先席の窓に「ヘルプマーク」が付いている場合も多いですが、またまだ視認性を高めるところまでは行っていないように感じるのか、主観的、客観的にその光景を見て思う事です。

皆さんも街を歩いていて、この赤いマークが鞄などに付けられている方をご覧になる事も多いと思いますが、

「義足や人工関節を使用している方、
内部障害や難病の方、
または妊娠初期の方など、
外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々、」

を対象にしているこのマークは、あまりにも対象が広過ぎて、それを目にする方もこれはどの症状に当てはまる方なのか、戸惑ってしまう気持ちも、第三者的な見地に立てば分かるような気がします。

ただ、様々な障害や病気というものは、一つのピクトグラムに収まるものではなく、
目に見えて、

車椅子を使っている方、
白杖を突いている方、
松葉杖を使っている方、

だけでは無く、

このヘルプマークというものは、その「収まらない」ものを収めた「複雑な意味を持つ」ピクトグラムであるということを皆さんにご理解頂きたいと思います。

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