コロナで増えた「あしあと」
コロナの騒ぎで世の中に増えたものがある。
マスク、レジのビニールシート、フェイスシールド...
そして、ソーシャルディスタンスを保つための「足跡」のマーク。
はじめは、レジに「距離を取って並んでください」と書かれていた。
でも、適度な距離をとる人、距離を取らずに詰める人...
そのうち、並ぶ列に、ラインを引かれたり、足跡マークが貼られるようになった。
すると!!!
なぜだか、みんなが距離を取って並ぶようになった。
「視覚的支援」「視覚支援」という言葉を知っているだろうか。
知的障害や発達障害の人は、言葉での指示を聞くのが難しいので、写真・イラスト・マーク・文字など、見えるものを頼りにしている人が大勢いる。
しかし、「社会に出たら視覚支援は受けられない」と言う支援者がまだ大勢いる。
私たちが当たり前のように使っている、
・時間割、手帳、スマホやPCのスケジュール
・列に並ぶためのライン
・非常口やトイレのマーク
・料理を作るときに見るレシピ
・旅行に行くときの日程表
・電車やバスの時刻表
・信号機
・横断歩道
世の中視覚支援であふれている。
しかし、障害のある人が
・絵カードや文字カードのスケジュールボードを使いたい
・話せないので、絵カードでコミュニケーションを取りたい
・場所がわからないので、イラスト・写真で示してほしい
・料理の手順がわからないので、写真で示してほしい
・今日の予定がわからないので、スケジュールを掲示してほしい
なぜか、「社会に出たら...」と断られることがある。
みんな、視覚支援を当たり前のように使っているのに、
「特別な」視覚支援はダメなんだそうだ。
でも、
コロナの騒ぎで、あっという間に足跡が設置された。
この足跡マークを何の抵抗もなく使うことができたのは、
知的障害・発達障害がある人たちだ。
ほらね
見えるようにすると、みんなわかるんだよ。
この子たちはそう思っている。
いずれ、「ソーシャルディスタンス」の必要がなくなり、
レジ前の足跡マークは消えるかもしれない。
でも、覚えておいてほしい。
足跡マークがあれば、だれもが、そこに立って並ぶということを。
障害のある人ににわかりやすいものは
障害のない人にもわかりやすいものだということを。
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